「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2006年09月06日

いじられまくりで凍結された官庁wiki(付:大臣ブログ)

Slugger O'Tooleで今知ったのだけど、Defra(the Department for Environment, Food and Rural Affairs:英国の環境・食料・農村省)がwikiをやっとる。

http://wiki.defra.gov.uk/WikiHome

・・・といっても、スラオさんが記事にしたのは、「現代のガイ・フォークス」こと5thnovember.blogspot.comのGuido Fawkesがけしかけて、170人あまりのユーザーがwikiを「めちゃめちゃにした」あとのこと。現在はDefraのWikiは凍結されている。

ああ、ジョークがきつい。きつすぎるのであんまり笑えない。(笑)

Guidoについては、正確なところは5thnovember.blogspot.comを見ていただくしかないのだけど、簡単に説明すると、お役所とブレア政権をにやにや笑いながら批判し、保守党をにやにや笑いながら批判し、エスタブリッシュされたメディアを斜から眺めているという感じかなあ。(私が映画V for Vendettaに退屈した理由のひとつは、現在の英国にこういうブロガーがいるからなんだよね。)

Defra wiki凍結後のGuidoのブログ。「みなさんと一緒にって言うけど、相変わらず高飛車で鼻持ちならない」みたいなことが書かれているんですが。
http://5thnovember.blogspot.com/2006/09/miliband-accuses-co-conspirators-of.html

事の顛末については、スラオさんからなぜかMiddle East Timesにリンクされているのでそれを参照。(中身はAFPです。)

http://www.metimes.com/articles/normal.php?StoryID=20060904-061915-9780r
【要約】
新しもの好きの英国の閣僚がネットユーザーに赤っ恥をかかされるという事件が発生した。ブレア政権の期待の若手、デイヴィッド・ミリバンド環境大臣が、一般市民と政府と企業それぞれの環境問題についての責任を明確にしようと、"environment contract"(いかにもNew Labour語だけど、説明を参照した上であえて日本語にすれば「環境を守るための約束事」って感じ?)の草案をwikiで公開したところ、170人を超えるサイバージョーカーが変なふうに書き加えてしまった。このためこのサイトは現在凍結されている。

例えば「環境に対して責任を負うべき当事者とは誰か?」は「環境に対して責任を負うべき当事者はどこに行った? 僕でもいいの? ケーキはある? やったー」と書き換えられた。

また「エネルギー面での環境政策はどのような外見をしているか? 私の顔のようだろうか? 私のこの美しい顔のような?」と書き換えられたものもあるし、「環境政策を有効な形で実行するための道具とは?」には「鍬、オーガニックのヨーグルト撹拌機、使い終わった液体洗剤のボトル、Sticky Back Plastic(<こういう製品、日本語で何って言いましたっけ? なんとかシート?)」という答えが書き込まれるなどした。

市民がしなければならないことのリストには、「収入から今より高い割合の金額を政府に払い、さらにまた、自身の生活水準がほとんど向上しないことを確認すること」と書かれた。環境のためにできることは誰にでもあるというパラグラフには、「自分が何かしたからっていって効果があるのかどうか疑問がある」ので何もする気がしないということがあまりに多い、と書かれた。これに対して別の投稿者が「また私たちは他人のすることにやたらと口を挟んで自分たちの意見を押し付けざるをえず、自分たちのself-aggrandisementのためを除いてはムダになるようにしか納税者のお金を使うことが一般的である」などと付け加えた。

この結果としてサイト管理者はwikiの凍結を余儀なくされ、現在サイトには「ご注意:このwikiは当面の間ロックします。編集はできません。関心を示してくださった皆様に御礼申し上げます。ロック解除までは閲覧のみとなります」というメッセージが表示されている。

Defraではこのサイトは実験だったと説明し、現在セキュリティの見直しをしていると述べている。


・・・この記事を読むと、やりすぎだ。っていうかただの荒らしだ。いくらなんでもこれはひどい、と思うのだが、メディアでは特にばかばかしくておもしろいところを書くだろうから、このAFP記事だけでは判断は難しい。

問題は、Defraの大臣のミリバンドがブレアの腰巾着だということで、よってブレア政権のニューなんちゃら具合にほとほと飽き飽きしている人たちとかは「山椒は小粒でもピリリと辛い」調の、本当の意味でおもしろい書き込みをしているはずなのだ。じゃなきゃGuidoじゃないし。(^^;)

というわけで、Wikiだから履歴を参照すれば実際に何が書かれていたのかがわかるのだけど、履歴参照めんどくさいな・・・

と思ったら、スラオさんのコメ欄に、「当時のテキストが保存されてるよ」ということで下記URLが貼られていた。
http://www.wonkosworld.co.uk/wordpress/defra-wiki/

※この保存テキストにあるスワスティカについては、たぶんこのニュース記事参照、でいいんだと思う。

例えばこんなんになっとる:
Tools that show that government practises what it preaches include:
* Sustainable public procurement
* Politicians modelling good environmental behaviours such as using public transport rather than ministerial Jaguars, not visiting remote locations purely for PR (such as flying themselves and a load of journalists around the world to look at melting glaciers) etc.
* Setting high sustainability standards when disposing of land for development
* Adequate funding for information, advice and support services
* A clear framework for assessing and improving the sustainability performance of local and central Government
* Tony Blair mask
* Full Tony Blair outfit
* Hammer


ははは・・・。どれが元からあったものか、わからん。(わかるって。笑)

んでこのDefra大臣のミリバンド(1965年生まれ)は、今年5月の内閣改造でDefra大臣になったニューレイバーの若手なんだけれども、個人ブログもやっている。
http://www.davidmiliband.defra.gov.uk/blogs/

この個人ブログの9月2日記事が、Defra wikiが「炎上」(っていうのかな)したときのエントリなのだが、これ、まるで「web 2.0を熱く語る広告業界の人」のステレオタイプじゃないか。
The story of wikipedia is astonishing - the 'wisdom of crowds' creating an encyclopaedia of a million items, generated by the knowledge and ideas of citizens around the world, and constantly edited in real time by them. Politicians often say that they learn a huge amount from the people they meet and the things they say, and the wiki-world puts this into practice.

...

Who says consultation has to be formulaic and boring?


で、凍結した後の追記が:
ps. Since writing this I gather that we have demonstrated the extreme openness of the wiki by playing host to some practical jokes plus a swastika. Strange how some people get their kicks. But the experiment will continue.


結局ミリバンド大臣は自分がどう思われているのかをあんまり考えてなかったし、DefraもDefraがどう思われているかをあんまり考えていなかったんだろうと思う。最近、「二酸化炭素排出削減のためなら何でもする」という、「健康のためなら死んでもいい」的な方向に来ている面もあるし。

ああそうそう、Defraとはたぶん関係ないけど、最近びっくりしたのはこれ。ノーベル化学賞を受賞した化学者が、「地球温暖化を止めるために、大気圏に硫黄を」という論文を発表したとか。(リンク先は、化学には決して暗いわけではないMonbiotのツッコミ記事。)

なお、一連の「wikiいじり」について、hackerとか言っちゃってる記事もありますけど(Registerまで「Hackerがハイジャック」って書いてる)、wikiなんてそんな特別のスキルなくってもいじれるじゃんね。。。



※この記事は

2006年09月06日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 18:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | todays news from uk | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼















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