kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2009年01月23日

「紛争というものは、人間によって引き起こされ、行なわれ、継続されるものです。人間によって終わらせることができるものです」――米中東特使、ジョージ・ミッチェルのスピーチ

オバマ政権の中東特使に任命されたジョージ・ミッチェル上院議員のスピーチ:
Mitchell heads US push for Middle East peace
Page last updated at 22:28 GMT, Thursday, 22 January 2009
http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/7846187.stm

……トランスクリプトを探しているところです。

……米国務省のサイトにもう上がっていたので、それを訳出しました。「続きを読む」でどうぞ。

ジョージ・ミッチェル、中東特使就任の演説のトランスクリプト:
http://www.state.gov/secretary/rm/2009a/01/115297.htm
It’s a great honor for me to be able to serve our country again, and especially to do so with my friend and distinguished colleague, Richard Holbrooke.

再びわが国に仕えることができるのは、特に友人であり優れた同僚であるリチャード・ホルブルック【注:パキスタン・アフガニスタン特別代表に任命された】とともにそれができることは、大変な名誉です。

I don’t underestimate the difficulty of this assignment. The situation in the Middle East is volatile, complex, and dangerous. But the President and the Secretary of State have made it clear that danger and difficulty cannot cause the United States to turn away. To the contrary, they recognize and have said that peace and stability in the Middle East are in our national interest. They are, of course, also in the interest of Israelis and Palestinians, of others in the region, and people throughout the world.

この職務の難しさを、私は軽く見てはおりません。中東での状況は不安定で複雑で、危険なものであります。しかし大統領と国務長官は、その危険と困難さによって米国がそっぽを向くことはありえないと明確に示しておられます。むしろ逆で、大統領も国務長官も、中東の平和と安定がわが国の国益であると認識し、そう述べておられます。むろん、それはイスラエルの人々、パレスチナの人々の利益であり、地域全体の人々、また世界中の人々の利益であります。

The Secretary mentioned Northern Ireland. There, recently, long-time enemies came together to form a power-sharing government, to bring to an end the ancient conflict known as the "Troubles." This was almost 800 years after Britain began its domination of Ireland, 86 years after the partition of Ireland, 38 years after the British army formally began its most recent mission in Ireland, 11 years after the peace talks began, and nine years after a peace agreement was signed. In the negotiations which led to that agreement, we had 700 days of failure and one day of success. For most of the time, progress was nonexistent or very slow. So I understand the feelings of those who may be discouraged about the Middle East.

国務長官は北アイルランドに言及なさいました。同地では近年、長らく敵同士であった人々が一緒になり、権限を分担する政府を作り、「トラブルズ Troubles」として知られる古い紛争を終結させました。これは、英国(ブリテン)がアイルランドを支配するようになってから800年近く、アイルランドの南北分断から86年、英軍が最も新しいアイルランドでの任務【注:オペレーション・バナーのこと】を正式に開始してから38年、和平交渉が開始されてから11年、和平合意が署名されてから9年後のことでした。その和平合意につながった交渉において、私たちは700日間失敗し続け、1日だけ成功しました。その間ほとんどずっと、進捗はまったく見られないか、極めて遅いものでした。ですから私には、中東に関して取り組む気力を失っているとも言える人々の気持ちについては、よくわかります。

As an aside, just recently, I spoke in Jerusalem and I mentioned the 800 years. And afterward, an elderly gentleman came up to me and he said, "Did you say 800 years?" And I said, "Yes, 800." He repeated the number again – I repeated it again. He said, "Uh, such a recent argument. No wonder you settled it." (Laughter.)

余談ですが、つい最近私はエルサレムで話をしてきました。(アイルランドの)800年にも言及しました。すると話の後で、高齢の紳士が歩み寄ってきて、「800年とおっしゃいましたか」と言いました。「そうです、800年です」と私は言いました。紳士はその数字をまた繰り返し、私もそれを繰り返しました。そしてその紳士は、「ああ、何とまあ新しい論争ですね。それなら解決できたのも当然ですね」と言いました。(笑い)

But--800 years may be recent--but from my experience there, I formed the conviction that there is no such thing as a conflict that can’t be ended. Conflicts are created, conducted, and sustained by human beings. They can be ended by human beings. I saw it happen in Northern Ireland, although, admittedly, it took a very long time. I believe deeply that with committed, persevering, and patient diplomacy, it can happen in the Middle East.

