kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2008年10月24日

「リセッション」が語られている。

為替がすごいことになっています。しばらく前に「ケルトの虎」ことアイルランド共和国が公式にリセッション(景気後退)の状態(2四半期連続でGDPがマイナス)にあることが判明していますが、今度は英国でいよいよリセッションが現実味、というニュースも先ほど出ました。
The economy shrank for the first time in 16 years between July and September, confirming that the UK is on the brink of recession.
http://news.bbc.co.uk/2/hi/business/7686552.stm


この記事の中にリンクがありますが、BBC Newsが "THE DOWNTURN" と銘打って、特集ページを開設しています。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/in_depth/business/2008/downturn/default.stm

記事の中のロゴが無駄にかっこいいのでついついキャプチャ。(画像内のリンクはクリック可能です。)


で、このR-wordがまだ表立っては口にされていなかった今月初旬、BBC Newsで「どこの街にでもある平凡な商店街」の店主の方々にインタビューした記事を出していました。

The High Street
Page last updated at 10:48 GMT, Thursday, 9 October 2008 11:48 UK
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/magazine/7656423.stm
※一部、この後でアップデートされています。

取材されているのは、イングランド南部、サウザンプトンのShirley High Streetの商店街の、パブ、レストラン(中華料理)、肉屋、携帯電話ショップ、食料品店、カフェ(というか食堂)、ディスカウントストア(cash and carryの店)、日焼けサロン、チャリティショップ。

レストランは開店してから2年半、経営者は「1年前なら売り上げは今より2割多かった」、「食材が値上げされていて、例えば油が去年と比べて3割から4割も上がっている。出前もしているのでガソリン代もかかる。家賃も値上げされたばかりだ」、「お客さんを増やすためには値下げに踏み切らなければならないかもしれないが、これ以上は無理」と語り、「政府は何もしていない。VAT(付加価値税)を10パーセントにまで引き下げるべき」と訴えています(VATは現行17.5パーセント)。

カフェ(というか食堂。「卵とベーコンとスパムスパムスパムトマトとチップス」のような店です)の店主も、VATが高すぎることを訴えています。「お客さんの数が問題なんじゃない。50人来ても全員コーヒーしか注文しなければさほど利益にはならない。最悪なのはトースト。トースターをつけて、パン代とバター代がかかり、食器を洗うのまで込みで価格は35ペンス。そこから17.5パーセントのVATが引かれる。VATは『付加価値税 Value Added Tax』のことだが、『価値 value』を得ているのは誰かというと、政府しかいない」と語っています。この店は開店してから22年、今の店主はこの1月に店を引き継いでいるとのことですが、昨年後半からガスや水道がすごく値上げされている上、店に手を入れるのにも費用がかかっており、家は人に貸して自分たちは店の2階で寝起きしているとのこと。

一方でパブはたいした影響は受けていないとのこと。基本的に、パブに来る人たちはビールの値段は気にしない、そのパブが気に入っていればそこで飲む、という話です(典型的です)。ただしビールの会社では配達の作業を自社ではなく外注にしてコストカットせざるを得ない状況。

食料品店(基本的に八百屋)は、お父さんの後をついだ店主さんは、「仕入れ価格が上がっているので値上げせざるを得ない。卵はたぶん25パーセントくらい上がっている。野菜・果物は輸入だから為替相場に影響される。という具合に厳しいが、光熱費の契約を見直したり、扱う品物を増やしてより多くのお客さんに来てもらえるようにするなど努力はしていて、何とかやっていけると思う。自分で努力してもどうにもならない燃料費などは問題だが」と語っています。客が自分で調理する食品にはVATがかからないので、自分で何とかすれば削れる余地も大きいのかもしれません。

肉屋も、「もうちょっと売れてもいいのかもしれないが」としながらも特に大きな影響は受けていないと語り、それより大型スーパーが近隣にできたことが問題だ、という感じ。45年前に店を始めたときはハイストリートには8軒の肉屋があったそうです。

携帯電話ショップも影響はなく、むしろ好調。新型機種を求める人が数ヶ月待つ、ということはないので、という話。ただしお店の人ご自身の家計は厳しいとのこと。

ディスカウントストアは、信用収縮で直接影響されるような層は元々こういう店には来ないし、全般的には、若干の値上げをしていて、売り上げは昨年とほとんど同じだそうです。ただし、これまで来なかったような身なりの人が、どこで買っても同じようなもの(缶切とか)を買いに来るようになっているそうです。ただしハロウィーン直前になってもいつも飾りつけなどにたくさんのお金をかける顧客が来ない、とか。

日サロもbusiness as usualな状態。なんかとても「英国」らしいんですが、ホリデーに行く前にちょっとやいていく(じゃないとあまりに真っ白で、水着では恥ずかしいから)という人は減っていないし、新しい機械を入れるのも問題なくできた、とか。楽観的ですね。人々がホリデーに行くことを断念するようになったら、日サロも閑散とするのか、あるいは「気分だけでもホリデー」という感じでむしろお客さんが増えるのか……。

チャリティショップは、持ち込まれる品物が質・量ともに低下しているそうです。こういう店は、「自宅の不要品を寄付する」という形なので、自分で売れるものはここに持ち込む前にネットオークションなりカーブート・セール(フリマ)なりで売ってしまうから。でも買い物に来る人は増えているそうです。

で、ついにR-wordが現実のものとなることが確実、というニュースが出た今日、「前回のリセッションを覚えていますか」という記事も出ています。

Remember the last recession?
Page last updated at 08:47 GMT, Friday, 24 October 2008 09:47 UK
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/magazine/7686531.stm

1990年とか91年とか92年ですね……当時、日本も「バブル崩壊」で景気後退局面に入っていて、ロンドンで「日本もリセッションだからさあ」みたいなことを言うと、現地の人たちは(英国籍であろうと他の国籍であろうと)「またまたぁ」とか「信じられない」とか反応してきたものです。誰もが製造業(SONYとかニッサンとか)だけでなく、「ノムラ」とかも知ってたもんなあ。

当時のことを、上記BBC記事はこう書いています。
After the boom of the 1980s, Britain's hangover was starting to kick in, with bankruptcies and repossessions mounting, and dole queues lengthening.


で、まだざーっとしか目を通していないのですが、たぶんこの記事には書かれていないと思うのだけど、1990年とか92年のロンドンは――この時代の『地球の歩き方』などにも書いてあったのだけど、「街角には失業者があふれ、ピカデリー広場にはホームレスが座り込んでいる」状態で、実際、私が初めて接した「生きた英語」のひとつが、Spare some change please. だったり(これでspareという動詞の使い方を覚えた)。あと、どこにでもあるTo Letの看板とか(不動産の「貸す」はletなのか、という)、bomb scareとかsuspect luggageとかいうフレーズとか(IRAがロンドンで「作戦」を展開していた時代)。

そういう状態に「戻る」かどうか、という話ではなく、単に、BBCが「ヴァニラ・アイスの『アイス・アイス・ベイビー』がチャートを席巻」みたいなことを書いているので、ちょっと思い出しただけですが。


※この記事は

2008年10月24日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 19:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | todays news from uk | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼















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