それも、BBC News Northern Irelandのトップページで「バスがハイジャックされた」がトップニュースになってて、うはっと思いながらクリックして出てきた記事が、「アーマーで非主流派リパブリカン2人を逮捕」の記事で(この記事は昨日、見るだけ見た。ブクマとかしてないけど)、ありゃりゃBBCはまたリンクのミスをしてるのかなどと思いつつ、実はそうじゃなくてその記事に上書きアップデートしたのだ(つまり、「非主流派リパブリカン2人が逮捕されたアーマーでバスがハイジャックされた」ということなのだ)と何となく思ったのだけど、記事添付の写真は出てないし(altのテキストで「燃えるバス」だということはわかるのだけど)、何かのミスだろう、しょーがないからしばらく時間を置いてみようということで数時間置いて再アクセスしても相変わらず写真はないし、記事は書きあがっているらしいのだけどイミフメイだし(予算削減後、BBC Newsの地域ニュースはライティングの質の低下が目に付くと思うのだが、これは、書けることと書けないことのバランスがうまく行っていないケースかもしれない)。何でしょうね、これは。
Bus hijacked during disturbances
Page last updated at 06:38 GMT, Thursday, 23 October 2008 07:38 UK
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/7683871.stm
(→現時点での魚拓)
BBC記事に書かれている内容:
水曜日の夜、カウンティ・アーマーのクレイガヴォンとラーガンにおいて、車両がハイジャックされ、ペトロル・ボムが投げられるという騒ぎが発生した。
クレイガヴォンでは覆面の男たちによってバスがハイジャックされた。ラーガンではヴァンがハイジャックされた。ラーガンの別の通りでは、消防隊員が襲撃された。警官も襲撃された。
シン・フェインは、警察は騒動にかかわったインフォーマーを守っていると主張しているが、警察はそれを否定している。シン・フェインのジョン・オダウドMLAは、「地域社会において、何人かがある程度、インフォーマーないしエージェントとしてかかわっていると示すもの」がある、と述べた。これに反論して、アラン・マクラム警視は、「誰一人として法を超える者はいないし、警察はインフォーマーを守ってはいない。クレイガヴォンの警察は地域社会と協力し、(違法なことをした)人々を法廷に引き出すための証拠を集めようとしている」と述べた。
あと、道路が封鎖されているとか、怪我人の情報はないとか、DUPがごにょごにょいっているとかいうことは書かれているけれど、「アーマーで非主流派リパブリカン2人を逮捕」の話はどこ?
ひょっとしたら、BBCは、関係のない別々の件の記事を、うっかりURL上書きでアップデートしちゃったのかなあとうっすら思いつつ、ベルファスト・テレグラフに行くと:
Vehicles hijacked in rioting
Thursday, 23 October 2008
http://www.belfasttelegraph.co.uk/news/local-national/vehicles-hijacked-in-rioting-14011200.html
Meanwhile, two men, aged 35 and 37, arrested yesterday in Craigavon in connection with dissident republican activity have been released pending police reports to the Public Prosecution Service.
こんな具合に、記事の最後に、Meanwhileで「非主流派リパブリカンに関連して2人逮捕されていたが、身柄を解放された」と書き添えられている。逮捕された人の年齢は、昨日BBC記事で見たのと同じだ(私の記憶が間違っていなければ)。つまり、BBCで上書きされた記事は、事実上の削除だ。
彼らについては、警察はとりあえず立件できないということなので、これでBBCでの「シン・フェインと警察のつつき合い」のことが何となくわかる。でもこれは読みを全然外しているかもしれないので、これ以上は書かない。てかそんなことやってて何か得があるんだろうか、SFは。
ベルテレの記事には写真がついている。パーカーのフードをかぶった人と一匹の犬が、燃える車両を見ながら歩いているという写真だ。服装から素直に考えれば、この人物は10代か20歳くらいだろう。いわゆるyouthだ。暴れたのは彼らのような若い人たちだろう。ただ、バスやヴァンのハイジャックをしたのが誰なのかはわからない。ていうかその件がどうなったのか、全然わからない。
記事の内容は、BBCにあるのと同じような感じだが多少詳しい。水曜日の午後7時過ぎにクレイガヴォンで覆面の男3人がバスに乗り込み、乗客を降ろしてハイジャックした。45分ほどあとに、ラーガンでヴァンがハイジャックされた。そのあたりに集結していた若いの(youths)が救急サービスに投石するなどした。
これが、誰かの司令で若いのが動いたとかいう形でなく、突発的に若いのが暴れたとかなら、2005年9月11日のベルファスト暴動(プロテスタントの行進をめぐるあれこれで、ロイヤリストが暴れた。UDAのほう)みたいに他の地域にも拡大したりするかもしれない。ああ、またか。
しかし、BBCとかベルテレとかでもよくわからないので、スラオさんに行くと……
http://sluggerotoole.com/index.php/weblog/comments/at-about-1915-bst-a-bus-was-hijacked-by-three-masked-men/
BBCのほかRTE記事がリンクされているけれど、これもベルテレと大差ない内容。でもスラオさんの人は「組織的なもののようだ」と書いている。現地の感覚ではそういうことなのだろう。
コメント欄は推測やあまり内容のない投稿が続いているようだけど、事情通の常連さんである同志スターリン(<ハンドル)が「この地域は(紛争のときは比較的平穏だったかもしれないが)、1994年からはちょっと不穏だった」、「暴動はいきなり起こりはしない。警察がやったことが神経に障ったのではないか」といったことを投稿している。
※続報来たら、この下に続けてアップデートするかも。たいした展開もなくおさまれば、いちいちアップデートはしないかも。
タグ:北アイルランド
※この記事は
2008年10月23日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。
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