Senior loyalist Ihab Shoukri dies
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/7744571.stm
The 34-year-old died in Newtownabbey on Saturday night. Police are not treating it as suspicious - it is believed he died of a drug overdose.
Ihab ShoukriはUDAの幹部だったロイヤリスト(→2006年に書いたもの)。といっても「北アイルランド紛争」の本筋のコンテクストよりも、活動資金集めを名目にした「ギャング活動」で語られた人物だ。
2006年、彼は弟のAndreとともに分派組織(とUDA本体に断定されたもの)を立ち上げてUDAを追放された。また、非合法組織(指定テロ組織)UDAのメンバーシップを認めて有罪となり、この6月に懲役15ヶ月の判決を受けて投獄され、裁判前の拘置期間が長かったのですぐに出てきていた、という。(そういえばどこやらのパーティで派手な振る舞いをしていたとかいう記述も数週間前にゴシップ系の記事で見かけたような気もする。)
まあ、全体的には「テロリスト」というより「ギャング」という感じの人物であり、「訃報」とかってこのブログに書くほどのこともないのだが、一応書きとめておきたいので。
BBC以外の記事:
News Letter:
Terror boss Shoukri dies
http://www.newsletter.co.uk/news/Terror-boss-Shoukri-dies.4722653.jp
RTE:
Shoukri found dead in Newtownabbey
http://www.rte.ie/news/2008/1123/shoukrii.html
2006年に私が書いたものから、彼の経歴の部分を:
http://ch00917.kitaguni.tv/e277565.html
……UDAにおいては「珍しい(unlikely)」ことに、「白人」ではない。父親がエジプトから亡命してきたエジプト人(コプト教徒だそうだが)で、母親が北アイルランドの人で、弟のAndreとともに、UDA幹部……だと言われている。
弟の方はUDAの「旅団長」の立場で英国政府と交渉したりもしているが、兄の方はUDAのメンバーであることを認めていない。しかしロイヤリスト筋や治安筋は、兄も弟も両方ともUDAの幹部であるとしている。
このShoukri兄弟が、この6月、揃ってUDAから追放された。
Why UDA expelled 'unlikely loyalists'
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/5101420.stm
……
Shoukri兄弟の追放の原因は、どうやら、金の稼ぎ方があまりにひどかったということらしい。明らかに犯罪行為でしかないことで、金を稼いでいたのだから。しかも、大金を賭けてスったり、豪遊したりと、相当派手だったらしい。
……
http://www.timesonline.co.uk/newspaper/0,,2765-2242015,00.html
このタイムズ記事↑は服役中のAndreが、刑務所のUDAウィング(<こういうものがある。トラブルが発生しないように、刑務所で受刑者は組織別にまとめておかれる)から移動させられた、ということを見出しにしているが、見出しになっていない部分で今のUDAのやり方の裏に何があるのかを端的に説明している。つまり、英国とアイルランド両政府からの補助金と、ビジネス界からの投資を、貧しいワーキングクラス・ベルファストに呼び込みたい。それゆえ、「犯罪とは無縁の、クリーンなUDA」になる必要がある。(19日のスラオさんも合わせて読むべき。)
非合法の武装組織が、停戦することによって非合法というステータスを免れたばかりか、そのコミュニティの代表として行動する。それだけではなく、他からもそういう扱いを受ける。
また、同じ記事に、Shoukri兄弟の生い立ちについても書かれている。子供のころに父親を交通事故で失い、ベルファストで人種差別にさらされたが、ユーモアのセンスとボクシングで切り抜け、ルックスのよい弟(<ほんと。オリエンタルな香りの男性用香水の広告に出てそうな風貌)は職業モデルとなり、子供たちを支援する活動にも取り組んでいたが、重犯罪に関わったことで方向性が変わり、UDAに加わった……という過程を歩んでいるのだそうだ。
読み返して思い出した。「UDAの停戦」と「UDAのメンバーシップを法で裁けるのかどうか」の問題。
誰が何といおうが絶対的に悪の集団と扱われるIRAなどとは異なり、UDAは1992年まで「非合法組織(特定テロ組織)」のステータスではなかったし、停戦後は「コミュニティ・サポート活動をする組織」だというリブランディングを行なって、ギャング活動、パラミリタリー活動を継続しながらも(後者については2000年代前半のロイヤリスト内紛の事例がある)、「コミュニティ活動」のための政府の補助金があったり。
その補助金を、「武装解除の期限が守られなかった」ことを理由に打ち切ったマーガレット・リッチーが大変なことになっていたり(手続きの点で違反があったとかなかったとか)するのが現段階での最新情報。ああ、現時点での最新の記事はA judge has asked if the Northern Ireland Executive broke the law by not stopping Margaret Ritchie withholding a loyalist project's funding. ってのですね。まだ高等法院でのあれこれが続いている。
※この記事は
2008年11月23日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。
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