報告書そのもの:
http://report.bloody-sunday-inquiry.org/volume01/chapter001/
首相のステートメント:
http://www.number10.gov.uk/news/statements-and-articles/2010/06/pm-statement-on-saville-inquiry-51888
記事は、事件の背景とかこれまでの経緯とかをざっと把握してる人が読むならこれやね。あの日のデモの主催者だったバーナデット・デヴリン。
http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2010/jun/15/bloody-sunday-british-government-soldiers
あと、リアルタイムでの記録。現場からのジャーナリストのtweetとかいろいろ。
http://togetter.com/li/29537
BBCの第一報。

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![Bloody Sunday dead all innocent: tnfuk [today's news from uk ] http://nofrills.seesaa.net/article/153384489.html?1463700108](http://kwout.com/cutout/8/ee/t5/az8_bor.jpg)
Bloody Sunday dead all innocent: tnfuk [today's news from uk ] via kwout
[コード消去・代替画面挿入/2016年5月]
デリー・ジャーナル。
ガーディアン、第一報の次。みなさんが破いているのは、これで晴れて「無効」となった、事件直後に出されたウィジャリー報告書(「デモ隊から発砲があったので、軍はそれに応戦した」という内容の結論)。あの報告書を無効とし、真実を公式の文書として世に知らせるために、ただそのために、38年を要した。
BBC Newsのトップ。
報告書については、私は概要をかろうじて読んだだけだが、正直、こんな程度の文書と英国首相の謝罪の一言のために、ご家族は38年も、古傷を「古傷」にすることも許されず、声を上げ続けねばならなかったのかということで、悔しくてならない。(サヴィル報告書公表の前日や前々日にメイルあたりで「あのような報告書が出れば古傷が」とかいう、ユニオニスト&英軍側のフザけた言説をまたぞろ犀再生産していたが、まったく恥を知れとしか言いようがない。虚偽の説明が公式に「正しい」とされているために古傷を「古傷」にできないからこそ、ご遺族はこれまで真相究明を求めて声を上げてこなければならなかったのだ)
なぜかというと、やはりどう見ても、肝心の部分でこれはかなりホワイトウォッシュに近いと言わざるをえないのだ。つまり事前の計画の有無や現場への指示について、軍の上層部の責任はないとする内容。そして、事件直後のウィジャリー調査委員会の滅茶苦茶でデタラメな内容の報告書も「カバーアップ(隠蔽)ではない」とする内容(「プッツンした兵士が勝手にデモ隊に発砲し、ばれるとまずいからといって虚偽の証言をした」ことが、事件後38年間にわたって「公式」な文書であり続けたウィジャリーのでたらめの原因、なのだということだ)。イラクのアブグレイブ刑務所での拷問(虐待)の最終的な結論が「現場の兵士が勝手にやったことで、上層部は責任なし」となったのと、質的には同じだ。
それでも、リアルタイムでBBCのストリーミングで聞いていたキャメロン首相の謝罪のスピーチは、その部分は真摯なものと聞こえたし(しかし後半の、特に「英軍は組織としては悪いことをしていない」と暗に主張した部分は論旨ぐだぐだで例によって例の如しの「英国らしさ」満載だった)、ギルドホールから出てきた被害者・ご家族の皆さんの表情と、ギルドホール前の広場を埋め尽くしたデリーの人々の歓声と拍手の前には、私には口にすべき言葉など、ない。今は。
※この記事は
2010年06月16日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。
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