こういうのをさっくり確認するには、ウィキペディア日本語版の表記を確認するなどの方法もあるのだが、ウィキペディアの日本語の人名表記は実はかなりひどいことがあるので(Davidが「デイビット」として登録されていた事例すらある)信頼しきれない。最も確実な方法としては、どこかで英語のニュースを聞いてみるのが手っ取り早い。
で、この場合、アイルランドの首相の名前なのだからアイルランドの国営放送RTEのサイトでWatch and Listenのコーナーをチェックするのが、多分一番早い。(ただこのプレイヤー、使い勝手がイマイチで、巻き戻しをすると再生が止まってしまったりするので、「今なんて言った?」というときも慌てて戻さず、そのまま聞いているのがよいと思う。人名なら再度発音を確認できるチャンスはあるはずだから。)
http://www.rte.ie/news/player.html
今はたまたまだが、11月22日の夜9時のニュースが上記ページのトップにあって、そこで開始後2秒くらいで「カーウェン」的な音が確認できる。そのまま聞いていると9秒で「カウエン」的な音が確認できる。25秒過ぎに映像がスタジオからVTRに切り替わり、今度は男性の声で「カーウェン」というか「カーウァン」というか、という音が確認できる。
第二音節は語強勢がない曖昧母音だから「ウェン」なのか「エン」なのか「ウァン」なのかは考えなくてもよいが、強勢の置かれる第一音節については「コ」ではなく「カ」である、ということはこれで確認できた。
他のソースとしては、YouTube検索がある。というか、こっちの方がさらに手っ取り早いかもしれない。
http://www.youtube.com/results?search_query=brian+cowen&aq=f
現状、Brian Cowenで検索すると↑、昨日「クロムウェルより人気がない」として言及したエントリでも触れた「酔っ払ってるのか」というインタビュー(9月14日)の音声クリップが上位に表示される。冒頭でインタビューの聞き手のCathal Mac Coilleが「今日は首相をお迎えしています」と述べるところで「カウエン」という発音が確認できる。
ところでこのインタビュアーのCathalはどう読むのか。
アイルランド語のファーストネームは往々にして難読であるが、ある程度一般的なものなら、赤ちゃんの名前を考えるためのデータベースのようなサイトで確認できる。
http://babynamesworld.parentsconnect.com/meaning_of_Cathal.html
ここにあるように、カタカナで書くとすれば「カハル」もしくは「カーハル」だ。
先日から私がときどき言及している女性名のMaireadは "MAH raid" で「マレイド」もしくは「マレード」(北アイルランド、スコットランド発音では「エイ」が「エー」となる)。ちなみにこの名前はマイク・リーの映画『7月、ある4日間』で「アイリッシュ」を強烈に印象付ける名前として最後に一瞬登場した。
http://babynamesworld.parentsconnect.com/meaning_of_Mairead.html
女性名で難読ナンバーワンといえるかもしれないSiobhanは、"shi VAWN" で「シヴォーン」(綴りがbなのに音はvになる)。
http://babynamesworld.parentsconnect.com/meaning_of_Siobhan.html
同じく難読な男性名のCaoimhínは、"keev een" で、つまり「ケヴィン」だ。
http://babynamesworld.parentsconnect.com/meaning_of_Caoimh%EDn.html
男性名のDáithíは、 "DAH hee" で「ダーヒー」。
http://babynamesworld.parentsconnect.com/meaning_of_D%E1ith%ED.html
こういうことがちゃちゃっと検索するだけで確認できるんだから、便利な時代である。ネットがないころは、三省堂の『固有名詞英語発音辞典』を参照するか、ネイティヴ・スピーカーを見つけて尋ねなければならなかった。それでも、例えば「リトアニア系アメリカ人」のような、英語圏以外からの移民の名前は、第一世代の読み方を引き継いでいる場合は、結局のところは本人に確認するしかないのだが(原語読みのままか、英語的発音にしているかはそれぞれ)。
![]() | 固有名詞英語発音辞典 大塚 高信 三省堂 1969-09 by G-Tools |
テレビでのアナウンサーの読み方を確認するのは無理だろうと思いつつ、「カウエン」首相について「コーエン」という読みかたがなされているかどうかをGoogle Newsで確認してみたら、TBSの記事が1件、「コーエン」になっているのが確認できた。
※この記事は
2010年11月23日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。
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