kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2006年04月21日

London Visitor Travelcardの日本語版ページは、マニアにはたまらない。

笑いが止まらない。誰か助けて。

visitorcard.png

http://www.ticket-on-line.com/

これまで何度か「マニアにはたまらない翻訳」について書いたことがあるが、それらはネット上の無料機械翻訳で私が遊んだだけの話である。公的な性格はない。(ちなみに、今年の2月にやった「使える無料翻訳はどれか」はこちら。)

しかしこれは公的なもの、ロンドン交通(Transport for London: TfL)のサイトの一部である。
http://www.ticket-on-line.com/

前に書いたように、ロンドンの地下鉄はSUICAのようなICカードを使わないで現金で乗る場合には、「初乗り£3(=¥600強)」というとんでもない運賃になっている。

そんな僕らの強い味方が、Travelcardと呼ばれる「定期券」である。

Travelcardは1日、3日、1週間、1ヶ月、1年とあり、有効期間が長ければ長いほど割安になる。

つまり、観光で1週間滞在するんなら、3日のを2度、1日のを1度買うなどするよりも、1週間のを買ったほうがお得なのである。

しかしTfLは、「1週間のTravelcardは紙では発券しません、オイスターのみにします」という暴挙をやっている。

観光客にはオイスターは必要ない。観光客だからってオイスターを手に入れることに問題はないが、持っててもしょうがない。ロンドンに住んでるわけじゃないんだから。

ということは、割と割安になる1週間のカードで済むところを、あえて割高になる「小分けに買う」方策を、なかば強要されているに等しく、これは観光客に対する不当な扱いである、断固糾弾する!欧州人権法廷に訴えてやる!

……と言われないためなのか、Visitor Travelcardってのが細々と存在している。
http://www.tfl.gov.uk/tfl/fares-tickets/2006/
travelcards-visitor-travelcard.shtml


これは英国外でのみ入手可能なTravelcardで、その点、英国の鉄道(National Rail:1996年の民営化前はBritish Railと呼ばれていた)のBritRailPassに似たような感じである。

しかしBritRailPassとは違い、日本では旅行代理店などでの取り扱いがない。(「英国政府観光庁にメールで連絡してください」ということになっている。)

でも「オンラインで買える(手続き後に郵送する)」っていうことで、その説明のページが上でキャプチャしたページなのだ。
http://www.ticket-on-line.com/cgi-bin/web_finder.exe
※.exeだけど、実行ファイルをDLしている形跡はなし。何だろうこれ? 機械翻訳を走らせてるのかなあ?

ページの下部には、
Deutsch | English | Espan~ol | Franc,ais | Italiano | 日本語

と表示されている。つまり、ドイツ語、英語、スペイン語、フランス語、日本語。

このページの「日本語」が微妙にびみょ〜なのはまあいい。(あとでツッコミ入れる。)

「日本語」のページで「国名を表示」させると、なぜか中国語なのがツボにはまって笑えて仕方がないのだ。

ただのうっかりミスなのか(中国語版のページを制作したときに間違えてコピペしてしまった、など)、漢字(Chinese Character)なら中国でも日本でも同じように通じると思っているのか。

どっちにしてもありがちな「トホホ」だ。

さて、この「日本語」のページ、機械翻訳の独特の雰囲気が薄いようにも思えるのだが、最近の優秀な翻訳メモリは私は使ったことがないからよくわからない。いずれにしてもびみょ〜である。

例えばこれ。
あなたの旅行に先駆けてインターネットを通し、ヴィジターチケットを購入できるので現地についた後でチケットに関する情報収集をする必要がなくなります。それに動けば動くほど価格が下がっていきますので観光などにぴったりです。


「先駆けて」とか「〜を通し」あたりが機械っぽいかもしれないがそれは大して問題ではない。(マニアとしては嬉しいのだが。)

「動けば動くほど価格が下がる」のではなく、「動けば動くほど割安になる」のだ。(「1日乗車券」みたいなものだから。)

一応、Englishのページで原文参照:
You can order your tickets via the Internet ahead of your visit, which means never hunting for change or queuing for a ticket. The more you travel, the better the value, so they are perfect for sightseeing.


the better the valueの誤訳であることがわかる。

一方、ページ左コラムにあるナビゲーション・バー。これは機械翻訳だろう。この、唐突な命令文。
私達に連絡しなさい
Contact Us


まあいい。そこから「よくある質問」に行こう。
よくある質問
- ロンドン交通局(TfL)とは何?
- Ticket-on-lineとは何?
- How far in advance can I order my tickets?
- How long should I allow for delivery?
- チケットの発送方法は?
- 発送料金は?
- Ticket-on-lineの使用は有料ですか?
- Ticket-on-lineはどの国に発送しているの?
- チケットを受け取らなかった場合は?
- 旅行をキャンセルし、チケットを返品したい場合は?
- 誤って異なるチケットを購入してしまった場合は?


