kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2011年09月23日

busbylab.comなるサイトについてのアップデート

クリス・バズビー博士の活動の一環として日本で立ち上げられたらしいウェブサイトについて、先日(20日)、少し調べてみた件の続報。

まず、あの段階では「不明」だったバズビーさんご本人と、これらのサイトとの関わりという点。これは「関わりあり」で確定。ただし、その「関わり」の具体的な中身はわからない。バズビーさん自身の発言(後述)から、「名前を貸しているだけ」ではなさそうだが、その活動の詳細を把握しているのか、そもそも日本の「NPO法人」という制度を理解されているのかどうかなど、疑問の余地がある。

ソースは下記ビデオでのご本人の発言だ。
http://www.youtube.com/watch?v=4iutbbfduAQ

9分58秒のこのビデオは、「radioactivebsr さんが 2011/09/19 にアップロード」したものである。「radioactivebsr さん」、つまりRadioactive Baltic Sea Region(放射能を帯びたバルト海地域)は、YouTubeでは「ラトビア共和国」で登録されている。
http://www.youtube.com/user/radioactivebsr

バルト海に面する国には、ラトビア、エストニア、リトアニアの「バルト三国」のほか、スウェーデン、フィンランド、デンマーク、ポーランドなどがあるが、バズビーさんのビデオはスウェーデンのストックホルムの児童遊園で撮影されている。(ビデオの下にある説明文にそう記載されているほか、途中で電車が近くを通るので話が中断したときに、バズビーさんがそう説明している。)スウェーデンといえば、チェルノブイリの事故のときに大きな影響を受けた国のひとつだ。

ビデオは、バズビーさんがカメラに向かって自分でとうとうと語る、という形式である(インタビューではない)。

このビデオは、日本で「バズビー・ラボ www.busbylab.com 」が話題になったときには、まだアップされていなかった(この段階ですぐに「バズビー基金」のNPO登録についても調べられているが、登録の事実は確認できなかったそうだ)。私が「バズビー・ラボ」と、それと同じIPである「福島の子供たちのためのバズビー基金 CBFCF.org 」などについて調べたときにも、まだアップされていなかった。

なのでこういうビデオがあるとどこかで知ってすぐ、確認のため再生を開始したのだが……約10分もあるというのに、6分で挫折。聞いていられない。アルジャジーラ(アラビア語)で「ファルージャは広島の40倍の汚染」と発言した(「ファルージャの何が広島の何の」40倍かということは述べなかった)ときも思ったんだけど、この人、基本的に「語り倒す」だけなんだよね。話術はある。しかも声がいい。そして非常にショッキングなことを、「私は〜という報告を受けている」などとしながら、証拠を示さずにただひたすらしゃべる。個人的に、こういうスタイルを受け付けない(本当に頭が痛くなる。科学者の人たちには、一般人相手に話すときも、エビデンス示してほしい)。

なので、6分10秒くらいでプレイヤーを止めてしまった。そこまで我慢しながら聞いてきた話には、肝心の「バズビー基金」とか「バズビー・ラボ」の話は出てこなかった。「ラボ」や「基金」についての説明なら、どんなにつまらなくても聞く意味があったのだが、いつもの調子での「自説の開陳」では……しかも「日本国政府は南のほうに核廃棄物を投棄しようとしている。そうすれば(日本全域が福島と同じような状態になるので)福島の子供たちがガンになっても、福島第一原発の事故が原因だとはわからなくなるからだ」など、話を聞いている立場からは、正直、「はい?」という内容だ。

こういうのはエビデンスを示して主張してくれないと、まったく説得力がない。しかしバズビーさんはのんびりと、児童遊園のタイヤブブランコに腰掛けて、「〜という報告がある」とカメラ目線でとうとうと語っているだけだ。

