kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=


2009年04月29日

「ロイヤル・アカデミー・オブ・なんとか」なる日本の学校と、「健康」分野における「英国」というブランド

blip.fmでwicked sense of humourの持ち主であるUKの人とお茶ふきながら "post-apocalyptic pig song" の話をしていたりする今日このごろ、「すでに一部のホメオパシー系のサイトに豚インフルエンザ『便乗』記事が出ているようなので、取り急ぎ、書いておきます」という書き出しの、菊池誠さんのブログのエントリを読んだ。非常にすっきりとした短い文章だから、30秒くらいの空き時間があったらぜひ。

このエントリの最後、「ホメオパシーには精神的な効果しかありません」には大きくうなづいた。「豚インフルエンザ! パンデミック!」という刺激的な報道にさらされて「私も死ぬ!!」とパニックになっている人が落ち着きを取り戻し、冷静に対処できるようになる、といった効果はあるかもしれないが(ふだんからホメオパシーをやっていて、それが生活の一部になっている場合は特に。私はパニックになったら自分の「ライナスの毛布」を使うけど)。

で、そういうときに、「便乗」の記事が出ているというのはどういうことだろう、と思って、少し見てみることにしたのだが……なんかもう、The Smithsの "The Queen is Dead" の "the church will snatch your money" という歌詞が思い出されるばかり(なぜなら私がこの英語の表現とニュアンスを知ったのはこの曲でだったので)。

以下、とても長いのですが、「ロイヤル・アカデミー・オブ・なんとか」なる日本の学校と、「健康」分野における「英国」というブランドについての調査です。

まず、何となく「はてなブックマーク」のトップページの「いま話題」のコーナーを見てみたら(はてブのトップページはこういうときに便利だね)、「ヒプノセラピストのホメオパシー夜咄」というブログさんの、「豚インフルエンザのホメオパシー的対処」というエントリがあった。

ざっと目を通してみると、「豚インフルエンザに関する対処レメディ」について、「こちらで購入できます」的な宣伝の文面が続くのみで、「何がどうfluに効くのか」が欠落している。というか、宣伝の部分を排除して「fluに効く」的な内容を含む部分を探すと、見つかるのは下記の記述だけだ。(なお、ご商売なので、「宣伝する」という行為がそれのみで「悪い」わけではない。ただしドラッグストアで売られているブルーベリーエキスなどと同様、「この健康食品はこの疾病を治す」的な宣伝が認められないという基準はある。)
過去、コレラやスペイン風邪などの感染症において、ホメオパシーのレメディはたくさんの人々を治癒へと導きました。詳しくは、……


で、ここでリンクされている、「日本ホメオパシー医学教会」さんの「新型インフルエンザ(豚インフル)への対応について」というページを見ると、「ヒプノセラピストのホメオパシー夜咄」さんのエントリにあったのと内容的にほとんど同じ記述がある。具体的には下記。(しかしここでスペイン風邪の時代の話か……。近年の鳥インフルエンザの話はないのか。)なお、「スペイン風邪のときにホメオパシーがどうだったのか」については私の興味の範囲外なので飛ばす。
1918年にスペイン風邪が流行し、全世界で多くの方が感染し、亡くなられた際にも、欧州やアメリカでは、ホメオパシーが多くの生命を 救いました。……


つまり、「ヒプノセラピスト」さんは自分のところで扱っている品物を紹介する意図でこのエントリを立て、ホメオパシーでいう「豚インフルエンザに関する対処レメディ」についての説明はリンク先の「日本ホメオパシー医学協会」に誘導する、という形をとっている。とてもわかりやすい。

ということで、その「協会」さんのページに関心をシフトさせると……
http://www.jphma.org/topics/topics_70.html
まず、噂や風評に惑わされずに、冷静に、判断し、行動を行うようにお勧めします。

以下、具体的にレメディーの紹介があるが、この点については特に何も言うことはない。ライナスの毛布は誰にだって必要だ。それがイワシの頭であれ、氏神様のお守りであれ、おじいちゃんの形見の時計であれ、好きな香水であれ、みかんであれ、お茶であれ、極端な不安をなだめてくれるものが必要な状況というのは誰にでもあるのだから。

ただ、次の段から「あれれ」という感じにはなるのだが。
ホメオパシーで、体の中にたまった老廃物など、体毒を日頃から解毒デトックスし、栄養バランス、臓器のケアを含め、免疫力・自然治癒力(バイタル・フォース)をしっかりとした状態に保っておくことが 最大の予防であると考えておりますので、日常からのホメオパシーの実践が大切です。

