「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

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2008年10月29日

米軍の越境攻撃をイラク政府が非難、ほか(英BBC)

26日の、シリアに対する米国の越境攻撃(CIA主導)を、イラク政府が非難しました。

それを報じるBBC記事には、ヘリが飛んでくるのを撮影した映像と、攻撃された場所と思われる「建設現場」の映像がつなぎ合わされた50秒の映像がエンベッドされています。映像の撮影者についてなどは明示されていないので不明ですが、現場の会話の音声が入っているので、アラビア語がわかる方には何らかのことがわかるかもしれません。(私には無理ですが。)撮影はまだ明るい時間帯に行なわれています。(ヘリが飛んできたのは午後4時台。)

私が見ても猫に小判なのですが、詳しい方がごらんになればいろいろとわかるのかもしれません。

映像は前半がヘリの映像(かなり低空を飛んでますよね)、撮影地点は住宅なのか、工場なのかわかりませんが、建設物の横で、送電線の鉄塔らしきものが立っています。



後半が「建設現場」の様子で、たくさんの(数十人)の人が集まっています。現場は建物の土台の作業中で、建設現場そのものを囲む塀はありますが、隠れ家になりそうな建物の壁はありません。



シリアの国営メディアが公表した夜間の映像(急襲・殺害が行なわれた現場と思われる)は布団やコンロなどが確認できたので、今日の記事にある「建設現場」そのものとは別だろうと思います。

というところで、記事の内容。

Baghdad condemns 'US Syria raid'
Page last updated at 16:08 GMT, Tuesday, 28 October 2008
原文:
http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/7695169.stm

週末に行なわれたシリア領内に入り込んでの急襲を、イラクが非難した。イラクは、自国の領土が隣国に対する米国の攻撃の拠点として利用されることは望まないと述べた。

シリアは国連安保理に対し、8人の一般市民を殺した今回の攻撃について米国が行なったものと認めるよう、強く求めた。

シリアの内閣は、今回の攻撃を「野蛮なもの」と呼び、ダマスカス市内にあるアメリカン・スクールや文化センターに閉鎖を命じた。

米国側では、名を明かしていない高官複数が、この作戦でイラク国内に戦士を密かに入国させている重要人物を殺したと述べている。

しかしシリアのワリド・ムアレム外相は米国の主張について「まったく不当なものだ」としてこれを否定した。

同外相は今回の攻撃を「戦争犯罪をおかそうというもの」だとし、攻撃で殺されたのは一般市民、父親とその子供たち3人、農園の警備員とその妻、および漁夫であると述べた。
火曜日のバグダードの閣議後に会見したイラク政府報道官のアリ・アル=ダッバー (Ali al-Dabbagh) も、まだ事実と確定していないヘリコプターでの攻撃について、米国を厳しく非難した。

「イラク憲法ではイラクの領土が隣国に対する攻撃の基地もしくは拠点として使われることを認めておらず、これに鑑みて、イラク政府は、米国のヘリコプターがシリア領を攻撃することを認めない」と同報道官は述べた。

しかし同報道官はダマスカス(のシリア政府)に対し、(武装)集団が「訓練を行なったり、イラクおよびイラク国民に対する攻撃を行なうためにテロリストを送ったりするために」シリア領土を利用することを防止するよう、強く求めた。

ホワイトハウス(米大統領府)は、日曜に行なわれたアブ・カマル(イラクとシリアの国境北約8キロ地点)近くの攻撃について、肯定も否定もしていない。

シリアは国連のバンキムン事務総長に宛てた書簡で国連安保理への抗議を行なった、とシリア国営メディアのSanaは火曜日に伝えた。

安保理に対し、「罪のないシリア国民の死について責任のある攻撃者の責任を問う」べきと強く要請する内容だ。

ひとりの匿名の米高官がロイター通信社に語ったところによると、この攻撃でイラク人のアブ・ガディヤが死亡した。彼はアルカイダ・イン・イラクの指導者で2006年に死亡したアブ・ムサブ・アル=ザルカウィの副官だった人物だ。

「作戦成功だった。[アブ・ガディヤ]は死んだと考えられる。これでこの外国人戦士の密入国ネットワークが弱まるはずだ」と彼は述べた。

事実と認められれば、日曜日の攻撃は、2003年に米国主導でイラクに対する侵攻が行なわれて以来、最初のシリアでの米国の攻撃となる。

この情報筋高官の話では、伝えられるところによると、攻撃は午後の休息時間に行なわれ、一般市民の被害を減らすために、ミサイル攻撃ではなく部隊による襲撃が選択されたという。