「〜という報告がある」のは事実であるのだろう。問題は、「報告がある」ことは、「〜」の内容が事実であることを必ずしも意味しない、ということだ。

バズビーさんのような立場の人(科学者、という肩書きで多くの人に話を聞いてもらえる立場にある人)は、その「〜」の内容を分析し検討した結果を、「〜」の内容についてのエビデンスを添えて提示することが期待されるはずなんだけど、この人はエビデンスは示さない。そういうスタイルなのだろう。

というわけでそのときはスイッチを切ってしまったのだが、後から知ったところによると、結局、私の知りたかったこと、つまり「バズビー基金」とバズビーさんとの関係については、私が断念した箇所のずっと後、7分54秒くらいから始まっていた。その部分を見て行こう。

以下の話に「安定化カルシウム」というのが出てくるが、放射能汚染(内部被爆)に際してそれがどのような役割を期待されているかということの説明に続き(その内容についてはここでは検討しないので触れない)、バズビーさんはこう述べている。

And so we are going to produce tablets which contains stable calcium, which we will supply cheaply, at the cost of production, to parents of these children.

というわけで、私たちは安定化カルシウムを含む錠剤を生産するつもりである。私たちはそれを安価で、製造の費用で、これらの子供たちの親に提供するつもりである。

これで「バズビー・ラボ」のサイトに「サプリメント」があったことの説明がつく。ただし、「ラボ」が売ろうとしていたタブレットは、とても「製造原価」(+必要経費)とは思えない価格だったが。



この直後、8分14秒くらいから、バズビーさんは、「また私たちは、セシウム137の吸収をブロックするタブレットの開発にも取り組んでいる」と述べ(この人、専門元々こっちなんだよね。内服薬の研究)、そして:
In order to do this, we have set up an organisation in Japan, called "the Christpher Busby Foundation for the Children of Fukushima." And it has an website and it's all in Japanese, and its all being done by a colleague of mine who contacted me from Japan called James co... James Grant.

これを行うために、私たちは日本で組織を設立した。CBFCFという組織である。その組織にはウェブサイトがあり、それはすべて日本語で書かれている。それはすべて、日本から私に接触してきた私の同僚(=同業者)によって、なされている。ジェイムズ・グラントという名前の人である。

最初のthisの指示内容は曖昧であるが、このクソ長いビデオでここまでとうとうと語ってきた、福島第一原発事故による日本での「放射能汚染」への対策のためのバズビーさんの活動全般ということだろう。

なお、組織の「設立」を巡る箇所については、こちらさんなど「和訳」サイトは「設立する」と未来形もしくは現在形で翻訳しておられるが、ここははっきりと、we have set up ... と現在完了形で述べている。つまり「既にもう設立した」とバズビー氏は述べている。(NPO法人などの場合の「設立」と「認可を得て活動開始」とは別のフェーズ、ということかもしれないが。)

で、この「ジェイムズ・グラント」という人は誰なのか。@kikumacoさんもわからないと述べておられるが、ほかにも、知ってる人がいないらしい。バズビーさんの言い間違いなのだろうか(Chris Busbyを、Chrisがファーストネームの知り合いの名前と言い間違える、というようなことは、ありがちだと思う)。

前に見たように、「バズビー・ラボ」、「バズビー基金」といった一連のサイトの登録者などはJames J RyanもしくはJoseph J Ryanとなっている。この件でGrantという人が出てくるのは初めてだ。ウェブ検索しても出てくるのは別の「ジェイムズ・グラント」(米国の経済専門家など)ばかりで、とりあえずは調べるのは断念。

ちなみにRyanはアイルランド系のファミリーネーム、Grantはスコットランド系である。どうでもいいですね。うん、でもバズビーさん、拠点が北アイルランドだから(アルスター大学。出身はしゃべり方から、イングランド南東部だろうと思う。大学はロン大だし)、と強引にこじつけておく。(←笑うところ)

でも、James J RyanもしくはJoseph J RyanをJames Grantと言い間違えたという事情だった場合、出てくる疑問は、このJames(もしくはJoseph) J Ryanという人は、バズビーのcolleagueなのか、という問いだ。ひょっとして、ウェルコム財団(製薬会社の研究機関。バズビーさんは元々ここの研究者)時代の「同僚」かもしれないし、あるいは現在の反核運動の「同志」かもしれないし、同じような分野で研究をしている「同業者」かもしれないのだが、このライアンさん、前に見たように、(幹細胞が話題になった時期に)幹細胞医療の分野で、何か、ね……。