よさげなような、何だかなーなような……一部、英語のままだし。「チケットを受け取らなかった場合は?」はWhat if I don't ...の〈副詞節のif節内における現在形〉(実は未来のこと)が翻訳できてないし。。。

先に行こう。「ロンドン交通局(TfL)とは何?」のQ&Aである。
ロンドン交通局(TfL)とは何?
TfLとはロンドンの大半の交通機関を関与している団体で、市長への報告義務、正式な、かつ重要なロンドン権威からのブランチのひとつであります。TfLは世界でも一番規模の大きい交通省といっても過言ではないほどの器を持っているのです。


「重要なロンドン権威からのブランチのひとつであります。」

「器を持っているのです。」

上は機械っぽいなあ。下は謎だけど、翻訳メモリならあるのかもしれない。

原文は
What is Transport for London (TfL)?
Transport for London (TfL) is the integrated body responsible for the capital's transport system. Its role is to implement the Mayor's Transport Strategy for London and manage the transport services across the capital for which the Mayor has responsibility.


……あれ? 「ロンドン権威」も「器を持っている」もないじゃん。

英文がアップデートされたのかな。

ちなみに「ロンドン権威」はGreater London Authorityね。「重要な」はGreaterを訳出したのかもしれない。

GLAはロンドンの行政府のこと。(東京で言えば都庁。)

もう1件、おもしろいところ。
チケットの発送方法は?
チケットは英国郵政スタンダードデリバリーで発送されます。100件を超えるオーダーは英国郵政国際登録デリバリーで発送され、その場合は受け渡しの際に署名が必要になります。


「100件を超えるオーダー」って、ありえなくないか?と思って原文を見ると:
How will my tickets be delivered?
Tickets are dispatched by Royal Mail Standard Delivery. Orders totalling over £100 will be dispatched by Royal Mail International Signed For (R), which requires a signature on delivery.


「100件」じゃなくて「£100」だし、Signed For (R)ってのはSigned For / Registered(書留)だろうし、これは元から変になってるし、もう、うはー。

というわけで、ロンドンに観光に行く方でVisitor Travelcardをご購入予定の方で、英語はどうも読んでもイマイチわからないという方は、日本語サイトはあんまり役に立たなさそうですので、多少手間でも英国政府観光庁にメールで問い合わせるのがよいと思います。

って、政府観光庁から「www.ticket-on-line.comで注文してください」って返信が来る、ってことになってんだったらどうしよう。。。

どなたか、やってみた方がいらしたらコメントください。

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転記前のコメント:
機械翻訳じゃないと思う、たぶん。
ども、久しぶり。在英のチコです。

「プラハと言えば春」(!)と、とある日本語旅行ガイドに断定してあったので、4年ぶり3回目の滞在では「プラハの春」を楽しんできました。暑かったです。内陸なのにロンドンより暑いじゃんとも思ったらあっちこっち暑かったみたいで、ロンドンも留守中に今年の最高気温をマーク。息子が飼っていたおたまじゃくしが全滅です。

前置きが長くなりましたが、上記のTfLの日本語訳は機械翻訳ではないような気がします。一部(文章の一部ではなく一文全部)に英文のままのものがある、ということは、翻訳終了後に追加された文章の和訳が間に合ってないということと思われ、機械にやらせればすぐできることをやってないということで、ますます人間くさい。

単に日本語の読みとりができないだけかも知れないんですが、人間がやった翻訳(プロの仕事)で、この手のものを何回も見たことがあります。もっとすごいのも見たことがあります。なので、機械を超える人間翻訳の存在を否定できません。

あと、オイスターカードはかなり使えます。作るのに3ポンド(だったと思う)かかりますが、作ると同時に好みの金額を入金でき、バスもチューブもカード読みとり機にかざすだけで自動的に支払うシステム。わたしは昨年の帰国で初めて買いましたが、スイカも同じでしたよね。

ロンドンの自販機はしばしば壊れてるし、オイスターカードがあれば小銭もいらない。料金は現金買いの半額。オイスターカードを初めて使ったとき、バスに80ペンスで乗れて感激しました。(バスの最低料金が80ペンスだったのはかれこれ10年ぐらい前だった。)

ニューズエイジェントでも買えるし、売っているところならどこでもトップアップできるし、滞在期間によって入金する金額を調整すればいいわけで、旅行者でもけっこう使えるのではないかなあ。近々、ちょっとした小物(新聞とかミルクとかお菓子とか)もこのカードで買えるようにする予定だと、最近新聞に出てました。
投稿者: ゲスト at 2006 年 04 月 25 日 04:47:21


>在英のチコさん
どーもです。

確かにプラハと言えば春ですからね、ブラッディと言えばサンデーかメアリーかチャールズ皇太子かみたいな意味で。おたまじゃくしさんたちには合掌です。東京はロンドン化しています(曇りか雨ばかりで晴れるとうれしい)。