また、感染について不安のある方は、症状にあわせて対処できるホメオパシーのレメディーなどもございますので、最低限の家庭用のホメオパシーキットなどは常備して頂き、症状にあわせて対処して頂くことや、ホメオパシーの専門家である同種療法士・ホメオパスの健康相談を受けながら対処いただくことをお勧めします。

なお、ワクチンやクスリなどでの対処については、しっかりとご自身で情報を確認され、リスクについても認識の上、選択されることを お勧めします。
⇒ロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシー英国本校 UK体験談のページもご参考ください。

本文の部分は、個人的には「あれあれ、まあまあ」という感じで読み流しただけだが、私のアンテナにひっかかったのは最後の、「ご参考ください」(「ご参照ください」のタイプミスだろうけど不思議な日本語だ)という「ロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシー英国本校」という文字列だ。(これさえなければページを閉じて終わりだったのに、マニアじゃなくてもこれはひっかかると思う。)

「ロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシー」? つまり、「英国王立ホメオパシー学校」?

「ロイヤル・アカデミー」と呼ばれる機関はいくつもあるが、基本的には、「王国」の「国王」がかかわっている学術・芸術の機関であるということを示すための名称である。

フランスのような「元王国」が、「王国」時代に作った名称を今でも通称的に使っている例もあるが、現に「王国」である英国 (the United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland) にある「ロイヤル・アカデミー」と言えば、「王立」であることを示すと受け取るのが自然だ。そこらへんの話は具体的にはこのリストとか参照。(本気で説明するとものすごいことになるのでリンクだけでご容赦。)

で、私が知っているかどうかなどは本質的な問題ではないのだが、いずれにせよ、英国で「ロイヤル」な「ホメオパシー」についての機関などというものがあるとは聞いたことはないし、そもそもそういうものがあるとは考えられない。私営/民間で「協会 Society」のようなものならあるのだろうが。

ということで上記の記述内に「体験談のページ」としてリンクされているページを見ると……どうでもいいがこれは懐かしい、Kent Webさんのwforumだ。

で、「UK体験談」と紹介されていたページなのだが……いやあ、「東京都」や「大阪府」や「新潟県」が「UK」にあったとは知らなかった、みたいな茶々を入れつつざっと見ても特に何かありそうな気はしないので、「トップに戻る」をクリックすると……ええと、学校名は、The Japan Royal Academy of Homoeopathyで、略称はRAH-UKですか。

Jはどこでしょう、Jは。かなり譲って、末尾に「-UK」をつけるのは許容範囲だとしても、JapanのJを省くのはどうかと。「固有名詞」としてRoyalをつけているだけでもグレーゾーンと判断されうる上に、略称でJapanのJを省いているのは、意味がわかりません。Ulster Volunteer ForcesをVFとは略さないでしょ。(←例が間違ってる、例が。)

そんなThe Japan Royal Academy of Homoeopathyのサイトのトップページから:
http://www.rah-uk.com/index.html
2006年9月に英国で開校したロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシー英国本校(RAH−UK)です。日本各地に10校を持つロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシーと連携し世界最高水準のホメオパシー教育を提供しています。それぞれのライフスタイルに対応できるよう、フルタイムコース、パートタイムコースがあります。ブリティッシュイングリッシュでホメオパシーに関する英語が学べる英語コースも準備されており、日本からの留学生の受け入れ体制も整っています。

日本語と英語とで固有名が異なることはないわけではないのだけれども、日本語での「ロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシー」という非常にミスリーディングな(「王立」であると錯誤させるような)名称と、英国で登録されている名称であるthe Japan Royal Academy of Homoeopathyとの違いは、情報の受け手としてはかなり注目していい。

で、「日本各地に10校を持つロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシー」だが、サイトは:
http://www.homoeopathy.ac/

こちらも、英語名称はThe Japan Royal Academy of Homoeopathyとなっている。だから「ジャパン」はどこに消えたの。

日本で「ロイヤル」を名乗ることには別に制限はないけど、ホメオパシーというもの自体が「英国」(というイメージ)を強調してきた以上、この「ロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシー」が、ファミレスの「ロイヤルホスト」などと同様の意図(つまり「何となく高級そう」という印象のための演出)で「ロイヤル」をつけているのかどうかは大いに疑問だ。というか、なぜここで「ロイヤル Royal」なのか、本気で疑問。

そして、この日本の「ロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシー」のサイトで「沿革」を見ると:
http://www.homoeopathy.ac/index/b03_j.html
1997年4月 RAH英国にて開校、日本東京校開校


……え? http://www.rah-uk.com/index.html には「2006年9月に英国で開校」とあるのに?

