「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2008年10月07日

今日の北アイルランド

昨日、「今でもまだ、現在進行形なんですよ、北アイルランド紛争は」と書いたことについての補足。

今日のBBC News Northern Irelandのトップページのキャプチャ。トップニュースは経済ニュースで、サイドバーには訃報(マーティン・マクギネスのお母さんが亡くなったとのこと、合掌)や、世界のどこにでもありそうな犯罪のニュースもあるけれど、「紛争」関連がこの狭いスペースに3件(爆弾が2件、セクタリアン殺人が1件)。3件ってのは、今日はちょっと多いなあと感じはするけど、自分にとっては、特に突出して多いという印象でもない。
bbcni6oct.png

それぞれの記事について、簡単に。

1件目:
Police target of 'roadside bomb'
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/7654100.stm

ファーマナ(昨日からのつながりで説明すると、「ボビー・サンズの選挙区」)での爆弾事件(未遂)。土曜日に警察に警告電話があり、処理班が爆発物を処理したのだが、その爆発物について、警察が「ロードサイド・ボム」という言葉を使って説明した、というもの(また、標的は警察であると断定している、という内容でもある)。北アイルランドで「ロードサイド・ボム」が初なのかどうかは調べていないからわからないけれど(最近はBBC Newsが予算削減されたあおりなのか、それぞれの記事が短く、記者が調べて書いた部分がほとんどないので、そういうことをいちいち自分で調べないとわからないという不便なことになっている)。今でもまだ一帯はセキュリティ・アラートが出ていて、警察と軍の爆発物処理班が現場を見て回っている、とのこと。

この爆弾はファーマナおよびボーダー地域でこの夏以降で何件目になるのか、具体的にはわからないけれど(調べればたぶんわかるけど省略)、5件目というより10件目じゃないかなあ……もっと多いかも。これら一連の爆弾は、「非主流派リパブリカン dissindent republicans」と呼ばれる勢力によるものと見られているのだけれども、先週末にユニオニストの政治家(地方議会議員)が、「非主流派リパブリカンは人数が少ないので、これらの攻撃を彼らだけでできるとは考えられない。主流派リパブリカン(つまりProvisional IRA――司令部が事実上解体しているとIMCの第19次報告書で断言されていたのですが)の助けがあるのではないか」といったことを述べている。

※上記部分で使っている用語がわからなかったら、ブログ内検索してください。ウェブ検索のほうが早いかもしれんけど。


2件目:
'Viable device' made safe in city
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/7655235.stm

サウス・ベルファストで、家の庭に爆発物が置かれているのが見つかって、処理班が対処した、という記事。詳細は今調べているところで、警察は情報提供を呼びかけている。爆発物が見つかった地域にはセキュリティ・アラートが出て住民は退避させられていたが、今は解除されている、とのこと。ということは爆発物はそれ1つだけだったのだろう。

BBC記事には「誰の爆弾か」については何も書かれていないのだけど(警察で情報提供を呼びかけている段階なので当然)、今、北アイルランドで銃ではなく爆発物といえば、考えられる選択肢はひとつしかないわけで。ごにょごにょ。

3件目:
Friends tried to save schoolboy
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/7655711.stm

2006年にバリミナで発生した少年殺害事件の公判についての記事。これはプロテスタントの10代から20代の連中が、カトリックの中学生の集団を襲撃し、そのうちのひとりを限度を超えてぼこぼこにして、その子を殺した、という事件だ。詳細は過去記事を参照。事件の真相は裁判の結果を待たなければならないが、元々「プロテスタント」と「カトリック」の少年グループの対立があったことは事実だと伝えられている。

2006年05月18日
なぜなら彼は「カトリック」だったから――Ballymena少年襲撃殺人(1)
http://nofrills.seesaa.net/article/22305742.html

2006年05月18日
セルティックのユニとレンジャーズのユニ――Ballymena少年襲撃殺人(2)
http://nofrills.seesaa.net/article/22305830.html

で、今日のBBC記事は起訴された加害者の裁判の逐次レポートのようなものだが、これが……殺されたマイケル・マカルヴィーンと一緒にいた友人たち(みんな中学生)が証言台に立ち、被告の弁護人の質問に答えているのだけれど……裁判は残酷だ。

被告の弁護人は、この前の記事で、事件を「少年グループの対立で、セクタリアンなものではない」という方向で語ろうとしていたが、まあ、法廷戦略ではそうするのが上策なのだろう。でも私が事件発生直後に見た加害者のサイトは、セクタリアンな憎悪に満ちていたけれどね。

……というのが2008年10月の北アイルランドの断章です。

あと、ストーモントの議会(北アイルランド自治議会)は結局警察権・司法権の英国政府から自治政府への移譲をめぐって第一党DUPと第二党シン・フェインが対立したまま、再招集の予定日を過ぎても自治政府閣僚が集まらず、政治空白が続いていて、そこにまたいろいろと「対立」の要素があちこちから……SDLPからさえも出てきているので、しばらく空転したままだろうなと思います。2007年5月には「ブレアが感涙」みたいになってたんですが、1年数ヶ月でこうですから。っていっても誰も予想していなかった事態では全然ないのだけど。



こんな話ばっかりじゃなくて、「ベルファストのこのバンド、かっこいいよ」っていう話を書きたいんです、ほんとは。

http://www.myspace.com/andsoiwatchyoufromafar
とかね。

※この記事は

2008年10月07日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 07:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | todays news from uk/northern ireland | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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