> 一部(文章の一部ではなく一文全部)に英文のままのものがある、ということは、翻訳終了後に追加された文章の和訳が間に合ってないということと思われ、

なるほど。そうかもしれませんね。ただ、機械翻訳であると仮定し、単に人が機械翻訳をする作業をしていないだけとするとそれはそれで辻褄が合うから、結局よくわかりませんね。(機械翻訳っていっても翻訳メモリは訳文データベースですので、元は人ですし。)

機械っぽいポイントは、何と言っても「連絡しなさい」の命令文と「ロンドン権威」かな。(後者は何度見てもおもしろいなぁ。GLAじゃなくてGLCの時代ならありえない、とか考えてみたり。)

> 人間がやった翻訳(プロの仕事)で、この手のものを何回も見たことがあります。もっとすごいのも見たことがあります。なので、機械を超える人間翻訳の存在を否定できません。

私が中学・高校のときに書いた英文のことを思えば(すなわち、何年かは英語を勉強した後での「和文英訳」)、あはは。

ちなみに、今までに見た中で最強の「翻訳」された日本語文は、ローマのホテルの案内文です。

オイスターカードについてもいろいろありがとうです。

旅行者でもリピーターならオイスターは便利だと思います。でも目的は観光で、ロンドンには一度しか訪れない上に、英語もそんなにできるわけじゃないという人に、しれっと「これからはオイスターですよ」とは言えない。(利用開始時に「登録しろ」と言われたらどうするか、とか、最後にカードを返却して£3のデポジットを返してもらうにはどうすればいいのか、とか、けっこう大変なことかと。)

やっぱどう考えても「現金だと£3、オイスターなら£1.50」はやりすぎ、まったく狂ってます。今後何年かで「世界の大都市ではICカードが常識」みたいになるかもしれないけれど、少なくともそれまでは、旅行者は住んでもいない都市の交通機関でしか使えないICカードを持たないと金銭的に大きな損をする、ということで、正直なところ、釈然としません。

旅行者のことは度外視するとしても、変なやり方です。

TfLとGLAは、オイスターの促進について、正直に「一般消費者の行動パターンを蓄積してマーケティング会社に売りたいんです」とか「犯罪捜査のために警察が使えるログがほしいんです」と言うわけでもなく、「利用者の利便性向上」だと言い張る。利便性っていうんなら、その前に券売機直せや。。。

要するに、オイスターで便利になるのは事実であるにしても、それは便利になる前の状況がお粗末すぎるんであって、オイスターがすばらしいわけではないと私は思うんですけど。つまり、「小銭がないと切符が買えないのが不便である」という問題を解決するのは、「すべての券売機で釣り銭を出せるようにする(Exact money onlyをなくす)」であって、ログの残るICカード導入ではない。まあ、技術が進んでいるのだから、設備刷新をするなら券売機よりICという方向は合理的ではあるのですが、それについての説明に問題のすり替えがある。ある意味、非常に英国的な話なのかな。結果オーライ主義というか。(^^;)

(OysterがSUICAと違うのは、ロンドンは「いちいち切符を買うのが個人的にめんどくさい」のではなく、「利用者が切符を買うのにいちいち障害がある」のである、という点。それに加えて今年からは「いちいち切符を買っていると法外に高い」という障害が加わった。昨年までなら「Oyster割引」と思えたけれど、倍額はやりすぎです。)

いずれにしてもほんと、交通についてはケン・リヴィングストンの詭弁も聞き飽きたなーーって感じなのですよ。2005/07/07以降の急激なシフト、市長として正面から説明しろと。あるいはMet Policeに説明させるんでもいい。ただし、リヴィングストン以外の人物なら正面から説明するかというと、それは別問題ですが。(BNPなら包み隠さず説明すると言うかも。まんざら冗談ではなく、「既存政党はウソばかり」という点で印象付ける方向で押してくるならありうる。。。(^^;)

後追い記事ですが、TfLのOysterと警察の連動についての報道:
Oyster data use rises in crime clampdown
Monday March 13, 2006
http://technology.guardian.co.uk/news/story/0,,1730002,00.html

> 近々、ちょっとした小物(新聞とかミルクとかお菓子とか)もこのカードで買えるようにする予定だと、最近新聞に出てました。

そういう記事は昨年かその前の年に私も読みました。何かの業界情報サイトか消費者問題のサイトの記事でした。で、URLは控えてあるのだけど、すぐに出てこない。(使えない奴、それは私。)

東京でもコンビニでSUICAで会計できるようになってますが、そうしてる人を見たことは私はほとんどないです。
投稿者: nofrills at 2006 年 04 月 26 日 22:08:07

※この記事は

2006年04月21日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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