CIA raid in Syria killed terrorist leader, U.S. says
by Jonathan S. Landay and Nancy A. Youssef - Oct. 28, 2008 12:00 AM
McClatchy Newspapers
原文:
http://www.azcentral.com/arizonarepublic/news/articles/2008/10/28/20081028us-syria1028.html
ワシントン発――CIAが主導して行なったシリア東部での攻撃で、外国人戦士を密かにイラクに入れるのを監督していた「アルカイダ・イン・イラク」の司令官が殺された、この人物がイラクに入り込ませた戦士たちの攻撃でイラク人や米国人数千人の生命が奪われていた、と月曜日に3人の米高官が述べた。
ある米高官が語ったところによると、(「作戦」で殺された)通称「アブ・ガディヤ」こと、イラク国籍のバドラン・トゥルキ・ヒシャン・アル=マジディの遺体は、日曜日の作戦終了時に、米国のヘリコプターでシリア国外に運び出された。この作戦はCIAの準軍事要員と特殊部隊によって行なわれた。
2人目の米高官は、McClatchy Newspapersに対し、「作戦は成功した」と語った。「最終的に重要なのは、これはシリアとイラクの間の外国人戦士のパイプラインに重大な打撃となった、ということだ」。
米軍筋高官は、この急襲は、人的また技術的インテリジェンスによってマジディがシリアとイラクの国境近くのこの複合施設にいるということが確定されたあとで、行なわれた、と述べた。
この高官は、「ついに状況はおのずから現れた 【訳注:イマイチ意味不明なのは、私が意味が取れていない可能性あり。原文は、The situation finally presented itself.】」と語った。
これら3人の米高官は、作戦が極秘のものであることを理由とし、全員が匿名を条件に語っている。また、この急襲の詳細な点については明らかにできない、としている。
CIAのスポークスマンはコメントを拒否している。
米軍筋高官は、米国情報当局はしばらくのあいだマジディを追跡しており、「彼について、また彼の動きについてわかればわかるほど」、彼が米国の最重要手配者リストの上位に挙げられるようになった、と語る。
「彼こそが、最も活動が活発な外国人戦士のネットワークを生み出した人物だ」と一人目の高官は述べる。彼の話によると、マジディがイラクに密入国させた過激派は、「イラク人やわが米軍を何千人と殺している」攻撃を行なってきたのだという。
2月28日、米財務省は、「資金、武器、テロリストなどを、シリアから、司令官を含むアルカイダ・イン・イラクに密かに運んでいる」として、マジディとその3人の関係者に属する米国内の資産をすべて凍結することを宣言した。
財務省のこの宣言では、マジディは1970年代の終わりにイラク北部の都市モスルに生まれがスンニ派のムスリムで、アルカイダ・イン・イラクのリーダー、アブ・ムサブ・アル=ザルカウィ(2006年に死亡)の副官だった。マジディは、シリアのザバダニ (Zabadani) の町に住んでいると考えられていた。
ブッシュ政権は、外国人のイスラム戦士が国境を越えてイラクに入っていることに対し、シリアの対策は手ぬるいとして、何年にも渡って不満を表明してきたが、今回の作戦については公に認めることを拒否している。
ブッシュ大統領が7月に、アフガニスタンにいる米軍特殊部隊員が、パキスタンにあるテロリストの拠点と疑われるところに対し攻撃を行なうことを許可する命令書に署名したものが、アフガニスタンとパキスタン以外の国についても越境作戦を許可するものであったのかどうか、現時点でははっきりしていない。
米国防総省関係者は今回の作戦について口を閉ざしている。しかし、越境の決定については即座に肯定した。一人は、テロリストのネットワークを支援する国が彼らを追跡しない場合は「我々がやる」と述べた。
……後略
あと、同じ件についてのIHT記事(中身はたぶんthe New York Times記事):
http://www.iht.com/articles/2008/10/28/africa/28syria.php
But in justifying the attack, American officials said the Bush administration was determined to operate under an expansive definition of self-defense that provided a rationale for strikes on militant targets in sovereign nations without those countries' consent.
とりあえず、すっごく控えめに文句だけ言っておきます――米国による国連憲章第51条の拡大解釈の底が見えないんですけど。円とドルのレートに譬えれば、「1ドル=90円割れ」どころか、「1ドル=20円台」くらいになっているのが現状じゃないかと思います。
もうほんと、いいかげんにしてくれ……自分たちの気に入らないルールを書き換えられないのなら、解釈を変えればいい、なんてのは「法と秩序」を根本から成り立たなくしてしまう。通常の法では、そういうことをする人はその危険性を知っていて(つまり、拡大解釈した場合に「摘発」されたり「告訴」されたり「告発」されたりする可能性がある、ということを知っていて)やるのだが、国連憲章のようなでかい国際法でこれをわかっててやる場合は……それでいて「法の統治 rule of law」を言うのだから、本当にタチが悪いです。
米国は7月にパキスタンへの越境攻撃を正当化しました。8月にはグルジアが同じようなことをやって(←とても乱暴な書き方をしていますのでご注意ください)、でも米国はグルジアとロシアの軍事衝突については「双方自重」みたいなことを言って遠巻きに眺めていた(←とても乱暴な書き方をしています)。こういう「ダブルスタンダード」は外交では時に必要とされる、という前提は、「現実主義」の立場では、まあ、ありますよね。しかし、今の米国のやっているこれは "I am the law" の態度でしょう。
北アイルランドについての報道を見てると、何度も何度も、"nobody is above the law" というフレーズに遭遇します。"above the law" とは、大まかには、IRAが「法」の埒外で自身を正当化する理屈をつけて活動していたことを指しています。米国の国際法に対する態度は、IRAの英国の法律に対する態度にかなり近いし、IRAに対する1970年代はじめまでの北アイルランド自治政府と、その後直轄統治になったあとの英国の態度にも非常に近い。個人的にはもううんざりで、何を書いているのかわかんなくなってきたので、このへんで。
※この記事は
2008年10月28日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。
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ちなみに本筋と全く関係ない茶々入れで恐縮ですが、situation presented itselfは多分単純に「ある状況になった/が発生した・起こった」、という程度の意味でしょうから、標的が、ある(実際には、多分特定してたと思うので、その)施設に居る状況を彼らは待っていて、それが発生した、と読むのかなと思います。うまい訳文を思いつかなくてすみません。
> presented itselfは多分単純に「ある状況になった/が発生した・起こった」、という程度の意味でしょう
なるほど、たぶんそうですね。情報当局の曖昧模糊とした用語法かな、と考えすぎて、よくわかんないから直訳で、というふうにしてしまいました。「標的が、当局が特定していた建物内にいること」がsituationで、その状況が起きた(ので、奇襲攻撃をかけた)、という意味とすれば通りますね。ありがとうございます。
すみません、謹んで放置をお願いいたします。m(_ _)m