別の米軍筋高官がAP通信に語ったところによると、米国はシリアに対し、何度も繰り返してアブ・ガディヤの身柄引き渡しを求めてきたが、ダマスカス(のシリア政府)は動向を監視中であると述べていた。

一方で、イラク内閣はヌーリ・マリキ首相に対し、米国との安全保障条約の改正をすすめる許可を出した。具体的な改正点についてはわかっていない。

米軍地位協定(The Status of Forces Agreement)は、2008年末に国連委任統治が切れた際のイラク駐留米軍に適用されるものだ。

米国とイラク両政府は、先に、2011年までの米軍駐留を認めるこの協定は、最終的なものであり修正できないとしていた。

火曜日、ホワイトハウスは、協定に対しいかなる変更も認めたくはないと述べている。

……正直、いろんなことが同時進行で起きていてわけがわかりません。行間を読むことすらできない。

米情報筋が「うちらの作戦です」と匿名で認めたときの米国の報道では、ターゲットだった元ザルカウィ副官の遺体は現場からヘリで運び出されているということなんだけど、2004年11月のファルージャ包囲攻撃から2006年にザルカウィの死亡が報じられるまでによく目にした「陰謀論」の類とかが記憶の底から呼び覚まされて、頭がぐるんぐるんします。

一方でBBCには27日付でこんな解説記事も出ています。

Syria fears damage to Europe ties
By Jeremy Bowen
BBC Middle East Editor
Page last updated at 22:11 GMT, Monday, 27 October 2008
http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/7694301.stm

いわく、シリアは欧州各国との関係強化中で、シリアのワリド・ムアレム外相はロンドンを訪れ、英国のデイヴィッド・ミリバンド外相と会談を行なってからミリバンド外相公邸で共同記者会見をする予定だったが、日曜日の米軍の奇襲でそれが急遽キャンセルされた。(両者の会談は行なわれた。3時間あったとのこと。)

Whether or not Britain was tipped off by the Americans - the British say they were not - the joint appearance was cancelled, hastily.

奇襲について、英国は米国から何か聞かされていたかどうかにかかわらず(英国は聞かされていないと言うが)、共同会見は急遽キャンセルされた。


という事情で、シリア外相はロンドンで単独で会見をすることになり、そこで、100パーセント安全な国境などないと述べ(ここで引き合いに出すのが「メキシコから国境を越えて非合法に米国に入るのを米国は止められない」であるあたり、何というかその)、そうではあるがシリアはイラクとの国境を封じておくのにできるだけのことはしていると述べ、米国の今回の攻撃について、ダマスカスの政府系新聞と同様に、戦争犯罪であると述べ、一般市民を殺すことは「テロ攻撃だ」と語った。しかし、シリアと欧州、特にフランスと英国との間の雪解けムードを壊したくもない。

今年になって、シリアは外交を活発に行なっている。トルコ仲介でイスラエルとの間接的(非直接的)交渉もしているし、フランス大統領がダマスカス訪問、とかもある。

というわけで、疑問となるのが、なぜ今このときに米国がシリアを攻撃したのかということだ、とBBCの解説記事は指摘する。

So the question is why the US has attacked at this precise moment, at the very end of the Bush administration, when security in Iraq is improving and when Syria has been making overtures to the western camp.

つまり、ブッシュは任期終了間際、イラクの治安情勢は改善しており、シリアは西側と良好な関係を築こうとしている、というタイミングで。

シリア経由でファイターがイラクに入ってくる、シリアが何とかすべきというのは、米国がこの5年間にわたって言い続けてきたことで(私は耳にタコができたほどだが)、つまり、今まで攻撃しなかったのになぜ今攻撃をするのか、という。

シリアでは、アメリカの真の意図は、シリアと欧州が正常な関係を回復するのを邪魔することにある、という説もあるそうだ。

BBC解説記事の内容はここまで。こういう「陰謀論」が出るのももっともだが、決してよいことではない。そんなことは米国だってわかっているだろうに、本当に謎すぎる。

あと、どの記事だっけなあ、最近シリア国境からイラクに入るファイターが激減しているという数字もあったのだけど……ああ、これだ。

http://www.iht.com/articles/2008/10/28/africa/28syria.php?page=2
This month, General David Petraeus, the former top commander in Iraq, said that the flow of foreign fighters into Iraq had dwindled to less than 20 a month from a peak of more than 120 a month a year ago.