「いやいや、RAHはRAH-UKとは違うんですよ」という話なのかなと思って、http://www.homoeopathy.ac/index/b03_j.html の「2006年」のところを見ると:
2006年5月 英国教育技能省(DfES)にRAH英国本校が認可される
2006年9月 英国本校開校


……非常にわかりづらい。1997年4月に英国で開校した「RAH」と、2006年9月に開校した「英国本校」は別なのかしらん。そして「RAH」と「RAH-UK」の違いは? 運命は彼らをどうするのか?! 続きはまた来週!(嘘)

で、この「2006年9月 英国本校開校」のリンクを見ると:
http://www.homoeopathy.ac/index/f91_j.html
所在地:13-15 CANFIELD PLACE, LONDON


ページ作成者が知らないか、うっかりミスか何かだと思うけど、ロンドンの住所を書くときにこれでは不完全。郵便物なら配達されない可能性が高いレベル。たとえていえば「東京都本町1丁目2番3号」という感じ(「何区」なのかが抜けているので特定できない)。

で、「DfESの認可」は別に問題ないと思うのだけど、その根拠としてDfESのサイトにリンクされても、そこから「認可機関のリスト」を探すのは大変……私も探す気ないけど。(というのは、既にイミグレ制度が変更されていることを知っているので、変更前の書類を探す気力などというものはないのだ。ご容赦。)

UPDATE@6月3日:
ちょっと調べてみたんだけど、DfESじゃなくてOfstedじゃん。Ofstedの Adult Learningのカテゴリの "J" のところにあったよ。まあ、DfESかOfstedかは、行革っていうか行政機構の再編とかがわりと最近あったので、単にサイトがアップデートを怠っているだけだと思うけど。

ちなみに、Adult Learningの教育機関でOfstedのリストにあるということは、「看板だけは学校」という状態ではなく教育を行なっている実態があるという意味で、それ以上の何かを意味するわけではないと思います。(子供の教育機関についてのOfsted認定はまた意味合いが違うのですが。)これはDfESであれOfstedであれ同じ。

--- UPDATEここまで。

とはいえ、疑うわけじゃないけど、このページからは、ほんとに「DfESの認可」がある/あったのかを確認するための手順が見えづらくて、誰も確認できないと思う。もうちょっと見てみよう。

RAH-UKのサイトに戻って:
http://www.rah-uk.com/index.html

まず、「当校について」のコーナーから、その下のメニューにある「特徴」とか「進路」とか「学校周辺案内」とか「設備」とか「沿革」といった、info的なものを見てみる。
http://www.rah-uk.com/about.html

しかし、「当校について」のページには「学校の建物」の写真はあるけど、住所・電話番号といった実用的な情報が書かれていない。RAH-UKさん、「案内」的な基本情報はもっと丁寧に扱って、見やすいところに載せたほうがいいですよ。これではまるで、かつて(DfESのリストができる前に)存在したbogus schoolのサイトと同じで、不要にマイナスの印象です。それ以前に、今私がしたいこととの関連でいえば、このサイトに私が探しているようなドライな実用的情報があるのかどうかという点で期待ができなくなってきたんだけど。orz

「学校周辺案内」のページを見てみると、Finchley Roadの駅、地下鉄の標識、バス停の標識、赤い電話ボックスといった「ロンドンらしいもの」の写真や、ファーマー・マーケットの屋台の写真、町並みの写真があるだけで、文章での説明はない。あと、ハムステッド・ヒースの写真が何枚か貼られている。写真がシャープできれいだし、写真集としてはまあまあおもしろいかも。クリックすると別窓で原寸表示されるのでそこそこ楽しめる。

ていうか、この、とても雰囲気のあるmews (or close) はどこだろう……と思ったら、Swiss Cottageって? 確かに近所ではある。1駅先だけど、現地では3駅くらいならwalking distanceとして扱うし(←笑うところ)。……あ、写真がかわいいからついつい寄り道しちゃった。何を見ても観光情報のサイトにしちゃうのは、個人的にそういうマニアだからご容赦ください。

で、総合的には、別にいいんだけど、「ロンドンってステキねぇ(うっとり)」という以上の何かが情報として得られるわけではなく、これは超有名な語学学校のサイトの懇切丁寧な「周辺情報」などと比べると全然物足りない。そもそも留学を考えている人にとって「学校周辺」について知りたいことといえば「交通の便」とか「治安」とか「買い物の便」ではないかと思うのだが、「学校からどのくらいの距離のところに駅があります」という説明があるわけでもなく、ただ写真がずらっと並んでいるだけでは、「あらまあステキ(うっとり)」的な反応を誘っているだけなのではないかという気分にすら……。

