'It's like being buried alive' はイノセントなのにギルティと判断され何年も投獄されるという経験をした3人の男性のインタビュー。「バーミンガム・シックス」のパディ・ヒルさん、(たぶん)強盗殺人事件のジョン・カマラさん、そしてつい先日冤罪だったことが立証された女性暴行・殺人事件のショーン・ホジソンさん。あとコメンテイターのインタビュー。
それぞれの事件当時の映像も少し入っています。バーミンガム・ボムの後の英国の世論(アイリッシュのコミュニティに対する風当たりがきつかった)については、写真であれ動画であれ、映像資料では見たことがなかったもの(文字情報では読んではいます)。ほんの1秒か2秒なのですが、強烈。自分が文字で知っていることについて、つまり「理解している」と思っていることについて、あまりに生々しいものが出されると、ショックという反応になりますね。(逆に、最初から写真で示されているものについては、自分にはこういう反応はない。だからイラク戦争とかなるべく写真を見るようにしてたんだけど、そしたら麻痺しちゃって……。)
「バーミンガム・シックス」のヒルさんの言葉がきついっす。
それから、その下の枠にある記事のリストで、
Gerry Conlon: My ordeal goes on
http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2009/may/05/gerry-conlon-miscarriage-of-justice
「ギルフォード・フォー」の――映画『父の祈りを』の――ジェリー・コンロンさんの記事です。
グアンタナモに収容され、つい最近になってようやく自由の身になった英レジデントのビンヤム・モハメドさんの例を引いて、「昔と同じことが今も起きている」と述べているところまで読んで、とりあえずメモしています。
ひとりでも多くの方に見ていただきたいビデオ、読んでいただきたい記事です。なぜ自分がそう思うのかは自分でもわかりませんけど。
ビンヤム・モハメドさんの身柄解放の直前、彼がハンストをしているころ、どこかのコメント欄で「テロリストをかばうのか」系の連中が暴れていたときに、文字情報として知っている「ギルフォード・フォー」の時代の「テロリストを生み出したコミュニティの連中」に対する追及、もしくは憎悪ないし排斥の波というのは、こういうものであったのだろうと思い、それでビンヤム・モハメドさんのケースをリアルタイムで追うのを断念した(「言葉」を追うのがきつくなった。その「言葉」はただの「記号」であり、それでいて「意味」と「コンテクスト」を有する、という構造の暴かれっぷりといったら)、という経緯がありました。つい数ヶ月前に。
※この記事は
2009年05月05日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。
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