その「NAVERまとめ」をアップデートするときに参照したTogetterの「まとめ」に、@buveryさんによる次のような投稿があった。
その名字は、あまりありふれた名字ではないにせよイングランドの名字と確認されており、またその名字を持つ著名な人も何人もいるので、市井の団体の理事にその名字の人がいることには何の不思議もないだろう。しかし、「その名字といえばあの人」というほど著名な人が日本を拠点としていることもまた事実であり、したがって @buvery さんが「まさか」と言いつつもその可能性が頭をよぎったことを書きとめておきたくなったのも、そのTogetterの「まとめ」を作った人がそれを含めたのも、まったく不思議ではない。だからといって、それが事実だということでもない。
……のだが。
先ほど、問題のCBFCFのページを眺めているときに、ページをかなりスクロールダウンしたところにあるYTのエンベッド映像のタイトルに目が留まった。

NWOについては、……とりあえず検索結果参照(ただしプロレス成分は手動で除去してください)。
ていうかこれです。
http://en.wikipedia.org/wiki/New_World_Order_%28conspiracy_theory%29
ああ、こんなのあるんだ。
http://en.wikipedia.org/wiki/New_World_Order_%28conspiracy_theory%29#Population_control
Population control
Conspiracy theorists believe that the New World Order will also be implemented through the use of human population control in order to more easily monitor and control the movement of individuals. The means range from stopping the growth of human societies through reproductive health and family planning programs, which promote abstinence, contraception and abortion, or intentionally reducing the bulk of the world population through genocides by mongering unnecessary wars, through plagues by engineering emergent viruses and tainting vaccines, and through environmental disasters by controlling the weather (HAARP, chemtrails), etc. Conspiracy theorists argue that globalists plotting on behalf of a New World Order are neo-Malthusians who engage in overpopulation and climate change alarmism in order to create public support for coercive population control and ultimately world government.
CBFCFの「理事」の名前から@buveryさんが連想した人は、広く知られている通り、上記のような考え方に基づいた(あるいはそれを広めようとする)言論活動をおこなっている人である。
そして、CBFCFのサイトにエンベッドされた映像をYouTubeにアップした人も、履歴を見るに、そういう考え方をとっているようだ。@buveryさんが連想した人の発言のビデオを「高く評価」するなどの履歴がある。

※画像クリックで原寸表示
CBFCFがそういう考え方と親和性が高そうなことは、これまでも「だろうな」のレベルでわかっていたが、ここにメモったことは、直接のインタビュー(聞き取り)において「言質を取った」ようなものだろう。
クリス・バズビーさん自身がそういう考え方をとっている、もしくは推進しようとしているかどうかは、単によく知らないので、私にはわからない。でも福島第一原発事故前のバズビーさんの言動で私でも知ってるようなことから判断する限り、ああいう考え方を積極的に否定している感じではない。
その「緩さ」は、おそらくバズビーさん本人がかなり意識的に取っているスタンスではないかと思うのだが(ただあの人、学問的にも「緩い」ので、意識する、しないに関わらずああいう人なのかもしれない)、仮に本人に悪意がない場合でも、悪意を持った誰かがそこに取り入ってくるんではないかというか、端的にいえば「脇が甘い」状態になっているような気もする。(「ああいう考え方を私は取りますよ」と宣言しているのを私が知らないだけだったら、この記述は的外れです。すみません。)
そういえば、今回「訴えてやる」的に(よくわからん方向で)CBFCFから噛みつかれた天羽優子さん、それからいつの間にか「訴えてやる」リストから削除された片瀬久美子さんの代わりにリストに入れられた菊池誠さんは、ネットを使って、ああいう考え方(をベースにしたいろいろな説)を積極的に否定してきたのではなかったか。(そのわりに、天羽さんのことを知らないらしく、よくわからないけれども。)
以上、現状、結論はない。ただのメモ。
あと、「NWO」という、何やらおどろおどろしい響きのする用語になってしまったものしか知らない世代というのがもういると思うので書いておくが(実際、ウェブ検索すると日本語圏で出てくるのは陰謀論ばかりだ)、NWO, つまりNew World Orderというのは単なる「用語」である。「悪の組織」などではない。(プロレスではどうなのか、知らないが。)
http://en.wikipedia.org/wiki/New_world_order_%28politics%29
私はリアルタイムでこの用語に接している。1989年、それまでの「世界秩序」であった冷戦体制(「NATO」対「ワルシャワ条約機構」の対立軸で、国際関係のほぼすべての秩序と対立があった)が維持されえなくなったときに出てきた「新たな世界秩序」というフレーズだ。米国はブッシュ(父)、ソ連・ロシアはゴルバチョフという時代。
これが普通名詞から、何やら特別な意味を持った固有名詞じみたものになったのは、今から21年ほど前の1990年のことだ。
A pivotal point came with Bush's September 11, 1990 "Toward a New World Order" speech (full text) to a joint session of Congress. This time it was Bush, not Gorbachev, whose idealism was compared to Woodrow Wilson, and to Franklin D. Roosevelt at the creation of the UN. Key points picked up in the press were:
'* Commitment to U.S. strength, such that it can lead the world toward rule of law, rather than use of force. The Gulf crisis was seen as a reminder that the U.S. must continue to lead, and that military strength does matter, but that the resulting new world order should make military force less important in the future.
