kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2008年09月16日

【訃報】リック・ライト(ピンク・フロイド)

ピンク・フロイドの最初からのメンバーで、鍵盤楽器(オルガン、シンセなど)やビブラフォン奏者として「あの音」を作っていたリック・ライト(リチャード・ライト)が亡くなった。癌で闘病中だった。65歳。ガーディアンのオビチュアリによると、ライトはインストばかりの新作に取り掛かっていたそうだ。

Floyd founder Wright dies at 65
Page last updated at 17:14 GMT, Monday, 15 September 2008 18:14 UK
http://news.bbc.co.uk/2/hi/entertainment/7617363.stm

BBCのオビチュアリ:
Obituary: Pink Floyd's Richard Wright
By Ian Youngs
Music reporter, BBC News
http://news.bbc.co.uk/2/hi/entertainment/7617583.stm

BBCの記事に挙げられている曲として、
Sysyphusとか。
http://en.wikipedia.org/wiki/Sysyphus

Summer '68とか。
http://en.wikipedia.org/wiki/Summer_%2768

Echoesとか。この曲、10分過ぎたころにリズム主体に展開したあとの部分のオルガンが、すごい好き。『ライヴ・アット・ポンペイ』での10分弱バージョンでもそこが異様にかっこいいんだけど。
http://en.wikipedia.org/wiki/Echoes_(Pink_Floyd_song)

それから、Breatheとか。
http://en.wikipedia.org/wiki/Breathe_(Pink_Floyd_song)

Timeとか。
http://en.wikipedia.org/wiki/Time_(Pink_Floyd_song)

そして、Us and Themとか。
http://en.wikipedia.org/wiki/Us_and_Them

The Great Gig in the Skyとか……いや、本当に天上のライヴ会場はまた今日、すばらしいことになっているでしょう。
http://en.wikipedia.org/wiki/The_Great_Gig_in_the_Sky

BBC記事では言及されていないけれど、Set the Controls for the Heart of the Sunのビブラフォンも……ってウィキペディアを見てみたらこんなことが。ははは。
This song, as well as others by Pink Floyd, influenced author Douglas Adams in the creation of the fictional band "Disaster Area" in his book The Restaurant at the End of the Universe. Disaster Area is known to be the loudest band in the universe. Similar to Pink Floyd their set is one with many visual effects and ends by crashing a spaceship into the nearest sun.


「宇宙で最もやかましいバンド」のメンバーの中でもほとんど注目を浴びなかった屋台骨。本人があんまり派手な扱いをされたくなかったのだそうだが、それでも、Live 8のときのBBCの映像で、リック・ライトの姿はわざわざ探さなきゃならないほど少ないのはどうよ、と。音はずっとしているのに。BBC Newsでも、亡くなって初めて記事になるというのに近い状態(ギルモアやウォーターズは、イタリア公演が延期になったとか、「ひとりピンク・フロイド」でThe Dark Side Of The Moonを実演するとかいう記事があるのに)。さすがに治療薬がNHSでカバーされないので薬代が払えないといった話はまったく聞こえてこないけれど。

ともあれ、BBC News記事で、デイヴ・ギルモアが自身のサイトに追悼の言葉を上げていると知り、ギルモアのサイトで読んでみる。

http://www.davidgilmour.com/
No one can replace Richard Wright. He was my musical partner and my friend.

In the welter of arguments about who or what was Pink Floyd, Rick's enormous input was frequently forgotten.

He was gentle, unassuming and private but his soulful voice and playing were vital, magical components of our most recognised Pink Floyd sound.

I have never played with anyone quite like him. The blend of his and my voices and our musical telepathy reached their first major flowering in 1971 on 'Echoes'. In my view all the greatest PF moments are the ones where he is in full flow. After all, without 'Us and Them' and 'The Great Gig In The Sky', both of which he wrote, what would 'The Dark Side Of The Moon' have been? Without his quiet touch the Album 'Wish You Were Here' would not quite have worked.

...

Like Rick, I don't find it easy to express my feelings in words, but I loved him and will miss him enormously.

David Gilmour
Monday 15th September 2008

リチャード・ライトの代わりになれる人などいない。彼は私にとって音楽上のパートナーであり、友人だった。

ピンク・フロイドとは誰のことか、何のことなのかで議論が百出するなか、リックの多大なる貢献は忘れられることがとても多い。

リックは穏やかで控えめで、派手なことを好かない人だった。けれども彼のソウルフルな声と演奏は、ピンク・フロイドの音として最もはっきり知られているものにとって、最も重要な、魔法のような要素だった。

リックのような人は、他に一緒に演奏したことのある人のなかにはいない。彼の声と私の声が混じり合って、互いの音楽的テレパシーが通じ合って、初めて大きく開花したのが、1971年、Echoes(という楽曲)だった。私から見れば、ピンク・フロイドが最もうまくいった時というのは、リックが最大限にその能力を活かせていた時だ。もしもUs and ThemやThe Great Gig In The Skyがなかったら――どちらも彼の書いた曲だが――、The Dark Side Of The Moonはどんなものになっていただろう。Wish You Were Hereのアルバムは、彼の静かなタッチが加えられていなければ、こんなにうまくいかなかっただろう。

……

リックと同様に、私も自分の感じていることをことばで表現するのは苦手なほうだけれども、彼のことを本当に好きだった。彼がいなくなってしまったことを、心底残念に思う。


この追悼文には、難しい時期のことは、わずか15語で触れられているだけだ。(上記の抜粋にはその箇所は含めていない。)