発言者がペトレアス司令官(今はイラク駐留米軍のトップじゃなくて米中央軍司令官になったけど)。

そういえばこの人何か言ってたなあと思ったらこれか。
http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2526499/3410633
【10月9日 AFP】米中央軍司令官就任が決まっているデービッド・ペトレアス(David Petraeus)米陸軍大将は8日、アフガニスタンで旧支配勢力のイスラム原理主義組織タリバン(Taliban)との対話に向けた取り組みが進められていることを明かすとともに、米国は敵と対話することも必要だとの認識を示した。
 ……
 ペトレアス大将は、アフガニスタンのハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領が、サウジアラビアにタリバンとの和平交渉の仲介を求めたことや、地域レベルでも対話を模索する動きがあることに言及。「重要なのは、すべての取り組みがアフガニスタン政府とカルザイ大統領の完全な支持の下で行われること」との考えを表明した。

 また、「(タリバン内に)和解を望む人々がいるのなら、今年になって情勢が悪化している地域にとっては前向きな一歩となるだろう」と話した。……


検索したら出てきたのでついでに。2007年のものですが。
http://www.news.janjan.jp/world/0709/0709252918/1.php
【ワシントンIPS=ガレス・ポーター、9月17日】

 イラク駐留米軍のペトレアス司令官は、先週の国家外交軍事委員会で、イランは革命防衛隊特殊部隊のクドゥス部隊を利用して、イラクのシーア派民兵を「ヒズボラのような武装勢力」にし、イラク政府及び同盟国の軍隊と代理戦争を行わせようとしていると述べた。だが一方でクドゥス部隊はすでにイラクから退却しているとも語った。

 この矛盾する発言は、現実からかい離した政府の主張を象徴している。9か月前にブッシュ政権は、イラクで米軍を脅かすイラン工作員を捕縛すると宣言したが、今のところクドゥス部隊の活動の証拠すら示していない。クドゥス隊員を1人も捕らえられず、シーア派民兵とイランとの関係も疑わしい。……


……あたまぐるぐる、ぐるぐる……すちゃらか、ちゃかぽこ……ええっと……say no more, say no more...

映画でも見ましょう。なんちゃって。

大統領暗殺 デラックス版大統領暗殺 デラックス版
ディック・チェイニー, ジョージ・W・ブッシュ, ガブリエル・レンジ


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※無粋なことですが、書き添えておくと、上記のフィクショナルな映画において米国が「敵」としているのがシリアです。



後日追記@11月19日:
どうやらあまりうまくいかなかったcovert operationということのようです。11月2日のサンデー・タイムズ。いろいろ複雑な背景はあると思いますが、米情報筋が小出しにしている情報が掲載されていて、なおかつこの記事が出て2週間経過しても特に大きな進展はないので(BBCの記事になってない)、これはこれで片がついたということだろうと思います。

November 2, 2008
Questions raised over Syrian complicity in US raid
Marie Colvin and Uzi Mahnaimi
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/middle_east/article5062848.ece

攻撃を目撃していた地元の人の話が導入部にあり、そこでヘリがブラックホークであったこと、ヘリから出てきた兵士が持っていたのがAK47ではなくM16であったこと、攻撃は10〜15分だったこと、去っていくときに米軍は2人の男を連れて行った(生死不明にせよ)ことなどが書かれています。そしてシリア政府がこの攻撃に対し猛烈な非難をしたことも。

ここまでは既知のこと。しかしこのサンデータイムズでは、「先週ワシントンの複数の関係者から明かされた話によると」として、この出来事の背後で、米当局(CIA)とシリアの情報当局(ムハバラト)が手を結んでいた、としています。

記事によると、ワシントンのある関係者が、この攻撃はシリア情報当局の全面的協力のもとで行なわれたと語っているとのこと。「9-11直後はシリア情報当局は非常によく協力してくれていた。それはだめになっていたが、最近回復した」。

ターゲットとされたアブ・ガディヤはイスラム原理主義の人で、シリアの世俗的(非宗教的)政権に敵対的だった。シリアでは首都ダマスカスで(しかもムハバラトの本部の近くで)シーア派の巡礼への自動車爆弾攻撃で17人が死亡、といったことも起きている。一方で米国にとっては彼はイラクにファイターや武器を運び込んでいる敵だった。つまり双方にとって共通の敵。このワシントンの関係者によると、米国側はシリア側と裏のチャンネルを使って頻繁に連絡をとっていた。

このようなバックグラウンドのあったこの作戦は、サンデータイムズ曰く、「米国は中東で長年にわたって秘密作戦を実行してきたが、今回はひどく失敗したようだ (seems to have gone spectacularly wrong)」。米国の作戦は無血の誘拐の予定であり、シリア側はそれを見てみぬふりをするはずだったのだが、実際にはひどい流血事態となり、シリアも黙っているわけにはいかなくなった。だから抗議した。(でもあっという間に静まったし、えらく統制が取れていた。それにBBCの記事の頻繁な更新での見出しの書き換えとか、いくつか「あれ?」というフラグが立ってた。)