...
http://en.wikipedia.org/wiki/New_world_order_%28politics%29#The_Gulf_War_and_Bush.27s_formulation
注目すべきは日付ね。単純にいえば、「NWOの陰謀」云々という話になったのは、そういうことなんですよ。。。むろん、軍産複合体とか湾岸戦争という問題点は非常に重大なのだけれども、それらを論じているというポーズをとりたがる「NWOの陰謀」云々というのは、そういう点についての重大で真剣な取り組みを阻害はするけれども、何の益ももたらさない。
シリアスな、というかガチの国際関係論とは別の、ある種のエンタメとして、「陰謀論」は常にあったのだけど、それが「真相を追い求める人々 truther」という位置づけを得たのは、たぶん2001年9月11日以降だろう。つまり「真相」は常に「当局」によって隠蔽されている、という思考。
http://en.wikipedia.org/wiki/Truther
「真相」が「当局」によって隠蔽されていることは多いですよ、確かに。北アイルランド紛争はそんなんばっかり、ダブリン・モナハン爆弾事件もそうだし、マイアミ・ショーバンド事件もそう。ローズマリー・ネルソン事件も、インクワイアリの報告書をプレゼンするNI担当大臣の言説は「隠蔽」の言説だった(実際の報告書の内容とはまったく違う方向付けをする言葉で、報告書そのものを読まない・読む余裕のない人を誤誘導した)。パット・フィヌケン事件については明らかに何かを隠蔽しているし、オマー爆弾事件が、刑事事件としては結局未解決のまま迷宮入りしたのもおかしなことだし。それから、今私が何かを書こうとしては詰まっている1981年ハンストの件でもそう。あっちの当局とこっちの当局がそれぞれ、何かを隠していて、あっちの当局は30年経過したので資料を開示したけど、こっちの当局が解釈論に逃げている。
でも、「当局」は、常に、「真相」を隠蔽している、「当局」は常に嘘をついている、と断定するのは、単に誤っているんですよ。「当局」は常に嘘をついている、それは背後にNWOの計画があるからだ、などというのは、本当に、単に誤っているだけ。何か当たっていたとしても、それは偶然。(毎日、「大きな地震がある」と言い続けていれば、本当に大きな地震があったときに「予言が当たった」と言えるように。)
んで、どうでもいいかもしれないが、ブッシュ(父)のNWO演説は1992年のこれにサンプリングされている。
Ministryの「名曲」としか言えない曲だが、この人たち(というか実質アルだけか)は9-11後、本当に完全に「あちら側」に行ってしまわれたので、昔聞いてたときのようには聞けなくなってしまった曲だ。
![]() | Ministry - Psalm 69 Ministry ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() by G-Tools |
※この記事は
2012年01月10日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。
【雑多にの最新記事】
- Twitterを「鍵アカ」にすると、「《検索したい語句》from:アカウント名」..
- "整理" されてしまった「翻訳・通訳のトビラ」の中身を、Web Archiveで..
- 美しかった。ひたすらに。
- はてなブックマークでわけのわからないスターがつけられている場合、相手はスパマーか..
- 虚構新聞さんの "バンクシー?の「『バンクシー?のネズミの絵』見物客の絵」に見物..
- 当ブログがはてなブックマークでどうブクマされているかを追跡しなくなった理由(正確..
- 東京では、まだ桜が咲いている。
- あれから1年(骨折記)
- Google+終了の件: 問題は「サービス終了」だけではなく「不都合な事実の隠蔽..
- 当ブログに入れている広告を少し整理しました。