一方で「沿革」のページは、日本の「ロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシー」のサイトでの「沿革」と内容的には同じで、違いはリンクの有無だけ。

で、私の疑問、『1997年4月に英国で開校した「RAH」と、2006年9月に開校した「英国本校」は別なのかしらん』については、まだわからない。

まあ、そんなことは措いておいていいのかもしれない。次に「DfESの認可」の件。(UPDATE: 上述のとおり、DfESではなくOfstedです。)

まず、RAH-UKのサイトの「留学手続き」のページ:
http://www.rah-uk.com/fulltime-overseas.html
なおRAH英国校は、留学生が英国への入国審査を申請する場合の条件である英国教育省の「教育機関登録簿」に登録されております。

このように書かれているだけで、リンクなし。

これでは行き止まりになってしまうので、ブリカンから行きましょう。
http://www.britishcouncil.org/jp/japan-educationuk.htm

このページ↑の「学校名で検索」をクリックし、Search by institution nameの欄に、The Japan Royal Academy of Homoeopathy... No institutions found.



綴りで引っかかってしまっている可能性もあるので(homoeopathyの "oe" は本来合字)、綴りを変更し、ついでにtheも取って投げてみると... No institutions found.



ならいっそ、Royal Academyだけでどうだ... はいはい、ベルファストのRAは名門のグラマースクールですね。オクスフォードのは、知りませんでしたけど、子供の教育と語学教育の機関ですね。Royaleという綴りなのが意味深げですな。Royal Academy of Danceはバレエで有名です。Royal Academy of Music(University of Londonの、という項目が別になっているけど中身は同じ)は知らん人はいないでしょう。あとはスコットランドのロイヤル・アカデミー。要するに、オクスフォードのRoyale表記を除いては、すべて「由緒正しい」ものばかり。



んで、「由緒」とかは今はどうでもよくて、単に結論としては、ブリカンから調べられるリストに、「ロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシー英国本校」はないということでいいのか? いいんだよね、これだけ検索ワード変えてやってみたのだから。

ただ念のため、今度は、Quick course searchの欄で、career basedに指定した上でHomeopathyのcourseを探してみると... ここにもありません。



なお、"homoeopathy" の綴りだと、University of Westminsterのパートタイムの Complementary Therapies のコースが出てくるだけ。

要するにこのEducationUKのデータベースでは、RAH-UKは出てこない、というのが結論。うーむ。DfESのリスト(→UPDATE: 上述の通り、今はOfstedです)とEducationUKのデータベースとは中身が違うのだろうか。前者と後者は別で、後者には学位とかそういう基準があるんだっけ。(この点、自分でもわかっていません。専門外ゆえ、ご容赦。留学先を検討する場合は、DfESではなく、ブリカン/EducationUKを参照するのが定石だし。)

というわけで、結局はHome Officeのサイトに行ったのだが(最初からそうすればよかった)、"How do I sponsor a migrant?" のページの末尾に次のようにあって:
Closure of the register of education and training providers

Since 31 March 2009 any education institution in the UK that wishes to admit students from outside of the European Economic Area must apply to the UK Border Agency for a licence to sponsor international students. If you get a licence, we will add your organisation to the register of sponsors and you can begin to issue visa letters to students.

If you are a student from within the European Economic Area and wish to check that the institution you are studying at complies with the Immigration (European Economic Area) Regulations 2006, then you can download the archived register of education and training providers ... - as last published by the Department for Innovation Universities and Skills (DIUS) on the 30 March 2009.


ここでリンクされている、「2009年3月30日に公表されたDIUSのリストのアーカイヴ」を見ると、やっと、RAH-UKの名前が見つかった。(なお、DIUSだのDfESだののアルファベットスープは、北アイルランドの武装組織と政党と英国治安機関のアルファベットスープの海を悠々と泳いで渡れる私でも無理なので、ここではこだわらないことにする。<をい)



このキャプチャ画像だと読めないから、登録簿に載っている情報を再掲(省略した部分以外は原文ママ):
The Japan Royal Academy of HomoeopathyRegistered office details:1st Floor, Douglas House3 Richmond Buildings, LondonW1D 3HE以下電話番号などは省略
The Japan Royal Academy of Homoeopathy13 - 15 Canfield Place LondonNW6 3BT以下電話番号などは省略


