「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2009年09月21日

そのメシがマズいのは英国だけじゃないから安心しろ、と言いたい。

AFP BBの爆笑記事:


英国で、NHSの病院に入院している "Traction Man" と名乗る男性が、自身のブログで「病院食グルメ・レポート」(ただしマイナス方向の)をやっている、という話。毎日の食事を撮影した写真をアップして、その料理の名前を読者に当ててもらうというだけの単純なお遊びだが、この料理の味の感想がすごい。AFP BBにある一節。
マカロニチーズの感想は「壁紙用ののりだったんじゃないかと思える物体。誰かの作業着にこれをまき散らし、そのまま飛行機の底にべたっとはりつけて、そのへんを曲芸飛行でひとっ飛びしても大丈夫そう」


異様に言葉数の多い、半分異次元に蹴り飛ばされたかのようなこの罵倒、私の腐った頭には、ブリテン島というより隣の緑の島の成分が感じられるのだが、気のせいかもしれない。

Traction Manのブログは下記。
http://hospitalnotes.blogspot.com/


写真見る限りそんなにひどそうでもないのだけど。メシマズ帝国の英国の病院食なんていったらどのくらいひどいのかと思ったら案外まともそうなので(ガーディアンの東京特派員のマカリーさんの手製の弁当よりまともに見える)、拍子抜けだよ。

でもブログの彼の問題意識は「これは何ていう料理なんだ」だからね。あと、見た目は普通でも「中が冷たいまま」とかいろいろな問題はありうる(実際にあるらしい)。

ブログ主のプロフィールも「骨と肉を食う虫にやられた」とかうそ臭いことこの上ないのだが(flesh-eating bugは、検索すると中南米などにいることが確認できるのだが)、「病院食ビンゴ」以外の記事の言葉数の多さを見るに、「フリーランスのジャーナリスト」っていうのは本当かもしれない。よほどヒマでヒマで仕方がないのだろう。

でも、彼が本当に頭に来ているのなら、「病院食がひどいのは英国だけじゃないからね……」と声をかけてあげたい。

この記事、すごい笑える。
http://hospitalnotes.blogspot.com/2009/09/hungarian-uprising.html

あと、これ。
http://hospitalnotes.blogspot.com/2009/09/eyes-down.html
みんなが「カレーだよね」って投稿しているのだが、ご本人回答は:
There is no curry in this. In fact, no taste of any kind.

英国メシマズ伝説の柱のひとつ、「何の味もしない」。確かに「何の味もしない」は写真では伝えられない。

※味の素を使わない家で育って、大人になってからは動物性のものをほとんど食わない私は(魚は食うし、かつおだしは使うが)、「味がしない」と感じる閾値が人とはちょっと違うらしいのだが(私の料理は「風邪ひいてんの? 味がしないよ」と言われることがある)、それでも、ほんっとに味がしないものというのはあるのだよね、あの国。しかもカネ払って買うメシで。それはスシが浸透しようが何だろうが変わらないと思う。マグロの代わりに赤いピーマンで握りを作って喜んでるんだから。(ピーマンは酢めしとしょうゆと併せるより、ピーマンだけで食ったほうが、味がして美味いと思うよ。)

これも、病院食レビューではないのだけど、おもしろい。はははははは。
http://hospitalnotes.blogspot.com/2009/09/keep-customer-satisfied.html
Today my luncheon arrived with a customer survey form on the tray. It would seem that recently there have been one or two complaints concerning the standard of the food. In fact, the food is so dire, if this were a prison the warders would have been taken hostage by now and inmates would be sat on the roof with makeshift banners demanding better grub as they threw roof tiles at police negotiators.

However, this being a hospital, things are a little more sedate. No one has yet barricaded themselves in a storeroom with one of the nursing auxiliaries but discontent has reached the point where the trust’s chief executive has been forced to lodge a complaint with the caterer. ...

Q: When ordering your food, was the hostess helpful in taking your order?
A: If helpful means throwing a menu through the door, like a piece of meat being tossed into a lions' enclosure… then yes. ...


「トラクション・マン」さんは、「 国民皆保険にすると病院食はこんなふうになるぞ!」、「バラク、思いとどまれ!」と警告しているが、彼は、アメリカ人には「ジョーク」が通じない、ということを忘れているのではないかということがちょっと心配だ。



このブログのコメント欄にこんなのあるんですけど。

Prison food 'beats NHS hospitals'
http://news.bbc.co.uk/1/hi/uk/8229815.stm
(刑務所のメシのほうが、NHSの病院のメシより上)

…… (^^;)

※この記事は

2009年09月21日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼















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