拙著『週120ポンドで暮らすロンドン生活術 A Not-Rich's Guide to London』(太田出版)の改訂新版ができあがりました。お手伝いくださった方、見守ってくださっていたみなさん、ありがとうございました。
ISBNは4778310292、定価1300円(+税)です。今週末から来週初めにかけて、店頭に出ると思います。留学、ワーホリなどで渡英のご予定のある方はもちろん、ご旅行でありきたりの観光じゃつまんなさそうという方も、ぜひご一読ください。
初版を出したのが2001年で、以後、特に交通システムとイミグレがかなり変わっているため、増刷に当たって大幅に改訂したものです。交通システムの章(第3章)は全面的に書き改めました。その他、全面的に書き改めたページもありますが、全体的な構成などは変わっていません。要所要所に英会話フレーズを書き入れてある点なども変更ナシです。
初版は表紙が青系統だったのですが(下図左)、今回の改訂新版は緑系統です(下図右)。(上の写真はとても暗く写っています。)
オビがかかっている状態だと、若干クリスマス風です。(今度は色がわかるようにフラッシュ使用。)
ちなみにこちら↓は校正作業中。
ペンとの比較でおわかりになるのではないかと思いますが、この本、フォントサイズがx-small(極小)です。初版を作ったとき、「スペース内にできる限り多くの情報を入れる」が基幹だったのでこうしたのですが、今回改訂新版の校正作業で、ドライアイに苦しみました。ええ、自分で蒔いた種です。ただ、校正はとにかくスピード勝負なので苦しかったってのが大きいと思います。普通の読書のペースで読めば大丈夫のはずですが、ドライアイの方は目薬を隣に置いてお読みください。っていうかこんなにちっちゃい文字ですみません。本文でさえx-smallなのに、別欄(本文の注釈兼雑多なコラム用)ときたらxx-smallです。別欄は背景を「目に優しいグリーン」にしてありますので、何卒ご容赦のほど。
以下、目次です。
■はじめに、または本書の使い方
■最初に知っておこう
【内容】London A to Zなどの地図の見方について。これを知らないと、ロンドンに限らず英国では困ります。
■第1章 住居
「ひとり暮らし」のあり方の違い/暮らし方と家賃の目安/週£80〜90の部屋/入居にあたって/どうやって物件を探すか/部屋を借りる手順(1)広告で物件探し/部屋を借りる手順(2)貸し主に電話/部屋を借りる手順(3)部屋を見に行く/部屋を借りる手順(4)入居の契約をする/退去時には/大家とのつきあい方/住む場所としてのロンドン/住宅街の様子を観察する/日本人が多いエリア/短期でもできるだけ安く滞在する方法
*ロンドンの行政区
*郵便番号別、エリア概略
■第2章 食生活
マズい、マズいと言うけれど/料理はどちらかというと苦手で……/食料品の買い出し/コンビニ事情/日本の食材を入手するには/現地の人のための「和風」/自分のために楽しい自炊/イギリスの人は普段どんなものを食べているのか/イギリス人のお茶と朝食/お菓子天国/外食事情/貧相さの理由
*鍋でご飯を炊く、などレシピ集
■第3章 交通
まずは「ゾーン」を把握/Transport for London/トラヴェルカードとバス・パス/ロンドン版Suicaこと「オイスター・カード」/2006年の料金改定の衝撃/で,結局どうすれば一番安く済む?/オイスター・カード,まとめ/バスの乗り方/バスの種類/バスの利点/バス・マップを手に入れておこう/鉄道沿線に住むのは?/ロンドンの地下鉄はけっこう難しい/ロンドンの地下鉄は不条理だ/ロンドン地下鉄,その名は「チューブ」/どの路線の沿線に住むのがよいか/乗り越しで「ペナルティ・フェア」の恐怖/バスカーさんたち
*バス・マップの見方
*ロンドン・バス、この路線がすごい!
