とりあえず、クリップ目的でBBC NIのトップページのキャプチャ:
ガザ空爆というとんでもない事態をリアルタイムで見ながら、La Mon bombing後の英国とアイルランド共和国のものすごい緊張状態を開示資料で見ることができるなんて、何て幸せな年末でしょう!(皮肉)
La Mon関連とLong Keshのノー・ウォッシュ・プロテスト関連のほかは、下記が一覧になっています。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/7803132.stm
UK全体のはガーディアンに一覧(12月30日付):
http://www.guardian.co.uk/uk/nationalarchives
1978年といえば「キャラハン政権末期」というか「サッチャー政権前夜」で……これ書いたな、最近。NI限定だけど。
http://nofrills-nifaq.seesaa.net/article/111638055.html
1978年というと、こういう年です。
http://cain.ulst.ac.uk/othelem/chron/ch78.htm
ざっとまとめると、アイルランド共和国(ジャック・リンチ首相)と英国(ジェイムズ・キャラハン首相、労働党)とは北部6州の帰属をめぐってかなり対立しており、「カトリック」の失業率は「プロテスタント」のそれよりもずっと高いという報告書が出され、欧州人権裁判所はロング・ケッシュでの「尋問方法(5つのテクニック)」について「拷問にはあたらないが非人間的である」という結論を下し、SDLPは「英国政府は第三の道をとるべき」と述べ(第一の道がユニオニズムの強化、第二の道が統一アイルランド、第三の道は「合意のもとのアイルランド」、つまり両者共存の道。今の「和平」はこの形)、IRAはあちこちで爆弾を爆発させ(2月のラ・モン・レストラン爆破が最大か。会食中にIRAの仕掛けた爆発物が爆発、プロテスタント一般市民12人死亡、23人重傷)、IRAの銃は人命を奪い続け、ロイヤリスト武装組織の報復がなされ、ユニオニスト強硬派がUUPに合流し、英国のキャラハン政権は末期でグダグダな「数の政治」で北アイルランドを(つまりUUPを)味方につけようと動き、アムネスティ・インターナショナルは北アイルランドでの拘置施設でRUCによって「虐待 ill-treatment」が行なわれているとの報告書をまとめ、英国政府(労働党政権)はこの報告書の公表を待ってほしいとAIに要請し(AIはそれを飲まなかった)、北アイルランドからの英国の撤退を求める声は日増しに高まり(英国ではデイリー・ミラーがこれを支持)、英国側(しつこいけど労働党政権)はこれを拒否し、ジェリー・アダムズはIRAのメンバーシップ容疑で起訴され、証拠不十分で無罪となり、1968年のデリーでの公民権デモの始まりから10周年を記念するデモがあり、ユニオニスト強硬派中の強硬派であるDUPがこれに対しカウンター・デモをやって警官隊と衝突し……という年です。
そして翌1979年5月には総選挙で政権が労働党から保守党になり、「鉄の女」が首相になって、さらにまた厳しいことになっていくのですが、それはそれ。
北アイルランドに限定せず、UK全体だとまたいろいろありそうですが、とりあえず見つけたのは:
1970s UK 'defenceless against Soviets'
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/7795497.stm
テーマは「冷戦」。
Thatcher sidelined over suffrage
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/7796261.stm
not human but ironでもやっぱり「女性」ってことか。
I'll fix it, Callaghan wrote – then came the winter of discontent
http://www.guardian.co.uk/uk/2008/dec/30/archives-callaghan-labour-memo-1978
「トホホ」感がすごい見出し。
(全部まとめて「あとで読む」。)
去年のエントリ:
http://nofrills.seesaa.net/article/75391141.html
※この記事は
2008年12月30日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。
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