kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=


2008年08月04日

Belfast Pride 2008

Belfast Pride 2008, a CC photo by a Flickr user peripathetic土曜日、ベルファストのPrideのパレードが行なわれた。

Thousands attend city pride rally
Page last updated at 09:22 GMT, Saturday, 2 August 2008 10:22 UK
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/7538653.stm

記事では、数千人が集まった、Prideに抗議する人たちも来ていた、というのはわかるのだが、それだけだ。詳細がさっぱりわからない。(最近BBC Newsのテクスト量が全体的に縮小傾向にあって、各記事がどんどん短くなっているのだけど、これもそんな感じ。)

記事には、「Prideに抗議する集団のなかにはフリー・プレスビテリアン教会のメンバー (Free Presbyterian Church members) がいた」とあるが、この6月に「同性愛者はカウンセリングを受ければ『治る』のです」と発言した、DUP所属のMLAでMP(つまり北アイルランド自治議会と英国会下院の議員)であり、なおかつ現在の北アイルランド自治政府ファーストミニスターの配偶者であるアイリス・ロビンソンは夏休みでベルファストにはいなかったそうだ。(彼女はボーン・アゲインのクリスチャンで、宗派としてはフリー・プレスビテリアンではなく、ペンテコステ派である。)Prideのパレードが始まる前、DUPは「北アイルランドのすべての人の公正と平等のために取り組んでいます」という以外は、コメントを拒否した。

BBCのIn Picturesに写真が6点上がっている。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/in_pictures/7539129.stm

1点目はアイリス・ロビンソンの顔写真のプラカードというかお面というか。実際、アイリス・ロビンソンのはりぼての山車もあったそうだ。彼女の例の発言のおかげで、最近北アイルランドがLGBTのコンテクストで注目されているらしい――「英国内で唯一、要職にある政治家がそんなことをまだ公然と言ってるプロヴィンス」ということで。パレードについての3日付ガーディアン記事 (Henry McDonaldによる) や、4日付インディペンデント記事 (David McKittrickによる) に、パレードでいかにアイリス・ロビンソンがネタにされていたかがある程度詳しく書かれている。今ここで彼女の述べていたようなことに対して「No」の声をあげなければ、とか、この機会にはっきりさせておこう、ということでパレードに来る人が増えたようだ。

2点目はあいにくの雨の様子。にわか雨だったそうだけど。ピンク色のオープンカーに乗ったカップルの後から、「そこにいるのはあたしだったはずなのに」というプラカードを持ったおねえさんが追っかけてくる、という筋。

3点目が、聖書の一節を書いたプラカードを掲げる「ゲイ・パレードに反対」のおじさんと、レインボウの扇子を持ったPride参加者の和やかな光景。これが奇妙に見えるのは、にらみ合っていてもおかしくないこの2人がにっこり笑って並んでいるからだけではない。反対派のおじさんの外見が、典型的な「北アイルランドのファンダメさん」(白人、男性、50歳以上)ではないからだ。→これについてはエントリの最後のほう、flickrから写真を紹介しているくだりを参照。

4点目はオープントップのフロートのPride参加者に、沿道からだれかが聖書を突き出している場面。5点目、6点目はパレードの光景で、6点目でおにいさんが持ってるプラカードはアムネスティ・インターナショナルのだわね。

で、BBC Newsのサイトでの報道はたったこれだけで、なんか「季節の風物ニュース」(「夏の到来を告げるどこそこの何とか祭りが始まりました」的な)みたいだなあ、という印象なので、もう少し詳しい記事をGoogle Newsで探してみた。いくらシヴィル・パートナーシップ(同性結婚)が定着したからっていっても、この扱いの「薄さ」はないよなあ。

すると、アムネスティ・インターナショナルの北アイルランド支部のパトリック・コリガンさんが、「政治家たちの参加」を非常に詳しく書いているものが見つかった。これが興味深い。

Politicians on parade at Belfast Pride
Patrick Corrigan, 3 - 08 - 2008
http://www.opendemocracy.net/blog/ourkingdom-theme/patrick-corrigan/2008/08/03/politicians-on-parade-at-belfast-pride