ロジャー・ウォーターズのサイトも見てみたが、キャンドルが並び赤いポピーの花がいくつも散っている(上から降ってきている?)画像が表示されているだけで、どこもクリックできない。ウォーターズは戦争反対の人で、この赤いポピーの花は戦没者の象徴だから、この画像は「9-11(とその後の戦争)」についてのものではないかと思う。
http://www.roger-waters.net/

で、BBC Newsを少し見てみたら、シド・バレットを記念するイベントが、この10月に故郷のケンブリッジで予定されているという記事が、今年の6月に出ているのを見つけた。

Barrett tribute events announced
Page last updated at 23:02 GMT, Saturday, 28 June 2008 00:02 UK
http://news.bbc.co.uk/2/hi/entertainment/7479549.stm

シド・バレットの曲の演奏があり、彼が描いた絵画の展覧会があり、というイベントで、シド・バレットをめぐる「神話」のあれこれを解体するような伝記本の出版も予定されており、ケンブリッジ市内でゆかりの地をめぐるガイデッド・ツアーが行なわれ(<正直、これはやりすぎだと感じられる)、という企画で、主催はEscape Artistという精神疾患関連のチャリティ(英国で「チャリティ」というのは登録のグレードを表すもので、今の日本語にすれば「NPO」という感じの団体に相当する)。展覧会(と、ひょっとしたらコンサートも)はケンブリッジのあとはロンドンに巡回するとのこと。

2006年に亡くなったシドだけじゃなく、リック・ライトまでも追悼されることになろうとは。

Moreを聞いているうちに、ジャケット画像を並べてみたくなった。ランダムに。

More Meddle

Obscured by Clouds A Saucerful of Secrets Animals The Wall

Atom Heart Mother Dark Side of the Moon
Ummagumma The Piper at the Gates of Dawn
by
G-Tools



個人的には、「音楽を探して聴く」という点で物心ついたときにはポスト・パンクですら一通り終わったあとだった世代で、何も知らない10代のガキだったくせに、というかガキだったからこそ、とりあえずバカにして聞かずにおくべき大御所バンドというのがあって、その筆頭がレッド・ツェッペリン、クイーン、ピンク・フロイドだった。特にピンク・フロイドは、私が音楽的に物心がついて音楽雑誌とかを友達と回し読みするようになったころには内部分裂が非常に激しく、誌面で取り上げられているニュースでも、まさに never trust over thirty というように見えた。音楽も、やたらと仰々しいだけに聞こえた。

以来、実際のところ、「プログレッシヴ・ロック」と呼ばれている音楽はほとんど聞いていないのだが――友人や知り合いが聞いているので一緒に聞いた、ということはあるのだが――、ピンク・フロイドは自分の中では「プログレ」ではなく「サイケ」で、というのもその文脈で初めてまともに聞いたからなのだが(そしてAnimalsが限界なのだが)、最初に聞いたのはセカンドのA Saucerful of Secretsで(借りた、というか貸されたのかもしれない)、寝転がって本を読みながら聞いていたら、酒飲んでたわけでもないのに突然目の前がぐるぐると回りだし、文字が本の紙の上を動いて、次は小さなボートに乗っているかのように身体が揺れ出して、それから、音を止めたいのに身体がまったく動かない(金縛りの状態)、という経験をして、何だこれは、と。The Doorsとかthe 13th Floor Elevatorsとかジミヘンとかは手に入る音源でそれなりに聞き込んだあとのことで、「サイケデリック」の音に初めて接したわけではなかったのに、しかも自室で、自分の布団に寝転がって、課題の本を読んでいたときにあれだ、もう全力でピンク・フロイドに謝るしかなかった。そんなに何年も経ってないのだが、ガキのころバカにしていてすみません、と。クソ生意気だったあたしがバカでした、と。

その曲が3曲目、つまりSet the Controls for the Heart of the Sunだったのだ。その後数年間、このアルバムは聞けなくなった。怖くて。

で、そっからファーストに戻って、シド・バレットのソロ(日本では『帽子が笑う・・・不気味に』として知られていたもの)を聞き……とかしていて、初めて自分で買ったのが、Moreだった。中古レコード屋で「すいません、今かかってるの、ください」で購入した一枚だ。たぶん店員さんが聞いていたのだと思う。邪魔してすみませんでした。



ガーディアンのオビチュアリがとてもよい。出るのは遅かったけど。「難しい時期」についてもクリアに書かれている。

http://www.guardian.co.uk/music/2008/sep/16/pinkfloyd.popandrock1

合掌。



こんなのがあった。

Rare Corporal Clegg video, Pink Floyd
http://uk.youtube.com/watch?v=SKN0-BC9PPg


セカンドの、Corporal Cleggのビデオ。食堂でみなさんが、というストーリーというかシークエンスと、戦争の資料映像のマッシュアップ。歌詞は下記からどうぞ。
http://www.pink-floyd-lyrics.com/html/saucerful.html



以下、まったくの余談。いろいろ読んでいたらこんなものが。懐かしい。(笑)

Revolver issue 3, 11.2000- In the Flesh
Trent Reznor meets Roger Waters
By Alan Di Perna
http://www.theninhotline.net/archives/articles/2000/11.revolver.html

2000年の、Revolverという雑誌の企画で、Nine Inch Nailsのトレント・レズナーがロジャー・ウォーターズと対談したときの記事。いきなり大御所を待たせている暗黒王子(当時)にお茶ふいたら、ふたりの噛み合ってるようで噛み合っていないようで噛み合っている対談をたっぷりお楽しみください。ウォーターズが「大変申し訳ないのだが、君の作品は聞いたことがないんだ。ロックはまず聞かないので」と言っているのが、5年待たされた挙句The Fragileが世に出たばかりとはとてもとても。このインタビューで話題になってるDVDはAATCHBだ。

タグ:音楽 訃報

※この記事は

2008年09月16日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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