kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2005年04月07日

30年経っても解決されていない殺人事件と「北アイルランド」。

というわけで、政治的リーダーからの「武装闘争放棄」の呼びかけという、ひょっとしたら歴史的なものかもしれない動きが出たきっかけのひとつが、ロバート・マッカートニー殺害事件だった。これは「カトリック系住民」による、「カトリック系住民」の殺害だったのだが、もしこれが「プロテスタント系住民」による「カトリック系住民」の殺害であったならば、こんなに政治問題化しなかっただろう。これが北アイルランドの歪みじゃないかと私は強く思う。

例えば今日、2005年4月6日、BBCに、1974年の殺人事件についての記事が出ている。
Two still held over 1974 murder
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/
4415363.stm


1974年7月、Omagh District Councilの議員、パトリック・ケリーさん(33歳、カトリック系)が射殺された。遺体は死後3週間経過してから湖で浮いているところを発見された。

犯行を行なったとして声明を出したのはUFF(Ulster Freedom Fighters:Ulster Defense Associationの民兵組織)。超過激なプロテスタント系のテロ組織だ。

この事件が、まだ解決してない。2005年4月に、容疑者2人が警察の調べを受けているのだという。

北アイルランド関係のニュースとか読んでいると、こういうことはあんまり珍しいと思わなくなる。

だから、ロバート・マッカートニー殺害事件があっという間にトップニュースになった上に米国にまで及んだのには、心底驚いたのだ。(アメリカの「テロとの戦い」を、英米首脳が北アイルランドにも適用しようとしたんじゃないかということはこれまでにもあったが。)

北アイルランドにおける「セクタリアン」の殺人事件・殺人未遂事件・暴行事件は、今も頻繁にBBCのサイトで報じられる。「ベルファストで男性が刺殺」などというヘッドラインを見ると、まずそれがセクタリアンであるか否かを確認する癖が私にはついている。

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特に1970年代の「プロテスタント系がカトリック系を殺害」というテロ事件は、治安当局(英国の軍と警察)が、プロテスタント系のテロ組織に情報を流すなどしていたとの疑惑がついて回る。「プロテスタント系」に殺された「カトリック系」の犯罪被害者家族は、肉親が死んで30年経っても、事件の真相を知らされていない。こういった個別の殺人事件について、被害者家族がインクワイアリを求めてアピールしている件数も少なくはない。
http://www.serve.com/pfc/

アルスター大学のCAINには、the Troublesの死者一覧がある。
http://cain.ulst.ac.uk/sutton/chron/index.html

ちなみに「プロテスタント系」の各種組織の内部での殺人事件も、例えば2001年のリストを見るだけでも、まったく珍しくないことがわかる。

「IRAの犯罪行為」が大きなニュースになる一方で、そんなに大きく取り上げられない「テロ組織の犯罪行為」もごろごろしている。「プロテスタント系」の過激派組織のひとつであるLVFは、タクシーの車庫を襲撃。「プロテスタント系」の過激派組織は数も多く、それぞれで争っていて、2005年1月にはLVFとUVFの抗争激化などという記事も出てた。ロイヤリストの内部抗争で殺害された被害者の身内をサポートした人におそらくはUDAが強烈な脅しをかけるなどの事態も、珍しいものではない。IRAが麻薬などを密売して資金源としているという非難もあるが、それはロイヤリスト各種組織も同じだ。

何度も書くが、私はIRAのポリシーを支持しない。犯罪や武装闘争(テロ)が放棄されるのであれば歓迎する。ただしそれは、「PIRAは武装闘争をやめたが、スプリンターグループは継続する」であってはならないし、それ以上に、「UVF(UDA、UFFその他)の犯罪行為は今回は対象外」であってはならない。それがどうにもならないことには、グッドフライデー合意などクソである。

それを為すのが「カトリック」の組織であれ「プロテスタント」の組織であれ、あるいは「英国」であれ、北アイルランドにおける政治的目的あるいは動機によるすべての組織的暴力と不法行為が隠蔽されることがなくなる方向に進むことが、北アイルランドには必要なのだから。

■追記:
ベルファストを訪れた方が、町の様子を写真で紹介してくれている。(日本語ページ)
http://eigo.be/cultures/uk&ireland-day12.htm

ベルファストの壁画に書かれている侵略者クロムウェルの言葉:
Catholicism is more than a religion. It is a political power. Therefore I'm led to believe there will be no peace in Ireland until the Catholic Church is crushed.
-- Oliver Cromwell


カトリックはただの宗教ではない。政治的な力である。それゆえ私は、カトリック教会が根絶されなければ、アイルランドに平和はないと確信するようになった。


■コメント欄での追記:
BBC, "Past haunts the peace process"
Last Updated: Tuesday, 19 April, 2005, 12:24 GMT 13:24 UK
http://news.bbc.co.uk/1/hi/northern_ireland/4460647.stm

There Mr Blair agreed to refer a number of cases to a retired judge, promising inquiries wherever the judge thought it necessary.

The cases referred included the murders of two Catholic solicitors murdered by loyalists - Patrick Finucane and Rosemary Nelson.

In addition there was the killing of a young Catholic, Robert Hamill, who was kicked to death by a loyalist mob in Portadown and the murder of a loyalist killer Billy Wright who was shot dead by republican paramilitaries inside the Maze prison compound.

The common theme was collusion - the suspicion that agents of the state had helped, advised, encouraged or even armed paramilitary killers for sinister reasons of their own.

The case of Robert Hamill fell slightly outside that template - there the allegation was that a police patrol had stood idly by while he was killed.

A MUST READ.
投稿者: nofrills at 2005 年 04 月 21 日 15:28:27

※この記事は

2005年04月07日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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