いわく、今年のPrideでは政治家の姿が非常に多く見られたとのこと。アイリス・ロビンソンの宗教的でホモフォビックな発言があったあとだけに、DUPを除くすべてのNI政党が、政党として出てきて、「私たちはゲイ・フレンドリー」というのをアピールしたらしい。

コリガンさんは、「ここ数年、政治家が個人で来ている場合ももちろんあったにせよ、政党として参加しているのはSDLPとグリーンズ(緑の党)だけだったが、今年はUUP、シン・フェイン、アライアンス、PUPの各党の、党代表団および/または幹部がPrideに来ていた」と報告している。

シン・フェインとアライアンスはわからなくもないにせよ、PUP! そして、UUP! オレンジ・オーダーはいいのか?

UUPはどうしちゃったのかな、「保守党との連合」の計画があるから、保守党の「私たちは市民的自由を守ります」路線に乗っかりたいのかな(でも保守党の多くの人たちはゲイ・プライドには積極的に賛成はできないはず。主に宗教上の理由で)。それともDUPをアンダーマインするチャンスだからかな。

ただ、コリガンさんが書いていない政党がもう1つある。Traditional Unionist Voice (TUV)。昨年、パワーシェアリングの自治政府再起動に反対してDUPから離党した超強硬派だ。できたばかりの新しい政党で、議席という形では何もないのだけれども、いろいろ見ていると「着々と支持を広げている」という気配がする。で、この政党はハードコアのファンダメさんだ。

ともあれ、コリガンさんの文章に戻ると、コリガンさんはUUPのベイジル・マクレイジョン・マカリスター(ふたりともMLA)と話をした。UUPは「DUPよりもポジティヴでプログレッシヴでインクルーシヴなユニオニズム」を背負っていきたい、という考えだそうだ。アイリス・ロビンソンの問題発言のようなことはUUPではありえない、という方向。実際、同性愛者で政治的にはユニオニズムという人にどうアピールしていくかは、UUPにとっては極めて重要だろう。

PUPでは党首のドーン・パーヴィスMLAが来ていたとのこと。PUPもしくはUVFにはもちろん同性愛嫌いの人もいるが、彼女はまさに党名どおりのプログレッシヴな人物だ、といったことが書かれている。

SDLPではドロレス・ケリーMLA(彼女は党の人権・平等問題スポークスパーソン)と、Tim Attwood、Matthew McDermottが来ていた。AttwoodとMcDermottは子供たちをつれてきていた、など。SDLPについてはこういう機会では特に特記事項がないというか、「今年は姿がありません」なら大ニュースだけど……。なお、SDLPはアムネスティ・インターナショナルとは最も緊密な関係にある政党のひとつ。

アライアンスでは党首のデイヴィッド・フォードや幹部のGerry Lynchが、「選挙でアイリス・ロビンソンを懲らしめてやりましょう。みなさん、選挙登録を!」と呼びかけていたとのこと。また、アライアンスの青年部の人たちも少し来ていたが、初めてのPrideでちょっとびっくりしていた様子だ、とのこと。

そしてシン・フェインでは、ベルファストのロード・メイヤーであるTom Hartleyがロードメイヤーの盛装で来ていたが、パレード参加者の派手な服装には負けていた、とか、シン・フェイン青年部(Ogra Shinn Fein)がパレードに参加すると言っていたが姿は見なかった、とか。

一方、グリーンズの青年部やSWPの古参は例年通り、パレードに参加していたとのこと。

抗議者は、フリー・プレスビテリアンやそのほかの福音派が少人数で2箇所に集まっていたが、数千人の参加者(推計で5000人だそうだ)はまったく動じず、より決意を固めただけだった、と。

そして最後に、アムネスティ・インターナショナルのメンバーの参加のことと、AIの "Love is a Human Right" のプラカードがほしいと言ってくる人が大変に多かったことが書かれている。つまり、「同性愛に反対する政治家に、『私たちはクイアで、私たちはここにいて、私たちは投票する』と告げている」と。