サンデータイムズの取材では、シリア情報当局がターゲットのアブ・ガディヤの居場所を米国側に教え、米国がおそらく衛星電話を追跡して正確な居場所を突き止め、そこでヘリが出動、彼を誘拐してイラクに連行し、尋問するという予定だった。

このあとが、サンデータイムズの記述もちょっと曖昧。
According to defence sources, when the four US helicopters approached the Syrian border, they were detected by Syrian radar. Air force headquarters in Damascus was asked for permission to intercept.
軍筋の話では(このdefence sourcesはワシントンなのか、ロンドンなのか、ダマスカスなのかという……表記ルールではin Washingtonとかは明記することになってるはずだけど)米国のヘリ4機がシリア国境に近づいたときにシリアのレーダーに捕捉された。ダマスカスの空軍本部はインターセプトの許可を要請された。

After an Israeli airstrike against a suspected nuclear reactor in the same region last year, Syrian air defence has been on high alert. The request was turned down by senior officers because the American operation was expected.
昨年、同じ地域の核反応炉と疑われるものがイスラエルによって空爆されてから、シリア空軍は警戒レベルを高めていた。要請は上層部司令官によって却下された。米国の作戦が予定されていたからだ。

It is not clear what went wrong, but it is believed that the helicopters were spotted by the militants on their final approach and a gun battle broke out. That is supported by an account from a local tribal leader, who said a rocket-propelled grenade had been launched from the compound at the helicopter. The firefight blew the cover on a supposedly covert operation.
何がどうなってこうなったのかは不明だが、ヘリが最後のアプローチでミリタントに気付かれ、銃撃戦になったと考えられている。この説は、地域の族長の目撃談とも合っている。彼の話では、RPGが(現場となった)複合施設からヘリめがけて発射された。銃撃戦で秘密作戦が秘密でなくなった。

そして、米軍の襲撃の90分後には、ムハバラトのエージェントが村に大勢でやってきて、「何があったかについて何か喋ったら、家族は無事ではおれんぞと脅した」と地域の族長(上の人とは別の人らしいけど……冠詞がtheではなくaだから)は述べている。

死亡した7人の村人は、地主のダウード・アル=ハマドとその4人の息子と、建設現場の見張りとそのいとこ。建設されていたのは新しい家で、このエリアは孤立しており貧しい。この部族はイラクにも広がっており(そりゃそうだろう、国境線は無理やりひいたのだから)、人々はイラクの方言でしゃべる。彼らにとっては密輸が最もうまみのある仕事となっている。族長の話では、ジハディがこの地域で活動していたことは村人はみんな知っていることで、国境のあたりから銃声が聞こえることがあるが、それは衝突のものではなく訓練のものだ、と。また、国境沿いにはムハバラトによって人々の立ち入りが禁止されている地域があり、そこにジハディがいるのではないか、とも。

さらにまた、サンデータイムズには推測が続く(以下のmayに注目)。推測だし、そもそもワシントン筋だし、額面どおりに受け取るのもどうかな、というところではあるけど。
Damascus may have other motives for its cooperation with Washington. Some diplomats in the capital think the regime would like to stage its own cross-border strikes against terror groups in Lebanon, which it sees as a threat.
ダマスカスがワシントンと協力するのにはほかの動機もあるかもしれない。首都の外交筋の一部は、政権は脅威とみなすレバノンのテロ集団に対する攻撃をしたがっていると考えている。(つまり、アメリカが越境攻撃をnormにしてくれれば、こっちもやりやすくなる、というグダグダ狙いですね。最低。)

"Syrian cross-border incursions into northern Lebanon in pursuit of Fatah al-Islam [a group affiliated with Al-Qaeda] are plausible," said one source. They may be relying on the United States to turn a blind eye to do so.
ある筋は、「ファタハ・アル=イスラム(アルカイダと関係のある集団)を追っての北部レバノンに対するシリアの越境攻撃は考えられるものだ」と述べる。それをするためには、米国に見てみぬふりをしてもらうことが前提になっているかもしれない。

American officials refused to apologise for the botched raid on Syria. They said the administration was determined to operate under a definition of self-defence that provided for strikes on terrorist targets in any sovereign state.
米当局者はシリアへのぶざまな急襲について謝罪することを拒んでいる。彼らは、政権はテロリストを標的とした攻撃はどの国の領土でのものであれ、自衛として正当なものだという定義のもとで作戦を行なう決意を堅持している、と述べる。

そして結びは、「これから冬になろうという時期、アルカイダの民兵にとって、シリアという安全な場所はだんだんと寒い場所になっていくことだろう」。

追記、以上。

※この記事は

2008年10月29日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 20:40 | Comment(0) | TrackBack(0) | i dont think im a pacifist/words at war | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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