しかし、800年というのは最近なのかもしれませんが、そこでの私の経験から、終結させることのできない紛争などというものはない、と確信するに至りました。紛争というものは、人間によって引き起こされ、行なわれ、継続されるものです。人間によって終わらせることができるものです。私は北アイルランドで、それが起こるのを見ました。確かにそれは長い時間を要しました。しかし私は、献身的で忍耐強く粘り強い外交があれば、それは中東でも起こりうる、と深く信じております。

There are, of course, many, many reasons to be skeptical about the prospect for success. The conflict has gone on for so long, and has had such destructive effects, that many have come to regard it as unchangeable and inevitable. But the President and the Secretary of State don’t believe that. They believe, as I do, that the pursuit of peace is so important that it demands our maximum effort, no matter the difficulties, no matter the setbacks. The key is the mutual commitment of the parties and the active participation of the United States Government, led by the President and the Secretary of State, with the support and assistance of the many other governments and institutions who want to help.

もちろん、成功するという予測に対し、懐疑的になる理由は、実にたくさんあります。(中東での)紛争は非常に長く続いており、大変に破壊的な影響を有してきました。そのため、多くの人々が、それは変えられないものであり不可避的なものであると見なすようになってきています。しかし、大統領と国務長官はそうは考えておられません。彼らも私も、平和の追求は非常に重要なことであり、われわれはそれがいかに困難を極めようと、いかなる挫折があろうと、全力を挙げて取り組まねばならない、そう信じております。キーとなるのは、当事者の相互のコミットメントと、大統領と国務長官が主導し、それを促進したいと望むほかの多くの(国々の)政府や機関の支持と支援を受け、米国政府が積極的に参加していくことであります。

The Secretary of State has just talked about our long-term objective, and the President himself has said that his Administration – and I quote – "Will make a sustained push, working with Israelis and Palestinians to achieve the goal of two states: a Jewish state in Israel and a Palestinian state living side by side in peace and security."
先ほど、国務長官が私たちの長期的目標について発言され、大統領ご自身が、その政権は、大統領の言葉をお借りしますが、「イスラエルの人々とパレスチナの人々とともに、二国家という目標、つまり、隣り合って平和と安全のうちにあるイスラエルのユダヤ人国家とパレスチナ国家という目標を達成すべく、常に前向きに取り組んでゆく」と発言されました。

This effort must be determined, persevering, and patient. It must be backed up by political capital, economic resources, and focused attention at the highest levels of our government. And it must be firmly rooted in a shared vision of a peaceful future by the people who live in the region. At the direction of the President and the Secretary of State, and in pursuit of the President’s policies, I pledge my full effort in the search for peace and stability in the Middle East.

この取り組みは、決意を固くして臨まねばならず、辛抱強く、忍耐強くやり通さねばなりません。それには政治的資本、経済的リソースの後ろ盾が必要であり、わが国政府最上層部のゆるぎない注目が必要とされます。そして、それはその地域に暮らす人々によって共有される平和な未来というヴィジョンに強く根ざしている必要があります。大統領と国務長官の方針で、大統領の政策を追求し、私は全力を挙げて、中東の平和と安定に向けて邁進していくことをここにお約束します。

Thank you. (Applause.)

ご清聴ありがとうございました。(拍手)


※米国務省の文書なので、パブリック・ドメインです。訳文もそれに準じますが、誤訳や誤変換などがあるかもしれませんので、ご利用にあたってチェックはしてください。

ジョージ・ミッチェル元上院議員について:
http://en.wikipedia.org/wiki/George_J._Mitchell

1933年8月、アイルランド系の父親と、レバノンから米国に移住した母親の間に生まれる。政界入りする前は法律家として活動。1974年にメイン州知事に当選。カーター政権でUnited States Attorneyに任命され、メイン州判事を経て1980年、上院議員(〜1995)。議員引退後、再び弁護士として活動したが、クリントン政権での北アイルランド和平への取り組みが本格化し、北アイルランド特使に任命される。――その後のことは、1つ前のエントリでどうぞ。

※この記事は

2009年01月23日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 23:35 | TrackBack(0) | i dont think im a pacifist/words at war | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