「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2009年11月27日

ロンドン地下鉄マップの歴史



ガーディアンのギャラリーで、ロンドンの地下鉄路線図の100年の歴史を12点の画像で説明している。上のキャプチャ画像は、1930年ごろのロンドン地下鉄マップ(4点目)。現在に至るまで使われている、ハリー・ベックの地下鉄路線図が登場する直前のものだ。

全体の企画趣旨:
http://www.guardian.co.uk/artanddesign/gallery/2009/nov/25/london-tube-map-design?picture=356059482
26 November 2009: Tube maps have been part of London life since the birth of the Underground, and were initially as confusing as the city itself: a tangle of different lines woven around the curving River Thames. Enter Harry Beck, an LU engineer who in 1931 came up with the radical idea of presenting the ever-expanding network as a circuit diagram rather than a geographical map ...

地下鉄が誕生してからずっと、地下鉄路線図はロンドンの生活の一部であり続けてきた。くねくねと曲がりくねったテムズ川を囲むように複雑に入り組んだ複数の路線からなる路線図は、当初はロンドンという都市そのものと同じくらいにややこしいものだった。そこに登場したのがロンドン地下鉄の技師だったハリー・ベックである。彼は1931年、革新的なアイディアを着想する――どんどん拡大し続ける路線網を、地理的に実際に近い地図ではなく、回路図のようなもので表してはどうだろう。……


画像が拡大できるともっとおもしろいのだけど、そこまではガーディアンの特集では望めないので(交通博物館などならあるかもしれない)視認できる範囲で参照する。上にキャプチャした1930年ごろの路線図でUnderground Railways of Londonという表現が使われていることなど、言語的にも興味深い。はっきりとは見えないのだが、この当時は各路線名についてもRailwayが用いられている("Central Line" などの line のところがRailwayになっているのが何とか読み取れる程度には見える)。

そのあと次々と画像を見ていくと、路線ごとの色(セントラル・ライン=赤、など)が決まったのがいつごろかなどもだいたいわかる。ノーザン・ラインだけはずーっと黒だったこともわかる。

10点目のThe Great Bear by Simon Pattersonについては、テイトにあるんだと思うけど……あったあった。(テイトのサイトでは、画像は著作権の関係で掲示されていない。)
http://www.tate.org.uk/servlet/ViewWork?workid=21700

Wikipediaにより詳しい説明がある。あとBBCに一部拡大画像あり。V&Aにも。「ハイデガーで黄色い路線に乗ったらニーチェで黒いの(北ゆき)に乗り換えて、ピーター・フォンダで下車です」という感じ。バートランド・ラッセルからウィトゲンシュタインが、まっすぐ乗り換えなしなのだけど、途中駅がすごいことになってるし、乗り越すとどこに連れて行かれるのかわからない状態になる。

あと、路線図の裏面が、昔は博物館やホテルなどの各施設のリスト
だったのが、今は駅一覧になっていることとかも紹介してくれている。

楽しいなあ、こういうのを眺めているのは。


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※この記事は

2009年11月27日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