ビデオに戻ると、バズビーさんはこのあと:
In addition to this, we are going to purchase a large number of highly sophisticated radiation measuring devices from Europe, from suppliers in Europe and suppliers in Ukraine. And we're going to make these devices available to the parents of the children to measure the concentration of these substances in the food, and also (at) the supermarkets, we'll measure these substances ourselves.

これに加え、私たちは欧州の非常に高性能な放射線測定機器を大量に購入するつもりである。欧州の業者、ウクライナの業者から購入する。そしてこれらの機器を、食品中のこれらの物質(放射性物質)の濃度を測定するために、子供たちの親が入手できる/使えるようにする。またスーパーマーケットなどでの測定も私たち自身(=組織自身で)行っていくつもりである。

We will set up a laboratory in Japan, so people can bring these substances to the laboratory and find out the truth about the concentration ...

私たちは日本で研究所を立ち上げるつもりだ。そうすれば人々が、この研究所に物質(検体)を持ち込んで、放射能汚染の真実を知ることができる。……


こんなふうに「福島第一原発事故について私がしたいこと、する予定のこと」を述べたあと、バズビーさんは「みなさんにはご支援をお願いしたい」と述べている(9分15秒くらいから)。「これは福島の子供たちを救うための活動である。なぜなら私たちは、日本政府が福島の子供たちを救うために何かをしているとは思っていないので。彼ら(日本政府)は福島の子供たちをではなく、国際的な核産業を救おうとしている。これはひどい話である disgraceful」として、最後に悲しみをたたえた表情で "Thanks for listening" と述べて締めくくっている。

で、私はこの人の発言は信頼していないのだけど(エビデンス示してないから)、かといって「どさくさに紛れて高いサプリ売りつけてうはうは」という私利私欲のタイプの人のようにも見えないなあ、と思っていた。

しかしこのビデオ(の最後のほう)を見終わったときは、腕組みして考え込んでしまったのである。



【関連】

20日の調べ物と同じ点について、@2525FEDisさんの調べ物(結果は大体一致&私では及ばなかった「ウエダセル」についてまで!):

2011-09-22 00:48:28 もしや、バズビー氏はお飾りか?
http://ameblo.jp/fedis/entry-11025514848.html


@2525FEDisさんの、最初のTogetterへのコメントより:
UEDACELL TECHNOLOGY Inc. http://www.uedacell.com/lang/en/contact-us/ のJapan Officeも、seldontechnologies-japan.comの住所と完全一致の、 東京都港区六本木6-12-2 B-2205 ですね。σ(゚ー^*)


そして同じTogetterページへの、@loufockさんのコメント:
seldontechnologies-japan.comと同じく検索で引っかかる会社。 http://arblast-usa.com/ whoisで調べてみると、やはり住所が六本木ヒルズ、メールのドメイン名がuedacell.com。 http://bit.ly/qNrQz6 http://bit.ly/o4rBXE


それから、@kumicitさんのブログ、「忘却からの帰還」の新記事:
2011年09月21日 バズビーと有料素材画像
http://transact.seesaa.net/article/226906264.html


CBFCF.orgのサイトでリンクされている、www.rgi-ry.com なるサイトについての調べもの。ここが、また怪しい。このエントリのコメント欄へのナカイサヤカさんの投稿によると、この www.rgi-ry.com はreproductivegenetics.com の偽物のようだ。

