「んなの使わないよ」ということで最近は冷遇されている「受験用の構文」のひとつかもしれませんが,私はこの構文には相当頭を悩ませられたけど,これのおかげで英語がちょっとはわかるようになったので,この構文には感謝しているのです。が,そうそう実例にはお目にかかれない。だから見たら収集。(前回の収集物はこちら。)
というわけで,実例。
20世紀はじめに英国首相だったHerbert Asquithの言葉です。
"You can no more split Ireland into two parts than you can split England or Scotland into parts. Ireland is a nation; not two nations, but one nation. There are few cases in history, and, as a student of history in a humble way, I myself know of none, of a nationality at once so distinct, so persistent, and so assimilative as the Irish."
Asquith(アスクィス。「アスキス」とカタカナで書くとちょっと。。。(^^;)は第一次大戦時の首相。彼の後がかのロイド・ジョージ。
http://ww1.m78.com/hito/asquith.html
http://www.bbc.co.uk/history/historic_figures/asquith_herbert.shtml
というか,1916年のイースター蜂起のときの英国首相なんだよね。
ちなみに「イングランド」と「スコットランド」はそれぞれnationです。だからナショナル・フラッグは別(イングランドは白地に赤の十字,スコットランドは青地に白の斜めの十字),サッカー協会も別。
イギリスはややこしい。。。
そして,Asquithが「ひとつのネイション」と言っているアイルランドも,数百年に及ぶ植民地支配のために,「アイリッシュ」の定義がかなり難しいことになってしまっていた。ジョナサン・スウィフト,エドマンド・バーク,ウルフ・トーン,オスカー・ワイルド,ウィリアム・バトラー・イエイツ。。。彼らは「アングロ・アイリッシュ」。
本日のネタ元:
http://unitedirelander.blogspot.com/2005/10/herbert-asquith-understood.html
※この記事は
2005年10月31日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。