UK government's emergency plan for Fukushima based on higher radiation levels than Chernobyl
Ian Sample, science correspondent
guardian.co.uk, Monday 20 June 2011 18.58 BST
http://www.guardian.co.uk/science/2011/jun/20/japan-earthquake-and-tsunami-japan
ガーディアンが入手した現物(の一部?)は、Scribdで公開されている。全部で6ページ。
http://www.scribd.com/fullscreen/58313487?access_key=key-1amf2uutax7h93geh699
私のような「文系」が見てもテクストとして読むことしかできないので、ここはひとつ、「理系」の方に見ていただきたいところ。(英国は核兵器保有国で、原潜もあり、原発は9地点に19基……日本よりは全然少ないけど。)
「文系」にとって「うひょー」なのはこれよね。
A substantial number of documents were withheld on grounds that they contained "information which, if disclosed, would adversely affect international relations," the government's civil contingencies team said.
3月、震災から数日後。福島第一原発が「メルトダウン」するんじゃないか、あるいは既にメルトダウンしたんじゃないかという心配があり、その心配を日本語圏で(炉心溶融ではなく)「メルトダウン」という言葉を使って表明しようものなら「不安を煽っている」と誰なのかわからない相手から批判されるような状況だったとき(そして、東京在住のうちらにとっての実際の差し迫った問題はそんな「可能性」のことよりむしろ、現にトイレットペーパーや食パンが店にないことだったとき)、複数の国が(おそらく「自国民の保護」を理由に)専門家集団を派遣してきていた。
英国もそういった国のひとつで、the Scientific Advisory Group for Emergencies (SAGE) のトップであるSir John Beddingtonをリーダーとするチームを派遣し、サー・ジョンが英国大使館で会見を行うなどしていた。その際のネット上での情報の混乱(誤訳による)については3月16日の私のTwitterのログや17日のエントリ(下記)を参照。
2011年03月17日 "Whatcha Gonna Do About It" を聞きながら、Don't Panic! と口に出してタオルを握り締める。
http://nofrills.seesaa.net/article/191085500.html
当ブログの上記エントリに、3月17日の英国外務省のツイートを引用してある。これだ。

Twitter / Foreign Office (FCO): #Japan British nationals ... via kwout
つまり、「東京および東京以北にいる英国人は、退避を検討せよ」という勧告(事実上の退避命令)である。一方で、「原発はそんなに心配ないですよ」という方向性の見解が、3月15日、サー・ジョン(この人は放射能や原子力の専門ではまったくない)らの東京・英国大使館での会見で示されていた。
@quzyさんが3月18日に「日本で災害が生じたとき:イングランド人は原発は平気といいながら退避命令を出した、アイルランド人は空き家を提供した、スコットランド人は許可証もなく押しかけた……」と書いておられたのがあまりに的確だったが(注:アイルランドは経済危機で空家が多い。スコットランドは、災害支援ワーカーたちが駆けつけたはいいが、必要書類が調えられていなかった、ということがあった)、米国のいう「避難すべき区域」の範囲が日本政府のいうそれより全然広かったことに加え、既にフランスなどいくつかの国の大使館が東京から引き上げて関西の領事館などで業務を行うようになっていた中で、英国の科学者たちの「原発は平気」という方向の説明は、少なからぬ日本人にとって「安心を保証するもの」のように機能していたと思う。
ただし日本人でも「英国通」は「それ、建前だから、信じちゃだめー」と思ってたし(言ってたし)、実際に英国大使館は在日英国人に対し、言葉ではない形で、「残りたければ残ってもいいけど、at your own riskということで」的なメッセージを発していた。この「矛盾するメッセージが同時に」という状態はかなりの混乱の元になったし、あとあと、なんていうか、「意固地になる」などの形で尾を引いている。
この辺のことで把握してること(=一般に公開されていること)は何とか書きたい、と思っていたのだが、もういいや。英大使館のサイトを掘るといろいろ出てくるはず。
ところで、The Sunなどの無責任なタブロイド報道を批判するついでに、日本政府やTEPCOの情報公開性について疑問を抱いた英語圏などのメディアの報道もいっしょくたに批判しては「海外メディアが大袈裟」云々ときぃきぃ言っていた(言っている)英語話者の人たち(利害関係者でなければ、正常化バイアスの囚人なのだが)は――まあ今も「もんじゅは大丈夫! NYTは煽るだけ!」とか言ってる人がいるのだが――、こういう資料をみてどう反応するんだろうか。いや、考えるまでもなく、「ほら、やっぱりいわれているほど危険じゃないということだっただろ!」と言うのだろう。
報道といえば、The Sunなども通常通りに大袈裟で、通常通りにオリエンタリズム丸出しで、通常通りに信頼できなかっただけで、あながちひどくはなかったと思うけど。
※この記事は
2011年06月21日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。
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