AI北アイルランドのflickrサイトに、記事に出てくるSDLPの政治家たちなどの写真が数点。
http://flickr.com/photos/amnestyni/archives/date-posted/2008/08/03/




エントリの一番上に貼り付けた写真は、flickrユーザーのperipathetic (Pete D) さんによるCCフォトです。
http://flickr.com/photos/peripathetic/2725809955/
オリジナル・サイズで見てみてください。バスの運転手のおっちゃんがいい顔してます。



写真集@flickr:

Moochin Photoman (John Baucher) さん(この人のベルファストの写真はよく見させてもらってる):
http://flickr.com/photos/23386031@N00/sets/72157606513413938/
「ソドミー反対」で新聞に全面広告を出したSandown Free Presbyterian ChurchのDavid McIlveen師は、たいへんなデマゴーグではあるけれども、穏やかな話しぶりで写真撮影も快諾してくれた、とか。

あと、Moochin Photomanが、何かがあって警察が男を取り押さえた現場をたまたま見たので撮影したら、警官が寄ってきて「撮影したものがあったらデータを消してください」と言うので、「それには裁判所命令が必要なはずだ」とPSNIメディアポリシーを唱えて抵抗→警官いわく「the Security Act はまだ有効」で一悶着あり、結果消去しなかった写真をrights is rights is rights so feck emということでアップした、とか。(かっこよすぎる。)

healysequoia (healy) さん:
http://flickr.com/photos/healysequoia/sets/72157606515593228/
パレードの中からの撮影。アイリス・ロビンソンをdisる手作りプラカードとか、アイリスの張りぼてのフロートとか ("Iris, Wicked Witch of the North" だそうで、C. S. ルイスかしら?)、Pride反対派とか(これまでの年より人数は増えている気がする、とのこと)、とりあえず聖書ならなんでもいいみたいだとか(なぜこれが「Pride反対」なのか、意味がわからない)。

Niall McLaughlinさん:
http://flickr.com/photos/niallmcl/sets/72157606513263878/
この写真、真ん中にいるのはロード・メイヤーだ(→ベルテレさん参照)。いい写真。

MacBern (Bernie McAllister) さん:
http://flickr.com/photos/maccer/sets/72157606506354320/
この人の写真、好きだなあ。「人」のエネルギーが伝わってくる。現時点でセット(上記URL)には入ってないけど、emo系の女の子たちとか、聖書を掲げて抗議する人たちとか、どことなくちょっと違う感じのロードメイヤーと市の活動の関係者のみなさん(たぶん)とか、年齢層高めのファンダメさんたちとか、BBCのin picturesに載ってた聖書プラカードのおじさんとか。このおじさんはひとりで街路に立ってひたすらプラカードを掲げていたようだ。

The Only Ronsterさん:
http://flickr.com/photos/ronsterphotography/archives/date-posted/2008/08/03/
この人もいい写真撮るなあ。

flickrで "belfast pride 2008" で探せばまだまだたくさんあるけれど、このへんで。

※この記事は

2008年08月04日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 10:43 | Comment(1) | TrackBack(0) | todays news from uk/northern ireland | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Over at Slugger...
http://sluggerotoole.com/index.php/weblog/comments/gay-pride-parade/

本文に、newsletter.co.ukのURLで、抗議行動についての記事がリンクされていますが、newsletter.co.ukのサイトが落ちてるみたいで今は確認ができません。

また、Sluggerのこのエントリの コメント欄が、コメント総数70以上になっているのですが、「発言の自由」のある場での「アンチ・ゲイの言説」の実物に興味がおありの方には資料的な意味でいいかも。パレードの日に通りでケツ出した男が警官に取り押さえられたということがあったそうで、「ナポレオンの鼻」というハンドルの人が「だからゲイは」ときぃきぃ言っています(なお、ケツ出し男がパレード参加者だったのかただの通りすがりなのかは不明だそうです)。AIのパトリック・コリガンさんや、ハンドル「ビリー・ジョー」さん、「ラブレー」さんといった人たちが、「鼻」さんの相手をしています。
Posted by nofrills at 2008年08月05日 10:02

この記事へのトラックバック





【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

……全文を読む
▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