でもBanksyのターゲットになるのはよくわかりますです。
Paris Hilton targeted in CD prank
Sunday, 3 September 2006, 14:04 GMT 15:04 UK
http://news.bbc.co.uk/2/hi/entertainment/5310416.stm
Banksyのところのスポークスウーマンによると、今回Banksyは、ロンドン、グラスゴー、ブライトン、バーミンガム、ニューカッスル、ブリストルなど全英各都市において、48の店舗の店頭に並んでいるパリス・ヒルトンのCD(下記)500枚を、自分のリミックスCDと置き換えた。(BBCはreplacedと書いているが、後述のIOL記事によると、隣に並べたらしい。)しかもバーコードは元ののままなので、お客さんはBanksy版(盤)とは知らずに買うこともありうる。
![]() | Paris Paris Hilton Warner Bros. 2006-08-22 by G-Tools |
Banksyの「テロ」のターゲットとなったショップには、HMVやVirgin(大資本大規模店舗)のほか、インディペンデント(大資本ではない)のレコード/CD店も含まれる。
HMVの広報は、ブライトンの2店舗で7枚のBansky盤が見つかったが、他の店でもやられているとは気づかなかった、と語っている。
(笑)
また、お客さんからの苦情もなく、取り替えに来たお客さんもいない。
(笑)
「まあ、あまりありがたいことではないんですが、バンクシーのような人の場合、独特の芸術活動ですからね、ちょっとくらい余裕(leeway)を与えてもいいんではないかと」とHMV広報。
おお、さすがは英国、大人だわ。豊かだわ。紳士だわ。(笑)
「言いたいことも言えないこんな世の中、バンクシーのような人に代弁してもらっているわけですし。パリス・ヒルトンのアルバムについてのバンクシーの考えに共感する人もいるでしょうし」とHMV広報。
さすがは英国(笑)、ユーフェミズム全開だわ。
「被害」にあったもうひとつの大資本大規模店舗、Virgin Megastoresの広報は、当該のCDを探してはいるけれども全部発見するのは難しそうだ、とした上で、「脱帽です。まったくお見事」とコメントしている。
なお、Banksy盤では曲名も次のように変えられている。
Why am I Famous?(私は有名、なぜかしら?)
What Have I Done?(これまでに私がしたことって?)
What Am I For?(私って何のため?)
なお、オリジナル(本物)の曲名は:
1. Turn It Up
2. Fightin' Over Me
3. Stars Are Blind
4. I Want You
5. Jealousy
6. Heartbeat
7. Nothing in This World
8. Screwed
9. Not Leaving Without You
10. Turn You On
11. Do Ya Think I'm Sexy
※最後のはロッド・ステュアートのカバーですな。この曲のカバーといえばRev Coですな。
| Linger Ficken' Good... Revolting Cocks by G-Tools |
――以上が(私の茶々を除いて)英国のBBC報道の内容なのですが、ところ変わってお隣アイルランドのIOLではもっと詳しく報じています。
Grafitti artist doctors Hilton album
03/09/2006 - 21:23:16
http://breakingnews.iol.ie/entertainment/story.asp?j=194272138&p=y94z7z844
The notoriously secretive artist has "reworked" the sleeve of Hilton's debut album by superimposing a dog's head on top of the svelte singer's topless body.
※このパラグラフ、買った人の写真を見ると、違いますね・・・伝聞の伝聞で伝言ゲームになったか?(犬の頭が合成されているのは盤面。ただしジャケ写がドレスが半分ずり落ちてトップレスになっているのは本当。)
The 500 tampered albums also come with a sticker on the cover, boasting that the album contains the hits: Why am I Famous?, What Have I Done? And What Am I For?
Inside the accompanying booklet, a picture of the heiress emerging from a luxury car has been retouched to include a group of homeless people.
【内容】Banksy盤では、ジャケット写真のトップレスのパリス・ヒルトンの身体に犬の頭が載せられ(以上、原文ママ)、“大ヒット曲、「Why am I Famous?(私は有名、なぜかしら?)」、「What Have I Done?(これまでに私がしたことって?)」、「What Am I For?(私って何のため?)」収録!”というステッカーが貼られている。ブックレットではこの富豪の娘が豪華な車から下りてくる写真が使われているが、写真にはホームレスの人たちが合成されている。
また、盤のほうに収められているのはリミックス40分。クレジットはDMだが、そのDMの正体はDanger Mouseではないかというのがもっぱらの噂だ。
Banskyのスポークスウーマンによると、改変は派手にはやられていないので、ぱっと見は本物のように見えるという。
また彼女は、「Banksyの代弁をするつもりはありませんが、私の考えでは、彼の言いたいことはセレブになるのは別に構わないが、だからって音楽をやる必要はないだろう、ということなのでは」と述べている。
一方、「被害」にあったHMVの広報は、「元々そんなに売れてないCDなので、1つの店舗で3枚と、もう1つの店舗で4枚が何とか発見できただけです。元々店頭に出してある数がそんなに多くないですから」と述べている。
(笑)
英語のお勉強をしておきましょう。言いづらいことを言うときの表現として。
The album hasn't been selling that well so we managed to find three in one store and four in another because there weren't that many on the shelves.
