Massive Attackの、「何年ぶり」とかいうのを考えるのもいやになるくらい久しぶりの(前作は2003年)新作アルバム、Heligolandが明日月曜日(8日)に発売日を迎える。
UK盤:
![]() | Heligoland Massive Attack Virgin 2010-02-08 by G-Tools |
日本盤:
![]() | ヘリゴランド EMIミュージックジャパン 2010-02-03 by G-Tools |
というわけで、新作発売を控えて、公式サイトを拠点に展開されているプロモーションを、今ごろになってあれこれ見ている。
http://massiveattack.com/
その中に、プロモビデオを見たらTwitterに投稿する、という仕組みになっているサイトがある。
http://www.heligoland-films.massiveattack.com/
ブラウザでTwitterにログオンした状態で、プロモーションサイトの上記キャプチャの上部中央にあるLogin with Twitterのボタンをクリックすると、既にアップされている映像を見ることができる。映像は全部で7本の予定で、現時点では4本が上がっている。
映像を見るときに、映像の右下に感想入力欄みたいなのがあって、そこから直接Twitterに投稿できる。これまでにTwitterに投稿された感想の一覧はTwitterのハッシュタグ "#matweatre" で一覧できるようになっている(映像の再生の画面の右側にリンクがあるのでクリックするだけ)。
なお、#matweatreは、Massive Attack Tweatreの略で、TweaterはTwitter + Theatreの造語。Theatreの綴りがUK綴りなだけでも「ひゃっほう、ブリストルの曇天すてき!」という気分になる。
Tweatreのほか、このエントリの冒頭にkwoutを利用してキャプチャの切抜きを貼り付けたが、アートワークの作業の紹介のページ。眼福なんだか、目の毒なんだかわかりゃしない。アナログ12インチ豪華仕様……。
http://massiveattack.com/blog/2010/01/26/heligoland-artwork-blog/
で、Massive Attackのアートワークについて、ガーディアンが特集記事を出している。Heart of Darkness ならぬ、Art of Darkness って。
Massive Attack's art of darkness
http://www.guardian.co.uk/music/2010/feb/06/massive-attack
Massive Attackの3D (Robert Del Naja: アートワークは彼が担当) は現在40代半ばなのだが、その彼が20歳になるかならぬかのころのことから現在までを彼自身が語っている。
いわく、1980年代に学校を中途半端なままやめてぶらぶらしていたときにブリストルの街のあちこちに絵を描いていたとか、NYCのバスキアとかキース・ヘリングに影響されたとか、そのうちにステンシルを使うようになったとか、その彼のステンシルが衝撃的だったとBanksyが語っているとか、85年にUKで初めての「グラフィティ」の展覧会(当時NYCではすでにバスキア、へリングなどが「アート」として広く認知されていた)でゴールディに出会ったとか、まあとにかくおもしろいんだけど、新作『ヘリゴランド』のアート(3Dが描いている)についての次のくだりにはお茶をふくしかない。
"We can't use any of the Heligoland artwork I've painted for the posters on London Underground. They won't allow anything on the tube that looks like 'street art'. They want us to remove all drips and fuzz from it so it doesn't look like it's been spray-painted, which is fucking ridiculous. It's the most absurd censorship I've ever seen. ..."
つまり、ロンドン地下鉄の管理するスペースでは、広告であれ何であれ「ストリート・アート」に見えるものは一切禁止ということになっているので、Heligolandのジャケのアート(スプレーペイント)のような絵では、スプレーが飛んでるところとか垂れてるところは修正してくれないと貼り出せないと言われた、と。ロンドン地下鉄の駅ポスター用に絵を描いた彼は、この対応にもうアホかと呆れかえってしまった、と。「ここまでばかげたセンサーシップはほかに知らない」と。
じゃあ、2年前だっけ、テイト・モダーンで『ストリート・アート展』をやったときのポスターとか、どうしてたんだろう……。
あと、ガーディアンではアルバム・レビューとMusic Weelkyのポッドキャストがあります。
で、このアルバムレビューが当初、「ぐろーにあど」として伝説的なことになっていたらしい。(「ぐろーにあど the Grauniad」は、ガーディアン the Guardianが自分の名前すら間違えて綴るということでつけられたあだ名。「ぐろーにあど」におけるスペルミスはよくありがちなスペルミスではなく、スクラブル的な生成過程を経て文字が滅茶苦茶に並べられるというもの。これはスペルミスとしては高等技術に属する。)
UNKLEの下記アルバム (War Stories) のアートワークが、マッシヴ・アタックの3Dです。
WAR STORIES[対訳歌詞・解説・ボーナストラック付き国内盤] | |
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タグ:音楽
※この記事は
2010年02月07日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。
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