「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2010年01月31日

ゴド待ちしている間に、ほかのトピックスを見てみるが、今日は全豪オープン決勝なのだった。

そんなこんなで、北アイルランド政治劇場による「ゴドーを待ちながら」の上演やら(ベケットは墓の中で爆笑しているかもしれない)、「バック・トゥー・ザ・フューチャー」状態のイラク戦争インクワイアリやら(2003年から05年にかけて何度か、「近い将来、戦犯法廷に立つトニー・ブレアは……」というような文章を読んだものだ)といったヘヴィー級のメインをいただきながらも、脇を流れていく「自分的にはメインではないもの」も視野にはもちろん入るわけで、それが例えば「ハイチの警察がどのように機能しているか/機能していないか」の具体例であったり、また「ハイチの孤児たち」と「アメリカの慈善団体」とドミニカ共和国との国境という3つの要素の接点に生じる事態のことであったりもするのだが(後者については、やはり、ダルフール紛争に関連して「チャドの孤児たち」を国外に連れ出した「フランスの慈善団体」の例を想起してしまう。それと、AFPの報道にはバイブルベルトの地名が……うむ。ハイチはキリスト教ではカトリックが主なのだけど、このような混乱は「教えを広める機会」にもなり得て……みたいな憶測をめぐらしてる間に詳報きた。パブティストで、現地の教会のつながりがあってのことのようだが)、そのような「重い」話ばかりではなく、例えば、今回の欧州の大雪はあのドイツの高速道路でさえ混乱するほどのものであるとか、カーディフの人民は「部屋着につっかけ」みたいな格好でテスコに買い物に行く自由を剥奪されたとかいった話題もあるし、あるフットボーラーの不倫騒動とそれに対する報道差し止め命令の件などもある(あの英国で、そんな差し止め命令が一瞬でも認められたというのがびっくりニュースだ)。(なお、「不倫騒動」については今月は既に今年分のキャパを超えています。)

テニスの全豪オープンで、「英国人プレイヤーがグランドスラムの決勝進出、74年ぶり」(74年前はあのフレッド・ペリー)ということになったのも、それらと同じように、ただ受動的にニュースサイトを見ているだけで入ってきていたニュースのひとつだ。今日は試合開始のしばらく前から、BBCのサイトでLive Textが立ち上がってて、それがBBC News UKのトップページの主要ニュース3つに入っている(トップはNIのゴド待ち、その次のニュースが税金還付の申請期限を狙った悪質な詐欺について、そして3件目がテニス)。



記事のニュースだけでなく、ビデオニュースでもアンディ・マリー、その下の「特集 FEATURES, VIEWS, ANALYSIS」のところでも、NIのゴド待ちとアンディ・マリーという状態になっている。シュールだわ。。。

というわけで、BBCのテキスト実況はこちらです。
Live Australian Open - Andy Murray v Roger Federer
http://news.bbc.co.uk/sport2/hi/tennis/8489082.stm

ガーディアンはこちら。例によってフザけていますが。実況担当は、たまたま同姓なのでしょうけど、Scott Murray(ガーディアンのスポーツニュース部門の元編集長で現在はフリーランス)。
http://www.guardian.co.uk/sport/2010/jan/31/andy-murray-roger-federer

The TimesではScribbleLiveを利用してライヴ実況。みんなでテレビ観戦しながら……という雰囲気。
http://www.timesonline.co.uk/tol/sport/tennis/article7008216.ece

ちなみに前に彼についてニュースが流れてきたときに書いたもの:

2008年07月03日 アンディ・マレーは「ブリティッシュ」か「ケルト」か(付:アイルランド人が「英国」を語るとものすごいことになる)
http://nofrills.seesaa.net/article/102096318.html

今回ととてもよく似た書き出しなのでお茶ふいた。



このときにSluggerが読むところが多すぎるほどになってた話題って何だっけ……と思って自分のところを見返してみてもはっきりとはわからない。Slugger O'Tooleの2008年7月の最初の部分を一瞥してもはっきりしない。ていうかまさか、Police and Justiceの問題じゃないだろうな。それじゃ2010年1月とまるっきり同じだ。モンティ・パイソンの「デジャヴー」スケッチじゃないんだからかんべんして。(笑)

でもその可能性が極めて高い。P&Jの件でSluggerで記事が立つたびに、書き留めてはいなくても読んではいたので。

ともあれ、この2008年7月のデジャヴーな記事から:
当初、マレーはあんまりウケがよろしくなかったらしい。そのことについて、Slugger(引用時注:参照先はこちらです)では「2006年ワールドカップのときに、パラグアイがイングランドに勝てばいいのにと述べたことと関係があるのかもしれない、ということをデイヴィッド・メラーが書いているが」といったことを書いて、最後に次のような皮肉で結んでいる。
Maybe the old rule comes into play. British if you win and Celtic fringe if you lose. Which will Andy be by tonight?

昔のルールが復活するかもしれない。つまり、勝てばブリティッシュと呼ばれ、負ければセルティック(ケルト人)と呼ばれる。今夜、アンディはどっちになるだろうか。


今年、ナダルの棄権という予想外の展開の恩恵を受けつつも、「英国人としては74年ぶりに」グランドスラムの決勝に進んだアンディ・マリーは、「ブリティッシュ」扱いをされている。他のよりシリアスなニュースの中にぷかぷかと浮かんで流れてゆく記事でのアンディは、「ブリテンの希望の星」だ。(「地元スコットランド」では彼はそれ以前に「スコティッシュ」であるにせよ。)



ところで、2008年7月の記事で参照している「アイルランド人が『英国』を語る」記事、今見てもすごい。"Tim This or Tim That" って(笑)。この系統のネタで笑いたい方、どうぞ。よくもまあこんだけ、次から次へと……これは伝統芸ですね。

※この記事は

2010年01月31日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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