また、HMVでは回収したCDはオークションにかける予定だという。「価値もかなりあるでしょうし、コレクターズ・アイテムとしては希少でしょうから(because presumably they'll be worth quite a bit and highly collectible)」
Banksyの行為については「こういうことが許されることがあってもよい」と述べ(上述BBC記事と同じ内容)、「この件が宣伝になってパリス・ヒルトンのアルバムの売れ行きがよくなるかもしれない」との見解を示している。
――というわけで文字情報ばかりになってしまいましたが、このBanksy盤をバーミンガムで買った方が写真をFlickrにアップしているので、興味のおありの方はぜひ。
http://www.flickr.com/photos/sharl/sets/72157594266743665/
あと、シドニー・モーニング・ヘラルドの人もブログにアップしています。
http://radar.smh.com.au/archives/2006/09/banksy_the_pica.html
音は・・・たぶんそのうちに出回るでしょう。(←根拠も責任もない勝手な予測)情報源としてはここが確実かな。
■Bansky公式:
http://www.banksy.co.uk/
■当ブログ過去記事:
ニューヨークのメトロポリタン美術館&ロンドンの大英博物館(2005年5月)
http://nofrills.seesaa.net/article/23248458.html
※ロンドンの街頭のグラフィティの写真(flickrのCCライセンスのもの)あり。
イスラエルが国際法に違反して作った「分離壁」(2005年8月)
http://nofrills.seesaa.net/article/23248729.html
「分離壁」の「アート」に対する現地の人たちの反応(2006年4月)
http://nofrills.seesaa.net/article/23249190.html
ロンドンでの「個展」(2005年10月)
http://nofrills.seesaa.net/article/23248858.html
■書籍:
![]() | Wall And Piece Banksy Bansky Random House UK Ltd 2006-03-30 by G-Tools |
![]() | Cut It Out Banksy Weapons Of Mass Disruption 2004-12-14 by G-Tools |
■作品の写真:
http://www.flickr.com/groups/banksy/
http://www.flickr.com/groups/banksyphotoopportunity/
http://www.flickr.com/groups/banksy_act/
http://www.flickr.com/search/groups/?w=all&q=banksy&m=names
なお、ロンドンのチョークファーム(カムデンタウンのすぐ北)のラウンドハウスの壁の「作品」の横に、朝の4時にちょいなちょいなしたSparky Superflyさんは、けーさつに引っ張られて罰金£80になったそうです。
nicked me(警察は僕を逮捕して)
handcuffed me(手錠をかけて)
took me to the station(警察署へ連行し)
took finger prints(指紋をとって)
dna sample(DNAのサンプルをとって)
took my picture(写真をとって)
kept me their for 2 hours(2時間にわたり拘留)
while they did their paper work(その間に書類仕事をして)
gave me penalty that i have 2o days to pay(罰金を科した。支払猶予は20日間)
mean while(その一方で)
the dealers carried on dealing their crack(あのへんにいる密売人はクラック取引を続けていた)
つまり、カムデンのラウンドハウスのあたりにいるクラック・ディーラーは放置したまま、グラフィティは取り締まっているということのようです。最初の投稿でSparky Superflyは「警察署までパトカーだったので助かった。あのへんはストリートギャングやクラックディーラーが多いから、本気で身の安全が心配」と書いているから、あのへん、やっぱり今も・・・なんですね。(ラウンドハウスの壁は非常に長いし視界も開けてないので、人通りがないときはかなり怖いです。)
※この記事は
2006年09月04日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。
【todays news from ukの最新記事】
- 英国での新型コロナワクチン認可と接種開始、そして誤情報・偽情報について。おまけに..
- 英ボリス・ジョンソン首相、集中治療室へ #新型コロナウイルス
- "Come together as a nation by staying ap..
- 欧州議会の議場で歌われたのは「別れの歌」ではない。「友情の歌」である―−Auld..
- 【訃報】テリー・ジョーンズ
- 英国の「二大政党制」の終わりは、「第三極の台頭」ではなく「一党優位政党制」を意味..
- ロンドン・ブリッジでまたテロ攻撃――テロリストとして有罪になっている人物が、なぜ..
- 「ハロルド・ウィルソンは欧州について中立だった」という言説
- 欧州大陸から来たコンテナと、39人の中国人とされた人々と、アイルランドのトラック..
- 英国で学位を取得した人の残留許可期間が2年になる(テリーザ・メイ内相の「改革」で..


































Paris Hilton Punked
http://www.youtube.com/watch?v=lxUl9Mxbh1E
http://www.bbc.co.uk/dna/collective/F98406?thread=3434477
「Banksyのを買いたかったけど、うっかり間違えてパリス・ヒルトンのを買っちゃったら悲惨なのでやめた」という投稿が。
いずれにしてもこの「テロ」、真の標的は「パリス・ヒルトンのCDなんか買っちゃう人」、ですね。リミックス/加工されたブックレットを見ても。