*バス沿線、見所ガイド
*地下鉄、乗るまで降りるまで
■第4章 市場
路上の市場/定番のマーケット/生活べったりのマーケット/東京の「フリマ」と比べて/洋服の手直し/露天市以外に中古品を安く手に入れる方法
*ストリート・マーケット30件+α、徹底ガイド
■第5章 英語
できればできるほど得で楽/出発前の準備と辞書について/音声としての英語/イギリスの英語/ロンドンの英語/とりあえず英語で暮らす/英語のうずまき
■コラム(各章に分散して入っています)
*賃貸物件の広告を読もう
【内容】「貸し部屋あります」広告の実例解説。略語の読み方つき。
*住んで見た、このエリア
【内容】野中モモさん、きゃしあすさん@Readingりーでぃんぐ (now defunct)、みちこさんと私による、ニュークロス、キングズ・クロス、ウィルスデン、ハリンゲイなどの解説。
*1992年、週£50の居場所
【内容】私の体験記。読み物として。
*相部屋形式の週ぎめアコモデーション
【内容】いわゆる「ドーミトリー」の利用体験記。古いんですけど。
*極右勢力と差別について
【内容】このブログでときどき題材にする件。FlickrでGail Orensteinさんというプロの写真家の方が撮影したデモの様子もあります。(場所はトラファルガー・スクエア。)
*庶民の紅茶の楽しみ方
【内容】標題の通り。
*パブとパイントの話
【内容】アルコールの楽しみ方。
*旅行者的食生活
【内容】B&Bを泊まり歩く場合のちょっとしたこと。
*スリに注意
【内容】標題の通り。
■付録(巻末)
イミグレに臨む心得/ヴィザ・査証の基本情報/ヴィザの延長・切り替えについて/とりあえず、安く、どこかに泊まる/外出時のトイレ/服装/愛煙家向け情報/荷物は置きっぱなしにしないように
*定番ウェブサイト
*各種連絡先&電話番号
■あとがき
コラムの最後の「荷物は置きっぱなしにしないように」は、こんなことやあんなこと関連です。「ニュース」として報じられるああいったことが、「実際の生活」にどのように影響しているか、という観点からまとめてあります。
あ、あと初版との大きな変更点……初版では巻末で複数ページにわたってかなりたくさんのリンクを掲載してあったのですが、改訂新版では基本的にリンクは本文の方に載せるようにして、巻末ではuknow.or.jpや、在英日本国大使館、asaint.co.ukなど、数を絞って1ページ分だけ掲載してあります(213ページ)。リンクについては、私のメインのサイトのリンク集をご参照ください。
で、出来本届いていきなりでとてもカッコワルイんですが、213ページにリンクしてある「ロンドン通信」さんのURLが、執筆から校了までの間に変更になっていました。(T T) お買い上げのみなさまにも「ロン通」さんにも、ご不便をおかけしてすみませんです。
旧:http://homepages.tcp.co.uk/~kiyo/jindex.htm
新:http://londoncx.pwp.blueyonder.co.uk/index.html
その他、何かありましたら、この記事のコメント欄なりメインのサイト(凍結状態ですが)からのメールフォームなりで、お知らせください。感想などもぜひ。
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版元、太田出版さんのサイト:
http://www.ohtabooks.com/
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転記前URL:
http://ch.kitaguni.tv/u/917/london_basic_info/0000375080.html
コメント:
ぴこりん
祝!です。日本から取り寄せます。
お疲れさまでした m(_ _)m
ロンドン、それも下町(Elephant&Castle)に住んで、やっと合計1年ほどになりますが、住んでみてから読み返すとまた感慨深いものがあります。
ちなみに今年一番暑かった本日、家で扇風機かけっぱなしでぼーっとしておりました。
投稿者: ゲスト at 2006 年 07 月 20 日 06:21:58
ありがとうございます〜〜
>ぴこりんさん
メッセージありがとうございます〜〜〜。
通販などで取り寄せると送料が高いので、お知り合いに郵送してもらってください。「週£120」のために。(笑)
> 住んでみてから読み返すとまた感慨深いものがあります。
そう言っていただけると、とてもうれしいです。象&城は、密かに「住んだら楽しいかも」(人が多いけど)と思ってます。少なくとも、私がいたころのハックニーほど殺伐とはしていない……はず。ハックニーも、2000年ごろに新たに来たヴェトナムの人たちは、今はあれほどつんつんしていないだろうなぁ。(というより、言葉の壁があったんですけどね。食料品店で目が合ったからHow do you cook this vegetable? と訊いてみても反応なし、など。向かいが、トルコ系のなれなれしー店だっただけに、よけいに異世界。)
暑さ、どうぞお気をつけて、ベッカムのように脱水しちゃわないように、お過ごしください。
投稿者: nofrills at 2006 年 07 月 21 日 01:49:34
※この記事は
2006年07月19日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。