それから、8日の夜11時ごろ(日本時間。GMTだと8日午後2時ごろ)にブクマしたBBCの記事が、17:59 GMT, Sunday, 8 March 2009(日本時間だと9日の午前2:59だよね)に上書き更新されて、こんなふうになっている。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/7930995.stm

つまり、ダブリンの新聞社に、了解されている通りのコードネームを使って電話が入った――犯行声明がReal IRAから出た。
記事をざっと見たが、どの新聞社なのかはこの記事ではわからない。
それと、危篤状態にあるのはピザのデリバリースタッフでポーランド人。こんなことで死ぬな、生きろ。
BBCの記事には末尾にUDAの政治組織のリーダー、フランキー・ギャラガーのコメントがある。この事件でUDAとUVFの「武装解除」はまた遠のいた、とも思う。ロイヤリストのパラミリタリーに武装解除しない理由を与えてしまった。
BBC Newsのトップページをリロードしてみたら、トップにこのニュースが来ている。さっきまでバグダードでの警察を標的としたボムで28人が死亡した事件がトップだった(これもひどい)。
以下、「Real IRAの犯行声明」について。
Real IRAの犯行声明の件、タイムズ記事:
March 8, 2009
Real IRA says it killed soldiers outside barracks in Antrim
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/uk/article5870376.ece
Tonight, using a recognised codename, the Real IRA claimed responsibility for the attack in a call to the Sunday Tribune, an Irish newspaper.
サンデー・トリビューンか……
http://www.tribune.ie/
予想はしていたけれど、つながりゃしない。
Google Newsで「サンデー・トリビューン」に犯行声明電話があったという報道はほかにもいくつも確認できるので、今のところはここで諦めよう。
ていうか、アイルランドでもRTEでも絶対につながるはずだ。……あったあった。
Real IRA claims responsibility for attack
Sunday, 8 March 2009 19:37
http://www.rte.ie/news/2009/0308/massereene.html
It has been reported that the Real IRA has claimed responsibility for last night's attack in which two British soldiers were shot dead in Co Antrim.
It is understood the dissident republican group made a phone call to a journalist in the Sunday Tribune newspaper and used a recognised codename.
サンデー・トリビューンで仕事をしているジャーナリストにコードネームで連絡が入った、と。これは100パーセント、疑いの余地なく、ガチでしょう。
ガーディアンが、前の記事と同じURLで上書き(追記)更新:
'Real IRA claims' murder of soldiers in Northern Ireland
http://www.guardian.co.uk/uk/2009/mar/08/northern-ireland-soldiers-killed-antrim
A journalist at the Dublin-based Sunday Tribune's office in Belfast said that the newspaper took a call claiming responsibility for the attack by the Real IRA's Antrim brigade. The caller used a recognised codeword.
つまり、サンデー・トリビューンで書いているジャーナリストのベルファストのオフィスに電話があった、と。
AFP:
Real IRA ‘claims’ deadly British army attack
Sunday 08 March 2009
http://www.france24.com/en/20090308-real-ira-claims-deadly-british-army-attack-report-northern-ireland-barracks#
Suzanne Breen, a reporter with the Irish Sunday Tribune newspaper, said she received a telephone call from a man who made "no apology" for the attack northwest of Belfast which killed two soldiers Saturday night.
つまり、サンデー・トリビューンのスザンヌ・ブリーン記者が犯行声明電話を受けた。男の声で、「謝罪はなかった」という。
ブリーン記者は、nuzhoundが配信する記事で名前を見る記者なのだけど、西ベルファスト発のニュースなど、リパブリカン方面のニュースが専門だ。(ロイヤリスト方面ではなく。)
しかし、記事が多すぎてどうしたらいいのかわからない。北アイルランドについて、こんなに情報の洪水になったことなんて、私がネットに常時接続するようになってからなかったことだ。シン・フェイン上層部にいながら英国のスパイだったことが判明したデニス・ドナルドソンが殺害された事件でも、Provisional IRAが武装闘争終結を宣言したときも、PIRAの武器の放棄が確認されたときも、これほどではなかった。しかも各記事が次々と上書き更新されている。
そういうときはしばらく回線を切って寝る、ということにしているのだけれども、眠れない。
しかし、Real IRAか……あの人たちはガチすぎる("nothing can stop us" 的な意味で精神的にどうということもあるけれど、それよりむしろ、すぐに使える武器の類を持っている点、それを使うスキルがある点)。「諜報担当として特殊部隊導入」の件が、ある意味「挑発」として作用したのかもしれない。
追記:
Real IRAについて、少し書きました。
http://nofrills-nifaq.seesaa.net/article/115417741.html
※この記事は
2009年03月09日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。
【todays news from uk/northern irelandの最新記事】
- 【訃報】ボビー・ストーリー
- 【訃報】シェイマス・マロン
- 北アイルランド自治議会・政府(ストーモント)、3年ぶりに再起動
- 北アイルランド紛争の死者が1人、増えた。(デリーの暴動でジャーナリスト死亡)
- 今週(2019年3月3〜9日)の北アイルランドからのニュース (2): ブラディ..
- 今週(2019年3月3〜9日)の北アイルランドからのニュース (1): ディシデ..
- 「国家テロ」の真相に光は当てられるのか――パット・フィヌケン殺害事件に関し、英最..
- 北アイルランド、デリーで自動車爆弾が爆発した。The New IRAと見られる。..
- 「そしてわたしは何も言わなかった。この人にどう反応したらよいのかわからなかったか..
- 「新しくなったアイルランドへようこそ」(教皇のアイルランド訪問)