……というように、形式もぐだぐだなリスト(これはお役所側が提出されたデータをそのままExcelに流し込んでチェックしていないということを示しているのだが)。最近、パキスタンからの留学生が12人もまとめて逮捕され(そして結局誰一人として起訴されなかった)、内務省周りの政治家が「学生ヴィザの制度を悪用する者たちがいる!」と鼻息を荒くしていたのだが、書類ひとつきれいに作れてないのが現実じゃんと改めてツッコミを入れておきたい。例えば申請書の学校の住所が不完全でも、この書類を見た係官が「この書類には不完全な住所の登録があるから」で判断したらどうなるんだと。そういうのを直すことが、法律や運用を変えることの前にあってしかるべきではないかと。つまり、「制度の運用がグダグダなのである」ということを真面目に検討すべき局面で、パキスタンとの外交戦争をけしかける内務省は、愚かでなければ何なのだろうと本気で思う。

って、何の話をしているのかわからなくなってきたけれども、注目すべきは、the Japan Royal Academy of Homoeopathyは拠点が2箇所で登録されている、ということだ。

分校や別のキャンパスということで2箇所で登録されていることもあるのだろうけど、RAH-UKのウェブサイトには、フィンチリー・ロード駅近辺の「うっとり」な感じの写真の掲示はあっても、肝心な学校の住所がわかりやすいページに掲示されていないことから、RAH-UKのサイトを見てこの「2箇所登録の謎」を解明しようという気は私の中ではとうに失せている。

ただ、2箇所の住所のうち、Canfield Placeのほうはフィンチリー・ロード駅のすぐ脇にある校舎の住所だ(日本での同校のサイトにあった通り)。

もうひとつの、"Richmond Buildings, W1D" はSOHOにあるオフィスビルの一群のこと。"Douglas House" はそのビルの一部で、検索したらネイルサロン(の事務所かも)広告の会社が出てきたので、おそらく賃貸のオフィスビルか雑居ビル的なものだろう。このNatWestの建物か、その斜むかいの白っぽいビルがDouglas Houseらしい。となると、開校前の準備での事務局のようなものがおかれていた可能性が高いか。いずれにせよ、フィンチリーで開校したあとは、SOHOの住所ではこの機関は講義などは行なってはいないだろう。

とまあ、どうでもいいことを含めて長々と書いているのだけれども、要点としては:

- the Japan Royal Academy of Homoeopathyというのは、控え目に言っても「極めてミスリーディングな」学校名で、略称が「RAH-UK」、日本語表記が「ロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシー」というのもいただけない

- 学校の公式サイトで人が真っ先に見るであろうところに、ちゃんとした住所の表示がない

- British Councilのサイトから調べられない

もうひとつ付け加えておくなら、2009年3月末にイミグレの制度が大幅に変更されているのだが(18歳以上の学生はTier 4として入国することになり、受け入れる学校がsponsorとしてイミグレ当局に認可される必要がある)、RAH-UKのサイトにはその説明がなく、その一方で「円高の今ならこんなにお得」的な記載は目立つように書かれているのも、少し気にはなる。
http://www.rah-uk.com/fulltime-fees.html


なお、個人的には「ホメオパシー」というものについては特に興味はないのだが、「英国式リフレクソロジー」(実際には「元はアメリカが発祥である」)などなど、「健康」分野での「英国」というブランドのありようについては、お茶をふきながら外野から見守っている感じはある。



なお、「英国」の「健康」関連ということでいうと、シュガーレスのミューズリーとかはおなかにいいと思います。日本にいれば別に「英国産」にこだわる必要もないし、むしろそれにこだわっていたら手に入らないけれど(ドイツやスイスの製品を輸入食品店で見ますので)。ただ私はあれに入っているナッツがダメなときがあります(おなかが痛くなることがある)。体調とか、個人的な体質の問題でしょう。

あとは「オーガニック」についての歴史とか、ヴェジタリアニズムとかヴィーガンといった「運動」(「嗜好」ではなく)の歴史を見るのもおもしろい。ウィキペディア英語版の記事とそのソースでそれぞれいろいろ調べられます。

※この記事は

2009年04月29日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 23:00 | TrackBack(1) | todays news from uk | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック

「英国」を強調する日本における「ホメオパシー」の言語面からの検討、ならびに、その中の人が持っている「学位」について、そしてウェールズ公国(!)
Excerpt: 学位は独立国としての実態のない公国が出している学位。プロフィール欄にある学校名表記に大胆でなおかつミスリーディングな省略。
Weblog: tnfuk [today's news from uk+]
Tracked: 2009-06-04 09:16





【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

……全文を読む
▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