kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2006年09月08日

ブレアががんばっている理由としての北アイルランド。

これを読んで、やっぱり、と思った。(いや、「偉大なる指導者」のところじゃなくて。(^^;)

Ahern backs 'great leader' Blair
Last Updated: Thursday, 7 September 2006, 17:26 GMT 18:26 UK
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/5324690.stm
Mr Ahern said he hoped Mr Blair stayed in office as the talks deadline for power-sharing between Northern Ireland's political parties looms.

「北アイルランドの各政党のパワーシェアリング」というのは、北アイルランド自治議会(NIアセンブリー)および自治政府で、ユニオニスト(英国残留主義者)とナショナリスト(統一アイルランド主義者)の政党が、議席に応じて権限を分担する、ということ。これは1998年の和平合意で決められたことだ。

北アイルランドの自治は、根本の部分では、1972年以降ストップしている。(1972年まではユニオニストが独占していた。南アフリカとよく似ている。)1998年の和平合意成立でその“自治”が回復されるはずだったのだが、実際には難航して、今に至っても実現されていない。それの最終期限が、今年の11月24日に設定されている。

あんまり深いところはわからんが、この2006年11月24日という最終期限でさえ、ほっとくと、実現されないかもしれない。なので英国とアイルランド共和国両政府は今年はほんとに必死になって、「今度こそストーモントの再開を」と動いている。とりあえずナショナリスト側のIRAは武装闘争をやめたし、ユニオニスト側のUDAも組織改革の動きが目立つ(ひょっとしたら平和的政治組織になろうとしているのかもしれん)。ユニオニスト側武装組織のもうひとつの雄であるUVFも、強硬な姿勢を見せてはいるけれど、多少は軟化しつつあるっぽい。(UVFとつながりのある政党のPUPが、UUPと合流するとかしないとか。)

しかし、北アイルランド最大の議席を獲得しているDUPが、「シン・フェインはテロリストである」主義を貫き通したいようで、「シン・フェインとのパワーシェアリングはダメ、ぜったい」という呪文を唱え続けている。

ちなみにDUPは1998年の和平合意にも強硬に反対して、レファレンダムに際しては「NOと投票しよう」というキャンペーンを展開していた。(ナショナリスト側でそういうキャンペーンを展開していたのは、IRA内の強硬派で、後にReal IRAとして分派した人たちだった。IRA本体というかProvisional IRAと関連する政党のシン・フェインは、和平合意を支持していた。)

というわけで、とにかく最大議席数を獲得しているDUPがかたくなにパワーシェアリングを拒んでいる以上、アセンブリーが開催されるかどうかもわからない状態だ。

トニー・ブレアは北アイルランド和平を実現させ、アイルランド共和国と協力して「北アイルランド問題」に対応する道を作った英国の首相。妻はカトリックで、カトリックについての理解もある。大まかに「カトリックとプロテスタントの対立」である(<あくまでも「大まかに」)北アイルランド問題の対処には、ブレアは元々、優れた条件を備えていた。そもそも学生時代にはシン・フェインのパンフレットを大学で配ってた(あるいは配ろうとした)ような人だし。

そういうブレアがいなくなったら、またもとの木阿弥ということにもなりかねない。(ゴードン・ブラウンはどーなのかな、「スコットランド人」というだけで北アイルランドの一般のナショナリストは距離を感じるかもしれない。)

つまり、ブレアが「やりかけた和平を最後までやり遂げる」ことは、ブレア個人の功名心(@どこかの将軍様ちっく)とかは置いておいて、必要なことなのだ。

そういう点で、バーティー・アハーン(アイルランド共和国首相)が「今辞められても困る」と考えることは、まあそうだろうなと思う。

なお、北アイルランド担当大臣のピーター・ヘインは
http://news.bbc.co.uk/1/hi/northern_ireland/5127058.stm
Northern Ireland Secretary Peter Hain has given his support to Gordon Brown as the next prime minister.

He said that in the meantime the Labour Party should stop "navel gazing".

"I have no doubt that when the time comes next year, the party will choose Gordon to succeed Tony," he said.

He said the party had to focus not just on "securing an unprecedented fourth term but also on delivering the third term policy agenda on which we were elected only last year".

"Implementing these policies means an orderly handover not a chaotic putsch," he said.

というわけで、次の首相はブラウンがいいんじゃないの、とりあえず現状は近視眼的に過ぎるよね、史上初の4期連続とかよりもっと重要なことがあるでしょ、3期目の結果を出してさ、あとがグダグダにならないようにすべきじゃないの、というようなことを言っている。

■関連:
PMs will attend 'critical' talks
Last Updated: Tuesday, 5 September 2006, 15:30 GMT 16:30 UK
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/5317190.stm
Intensive political talks involving the two prime ministers will be held outside Northern Ireland next month, the secretary of state has confirmed.

いやほんと、これ(NIアセンブリー)が決着つくまではブレア退陣はありえないね。どんなに早くても12月。

※この記事は

2006年09月08日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 02:40 | Comment(1) | TrackBack(0) | todays news from uk/northern ireland | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
英国ではBlair's legacyという言い方で北アイルランド・アセンブリーについて言及している記事がけっこうあるかも。

http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/5334056.stm
... a Northern Ireland conference linked to Mr Blair's legacy ...

http://www.timesonline.co.uk/article/0,,2091-2350994,00.html
Ian Paisley's party can expect to extract billions in public spending promises from the British government as Tony Blair struggles to secure his legacy.
Posted by nofrills at 2006年09月12日 07:08

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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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