「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

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2003年08月01日

『ブレアはウリベに白紙小切手を手渡した』

英国のコロンビア連帯キャンペーンのメンバーであるアンディ・ヒギンズボトムさんの記事(英語日本語)。

# 上にリンクした日本語記事は,益岡賢さん のサイトの一部です。

このスペースを借りる前にもサイトで書いたことですが,私は中南米については極端に知識が不足しています。何も知らないも同然。さらにまた,仕事がお盆進行(お盆の休暇に入る前にあれもこれも片付けるというスケジュールのこと)のため,英国のニュースをチェックすることも不十分にしかできず,「先週ロンドンで開催されたコロンビア国際支援会議」(出典)のこともまったく知りませんでした。

米英の連携というと,今年の対イラク武力行使(軍事侵攻,政権転覆)が最も大きく取り上げられていますが,日本で見聞きすることのほとんどすべてが,「米国が」という視点であり,「英国」は“米国に協力する立場である”という印象を受けます。私もそうなんだろうと思っていました。

しかし,米国が主,英国が従という関係(「ブッシュのおとなしい飼い犬(プードル)であるブレア」という比喩)では,つじつまが合わないことがたくさんあります。そもそも「イラクはWMDを持っている」ということを書面で(←ここ重要)出したのは英国です。(その書面が,「45分で使用可能なWMD」情報を含むものでした。そしてそれはもちろん,先日のドクター・ケリー死亡に深く関わっています。)さらに,湾岸戦争直前の米国の大学院生の論文をパクって“イラクの脅威”を説いた書類をでっち上げたのも英国です。

英国はそこまでした。これを,米国を“サポート”したと表現するのは,あまりに過小評価ではないかと思うわけです。もちろん,米英の関係というものはいろんな角度から見ないとわからないわけで,7月29日の田中宇さんの「国際ニュース解説」の視点もあると思います。尽くして尽くして尽くしたのに,期待していた見返りは得られず,ついには自国の国防省の顧問を死なせて(殺して)しまった失意の元超大国という像も導き出せると思います。

しかし,米国についての情報の量(普通にテレビ見てても「ネオコン」が出てくるほどに豊富)と,英国についての情報の量とにものすごく差があるから――特にブレアについては,いまだに「労働党を刷新したニューリーダー」「若き指導者」という97年当時の顔が先に立っているような気が――,「ブッシュのプードルとしてのブレア」という見方が定着して,それで納得してしまうのも無理はないとは感じますが,ブレアはほんとにプードルなのか?という疑問が日々大きくなりつつあるのが個人的なところです。

頭を整理しながら(これでも一応)書いているので,話が長くなりましたが,コロンビア国際“支援”会議についての記事を読むと,「英国って何なのさ」という思いがますます深くなるわけです。まあひとつ確実に言えることは,『紳士の国』 というのは,それが正確なところ何を意味するのか理解されることのない美辞麗句,広告のコピーに過ぎないということです。イギリスで何かよいことがあったら「さすが紳士の国!」というレッテルを貼ってまとめておこう,みたいな。前を歩いていた人がドアを押さえて待っていてくれた,さすが紳士の国!スーパーで走り回っている子供がいない,さすが紳士の国!信号のない横断歩道で待っていたら車が止まってくれた,さすが紳士の国!行列が乱れない,さすが紳士の国!などなど。

サッカーのイングランド代表の試合で,観客が相手チームの国歌にブーイングするのを「さすが紳士の国!」といってまとめることはできません。『紳士の国』というフレーズを使う側も,都合のよい時だけ使う。便利なキャッチフレーズです。

ちなみに,gentlemanというのは社会的階級を示すに過ぎません。

話がまとまりませんが,とりあえず,コロンビアで準軍組織を雇って労組指導者を殺害したり脅迫しているという多国籍企業は,個人のレベルで不買続行していきます。



※この記事は

2003年08月01日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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