「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2009年03月31日

あの伝統芸、「ザ・自虐」が私に呼びかける。

BBC Newsの記事に設置されている広告(英国外からの接続で表示されるもの)には、私が見ている限り、「観光」関連のものが多い。それがときどき、記事本文とあいまって、えもいわれぬハーモニーを奏でることがある。タイで大規模なデモがあったときに、そのトピックの記事ではなかったかもしれないけど、記事にエンベッドされているニュース映像についていたCFがVisit Thailandの夢のようなビデオだったり、パキスタンでマリオット・ホテルが爆破されたときに、マリオット・ホテルの豪華な内装を紹介するFlashのバナー広告が表示されたり。

しかし今日のこれにはお茶をふいた。いくら伝統芸でもここまでやらなくていい。

ニュースのヘッドラインから、「マークス&スペンサーの売り上げ減少」というのをクリックしてみたときに目にした広告が、右図である。X軸とY軸のある画面内の線が滑り台のような形を描き、「£」記号がそれをすーっと滑り落ちる。次に出てくるのが、「40%」という文字列がでかでかと表示された、クリスマス・セールのときの店頭ポスターのような画面で、それをよく見ると "Visit Britain 40% Off Everything" とあって、さらに芸が細かいことに、この文字列の下に、"*Take advantage of the exchange rate" と小さな文字で書かれている。広告でよくある「最大40%お得 ※ただし2年契約の場合」みたいな形式で、ポンドの暴落(今は少し落ち着いて140円台ですが)をネタにして、「英国旅行がお得です」と呼びかけるこのバナーは、VisitBritain.jp, つまり英国政府観光庁のものだ。バナーの最後は、"There's never been a better time to visit britain!" (英国を訪れるのにこれほどよいタイミングはありません)という文で、クリックを促している。しかも手が込んでいることに、バナーの基調の色が、BBC Newsの記事の基調の色とマッチしている。

バナーなんかクリックしないぞと思っていても、記事本文で「3月28日までの13週間の売り上げは4.2%下落」とか、「専門家はさらに大きく7.5%の下落を予想」とかいったものを読んでいる視界の端に、さっきの広告のヴィジュアル・インパクトが残っていて、"There's never been a better time to visit britain!" という文字列が目に入る。

ああ、これぞ「ザ・自虐」のインパクト。

今日はBBC Newsのどの記事を見てもこのバナーばかりで(北アイルランドでボムスケアという記事もVisit Britainだし、バスラから英軍が撤退を開始という記事もVisit Britainだし、ジミヘンの宅録テープが競売にという記事でもVisit Britain)、あれこれと記事を見ているうちに段々催眠術にかかったようになって、たとえどんなにバナーなんかクリックするかこのバカタレと思っていたとしても、あなたはきっとバナーをクリックします。私がそうでしたから。「40%お得……そうだ、英国、行こう」ってね。

VisitBritainのサイトには、どれでもいいのでBBCの記事からどうぞ。
http://news.bbc.co.uk/

え、今日の円・ポンドですか?





あーあ、ついつい策略にのっかってブログのエントリにまでしちゃったよ。代理で宣伝してあげるばかりか、ログにまで残しちゃった。あーあ。そりゃまあ、4月1日直前だけどさあ。

※この記事は

2009年03月31日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