
http://news.bbc.co.uk/2/hi/americas/5379650.stm
激賞された書籍は、ノーム・チョムスキーのHegemony or Survivalで、これは日本語版は集英社新書。新書だから安い(1000円しない)よ。
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ところで、最近、中南米を伝える日本のニュースで、やたらと「反米」という言葉を耳にするのだけれど、あたしゃこれがたまらなく不快だ。マスコミの人は「反米」ではなく「非米」と言え。
マスコミが「中立・公正」なんておとぎ話を信じているほど私はナイーヴではない。しかし、「反米」という言葉はひどすぎる。「客観」から離れるにもほどがある。そしてその言葉が価値判断の言葉であるということに無自覚である様が、非常に気持ち悪い。
「反米」という言葉は、「テロリスト」という言葉と同じように、政治的で、一方的な判断を下す言葉だ。
マッカーシズムの時代において、non-Americanやun-Americanという、ただ単に〈事実〉を示す語が、段々とanti-americanという〈判断〉を表す語に置き換えられていって、最終的にはnon-American(「アメリカのではない」こと、つまり「非米」)が、anti-American(「アメリカに反対している」こと、つまり「反米」)のシノニムみたいになっていった。「西」と「東」の二項対立があまりに絶対的であった時代の思考回路では、anti-Americanであることは、すなわちpro-Sovietと断定された。(むろん、ソヴィエト圏でもそういう思考回路はセットされていた。)ばかばかしい。
ばかばかしいのだけれど、最近それは「穴があったら埋めてしまいたい過去の恥」ではなく、「常に応用可能な公式」みたいになっている。「反米」という言葉のリバイバルだ。言葉がリバイバルすれば概念もリバイバルする。15年前に終わったはずの東西冷戦の中を、2006年のうちらはまた生きている。ただしそこにワルシャワ条約機構はない。
ベネズエラはもとよりアメリカではないのだから、「非米」であることは驚きでも何でもない。それを「反米」と言うからセンセーショナルになってニュースバリューが出る。ばかばかしいけど、「劇場型」ってのは「劇場型」という言葉で語られるものだけに言えることではない。ニュースなんてのは全部「劇場型」で、さも〈事実〉であるかのような顔をして、劇場としてセッティングされてる。
というか、ニュースに限らず、読まれる/聞かれることを意識している言葉は、全部そうだけどね。程度の差こそあれ。
それでも「反米」という言葉はそんなに気軽に使うべきではない。というか、何でもかんでも「反○」と「親○」の二項対立で考えたり語ったりするのはやめろ。
まあ、チャベスは「反米上等」とか思っているかもしれないけれども。
※この記事は
2006年09月26日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。
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