大きな話題としてはまず、BNP関連。これは選挙後にニュースが増えることは当然なのですが、米国でのホロコースト博物館襲撃事件の犯人が、在米のBNPサポ組織のメンバーだったとのことで……。
それからReal IRA関連。これが……何本立てだろう。
オマー爆弾事件の民事訴訟での判断が出たこと(5人訴えられていたうちの4人に爆弾事件への責任ありとの結論)、オマー爆弾事件民事訴訟当事者(4人のうちの1人)が、欧州での武器調達活動により、リトアニアだっけかな、ちょっと記憶が曖昧なのですが、欧州の遠い方に身柄引き渡しの可能性ありということ、それからオマー爆弾事件で2006年12月に証拠不十分で無罪となった当時の被告に関し、証拠についての再検討の末、再審の可能性が生じていること、そして、これが今日のニュースでは最大なのですが、3月の英軍基地襲撃事件の後、4月のイースター記念行事について、Real IRAの声明文が行事の前日にアイルランド共和国に拠点のある新聞にRIRAから直接リークされたことに関して、その連絡を受け記事を書いたジャーナリストが、警察から「連絡相手の情報を警察に開示せよ」と求められている件(根拠は対テロ法かテロ法か、どっちだっけ、もう忘れている ^^;)。
RIRAの連絡相手を警察に伝えたりしたら記者さんの家族が危ないので(もちろん記者さん自身も)、彼女自身は「開示するくらいなら投獄されたほうがまし」としており、現在法廷で「開示すべき・しなくてよい」の判断を出すための手続が進められています。
で、その「ジャーナリストと情報源」の件についての解説の記事が、BBC News UKのトップページの「注目記事」のところにあるのですが、そのアイキャッチの写真(右側)が:
この写真は、Real IRAではなく、Provisional IRAのミュラルです。BBCの記事で何度も資料写真として使われているものです(→一例)。Real IRAは元々はProvisional IRAにいた人たちが作った分派なので「まったくの的外れ」ではないかもしれませんが、何と言うか、「アイリッシュ・リパブリカンの武装勢力の暴力」を語るときにアイ・キャッチとなる「誰もが見てわかる図像」は、武装組織としての活動実態があるにせよないにせよ、なのだなあと思うと、別にがっかりはしませんが、微妙な気分にはなります。
記事は下記です。読む価値はあります。
Perils of reporting on terrorism
By Mark Simpson
Ireland correspondent, BBC News
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/8096238.stm
※この記事は
2009年06月12日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。
【todays news from uk/northern irelandの最新記事】
- 【訃報】ボビー・ストーリー
- 【訃報】シェイマス・マロン
- 北アイルランド自治議会・政府(ストーモント)、3年ぶりに再起動
- 北アイルランド紛争の死者が1人、増えた。(デリーの暴動でジャーナリスト死亡)
- 今週(2019年3月3〜9日)の北アイルランドからのニュース (2): ブラディ..
- 今週(2019年3月3〜9日)の北アイルランドからのニュース (1): ディシデ..
- 「国家テロ」の真相に光は当てられるのか――パット・フィヌケン殺害事件に関し、英最..
- 北アイルランド、デリーで自動車爆弾が爆発した。The New IRAと見られる。..
- 「そしてわたしは何も言わなかった。この人にどう反応したらよいのかわからなかったか..
- 「新しくなったアイルランドへようこそ」(教皇のアイルランド訪問)