SNP stuns Labour in Glasgow East
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/scotland/glasgow_and_west/7522153.stm
この選挙区は、2005年総選挙のときの区割変更で新設された選挙区である。2005年の総選挙では、労働党候補が18,775票で当選、次のSNP候補は5,268票と、実に13,000票もの差があった。
http://en.wikipedia.org/wiki/Glasgow_East_(UK_Parliament_constituency)
また、区割変更が行なわれる前から、ここは「労働党の安全区」で、1位の労働党と2位のSNPの間には1万票以上の差があった(全体が2万とか3万とかの規模)。
http://en.wikipedia.org/wiki/Glasgow_Baillieston_(UK_Parliament_constituency)
http://en.wikipedia.org/wiki/Glasgow_Shettleston_(UK_Parliament_constituency)
そういう、完全に「労働党の地盤」と言える地域で、労働党が敗れたのだから衝撃は大きい。しかもグラスゴウはゴードン・ブラウンの出身地だ(ただし選挙区は違うのだが)。
この補選のデータ的なことをBBC記事(上記)とウィキペディア(下記)から。
http://en.wikipedia.org/wiki/Glasgow_East_by-election%2C_2008
総票数は26,219(投票率42.25パーセント)で、開票結果は:
John Mason (SNP): 11,277 (43.1%) →当選
Margaret Curran (Labour): 10,912 (41.7%)
両者の票差は365票である。また3位以下は保守党が1,639票、LibDemsが915票、残りの小政党が5つ合わせて1,300票くらいである。
前回(2005年)は労働党がSNPに対し、13,507票の差をつけていた。
今回の補選では労働党候補選びがちょっとごたごたしていたようだが、最終的に候補になったMargaret Curranは、決して「弱い」候補ではなかった。スコットランド自治政府で要職を歴任し、スコットランド自治議会選挙ではかなりの強さを見せているとのことだ。
http://en.wikipedia.org/wiki/Margaret_Curran_(politician)
それでも365票及ばなかったのだ。1ヶ月ほど前のボリス・ジョンソンの選挙区での補選では労働党がBNPを下回るというボロ負けの結果だったのに「あの選挙区では元々うちはダメですから」と言い訳をしてお茶を濁しつつお茶飲んでいられたらしいが、今度は無理。
保守党の「原理原則の人(笑)」が「私は現政権に反対なので辞任します(不信任決議?何すかそれは)」っつって辞職したあとに、候補を立てることすらもせず「補選」という形式の茶番劇を許したときは、部屋の中では「あいつダメじゃん」でもちきりだったのを聞かないふりをして、部屋の外でお茶飲んでいられたかもしれないが、今度は無理。
楽勝できて当然の選挙区で、僅差で勝ったのならまだしも、僅差であれ負けたのだから、もう無理。
で、関連記事がものすごい勢いで出ているので、記事が見つからなくなってしまったのだが、保守党がお約束的に「ここで解散総選挙をして民意を問うべき」とコメントし、労働党(というかブラウン)がお約束的に即座にそれを否定した、という動き(にもならないが)もあったらしい。ということは選挙は2009年で決まりでしょう(前回2005年の4年後だから)。
あと、ガーディアンは、頭が痛いというかapologistはもういいからというか何というか、「ブレア以前」の労働党(これは必ずしも「左派」とは限らない)の重鎮が「大丈夫、ブラウンはやればできる子」みたいなことを書いていたり:
http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2008/jul/24/labour.gordonbrown
「ブレアライツ」用済み論が出ていたり:
http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2008/jul/25/gordonbrown.labour
下のは労組の重鎮の論説記事だが、掲載媒体がガーディアンだからこそ、「アホか」としか……そもそもブラウンはブレアライトだ(笑)ということはおいといても、ブレア/ブレアリズム追及は2006年にやっとけ。いつまでもひっぱるな。責任をトニー・ブレア個人におっかぶせるな。「ブラウンはブレアとは違う」論は2007年に出尽くしていて、それが「?」だから今の状況があるというのに。というか、「42日間拘置」で労働党が受けたダメージがわかってないのだろうか。確かに、デイヴィッド・デイヴィスの辞任&補選は、それ自体に意味はなかったにせよ、波及効果は大きいものだったと思う。(ってか保守党のトリックスターが動く前に気付けよ、ってことだけどね、根本的には。)
なんかあんまりひどいんで、いつもは見ない「読者の手紙」のページまで見ているのだが、非常にセンシブルな意見があるのでそこを抜粋。
http://www.guardian.co.uk/politics/2008/jul/26/glasgoweast.labour
...
There are a number of quick, sensible policy options Brown could announce today and his ratings would go through the roof: 1) Ditch ID cards; 2) Tax the very rich who have gained most from the past decade a bit more; 3) Cancel the Trident upgrade and announce that the £75bn saved will be spent on NHS dentists for all, and reducing class sizes; 4) Announce a timetable for withdrawal from Iraq; 5) Stop bribing the City, particularly groups such as non-doms, and make the case for fair taxes and regulation; 6) Make the case for the referendum on voting reform promised in 1997.
Policies like these would be instantly popular, brave, progressive, yet not particularly radical from a supposedly centre-left government. Moreover, they are the kind of policies that energised people to vote in huge numbers for Labour in 1997. ...
Matthew Bishop
Politics department, Sheffield University
※この記事は
2008年07月26日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。
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