それだけでなく、私が素材画像について調べてたら、reproductivegenetics-japan.com なんていうサイトも出てきた。

しかもこれら、「商売」としてみると、例の「幹細胞医療」に非常によく似ている――というか、想定する顧客層がかぶっている(先進国とBRICSの富裕層)。ううむ。

これら「リプロダクティヴなんちゃら」について、上記ブログのコメント欄での@Kumicitさんのまとめを拝借すると:
・Reproductive Genetics Institute( http://reproductivegenetics.com/ )は実在する
・Miki RyanのReproductive Genetics Institute Japan ( http://rgi-ry.com/ )はそれの日本法人のフリをしている。[ドメイン登録は2011/05/15]

そして、Miki Ryanとは別に、日本法人のフリをしているReproductive Genetics Institute Japan ( http://reproductivegenetics-japan.com/ )が存在していて、同じ素材写真を使っているということになりますね。[ドメイン登録は2010/06/21]


また、本エントリでみたバズビーさんの「児童遊園のタイヤブランコ」のビデオだが、日英・英日の通訳・翻訳の仕事をされているYukari Osekiさん @niigatamamaの要点紹介(非常に正確)が、下記Togetterページにまとめられている。

不思議のラボのバズビー
http://togetter.com/li/190434


ここでOsekiさんは、「バズビー氏の言っている、『親たちが検体を持ち込んで測れるラボ』にはなっていないのでは。バズビー氏の意見はいつも賛否両論あるものの、このラボ開設について氏がこのビデオで言っていることは意外といいことなのですが。日本側がその意図をきちんと汲んでいない?」と述べておられるが、私もそういう気はする。つまり、バズビー氏の思ってる「ラボ&基金の活動」(それへの賛否は別として)と、日本でそれを準備しているという「ジェイムズ・グラント」氏と例のRyansさんたちのやってることと、グラント氏らがバズビー氏にしている説明は、果たしてどこまで一致しているのだろうか、というのが大きな疑問になってきた。

あと、ここのコメント欄にも@loufockさん:



それから、「子どもを放射能から守る全国ネットワーク」さんのブログ:

2011年09月20日 「バズビー・ファウンデーション」「バズビー研究所」は当会と一切関わりのないサイト・団体です。
http://kodomozenkokunet.sblo.jp/article/48039983.html


※以下、引用にあたり改行を変更した。
福島の子ども達のためのクリスバズビー・ファウンデーション
http://www.cbfcf.org/

バズビー研究所
http://www.busbylab.com/

上記サイトおよび団体は、私たち「子どもたちを放射能から守る全国ネットワーク」とは
一切関わりのないサイトであり、団体です。

また、当会と支援協力を行なってまいりました「ふくしま集団疎開訴訟の会」とも一切関わりのない団体とのことです。

クリス・バズビー博士は、「ふくしま集団疎開訴訟の会」を支援されており、現在、バズビー博士本人への上記サイト・団体への関わりについても確認中とのことです。

当会がブログにて協力を呼びかけました基金への呼びかけは「ふくしま集団疎開訴訟の会」のメンバーによる提案に応えたもので、バズビー博士本人の承諾のもとで、バズビー博士が日本から持ち帰っている検体を活かすための検査費用への協力を呼びかけたものですが、「ふくしま集団疎開訴訟の会」への確認を再度行なっていますので、それまで、一旦、該当ブログを非公開とさせていただきます。

……ということは、「集団疎開訴訟の会」とバズビーさんの活動というのがすでにあるところに、「集団疎開訴訟の会」とは関係のないRyanさんたちが絡んできて、例のグラント氏がバズビーさんに接触してサイト作りを進めた、ということかもね。

この場合、バズビーさんは、Ryanさんたちの活動を、「集団疎開訴訟の会」の活動と勘違いしている、という可能性が捨てきれない。

※この記事は

2011年09月23日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 10:30 | TrackBack(1) | i dont think im a pacifist/words at war | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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CBFCFのウェブサイトが消えていることを確認した。
Excerpt: ほぼ1年と1か月前、こんなエントリを書いた。 2011年09月20日 busbylab.comなるサイトからたどってみたら、「パーキンソン病と幹細胞」(?)に行き着いた。 http://nofril..
Weblog: tnfuk [today's news from uk+]
Tracked: 2012-10-16 08:35





【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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