「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2015年03月20日

今「海外なんかに行くから」うんぬんという言葉にへこんでる人、そんな雑音は気にすんな。

チュニジアの事件を受けて、「観光客が標的とされる」、「日本人も何人も巻き込まれた」というショックを自分なりに吸収するためだろうが、あまりに粗雑な「自己責任」論というか、「海外なんかに行くからテロに遭う」みたいな言葉が「つぶやかれ」ているようだ。(私はこの「つぶやき」という日本語に非常に大きな違和感を抱いているが。)

しかし、3月20日に……それも「あれから20年」の3月20日に、「海外なんかに行くからテロに遭う」みたいな言葉をリアルタイムで見るというのは、何という皮肉だろうか。

以前も書いているが、日本国内では過去に幾度も「テロ」攻撃・事件が発生しており(このリスト、煩雑すぎる。「国内で発生した」という要件に絞り込んではどうか)、ほとんどの事例で攻撃主は日本を拠点とする者・日本国籍を有する者である(「外国人テロリストが日本に入り込んできて日本を攻撃する」のが常なのではない。アメリカでいえば、オクラホマシティ連邦ビル爆破のティモシー・マクヴェイみたいなのがほとんどで、9-11同時多発テロのモハメド・アタのような者はまれだ)。「外国人ジャーナリスト」と呼ばれる立場の人から、日本は「テロ攻撃のために来日するテロリスト」の心配をする以前に、日本で生まれ育って日本の都市や機関を標的とする「テロリスト」や、「テロ」とは呼ばれない無差別攻撃(報道用語で「通り魔」と呼ばれるもの)の心配をしてはどうかという指摘がなされることも、普通だ。(しかし、「日本には四季がある」=「四季があるのは日本だけ」みたいな阿呆な論理飛躍に《洗脳》されている良い子にはそういう話は通じないし、逆にそういうことを言うと「在日か」などわけのわからない罵倒をされることになりかねないのが現在の日本語圏である。)

地下鉄サリン事件から20年 テロ組織へ突き進んだオウム真理教
http://thepage.jp/detail/20150319-00000008-wordleaf


<地下鉄サリン20年>オウムの本質はサリン事件の頃と「変わらない」
http://thepage.jp/detail/20150320-00000004-wordleaf


上記2本の記事は、元公安調査庁東北公安調査局長の安部川元伸氏による。公安と聞いただけで「うがががががーーー」となるパブロフの犬、もとい、単細胞、もとい、人もいるかもしれないが、読むべき記事だ。

オウム真理教が引き起こしたサリン事件から20年経過したいま、リアルタイムで事件を見た人はだんだん少なくなってきています。特に、若者の中には、オウムといってもピンと来ない人も多いでしょう。オウムは、例によって騙しのテクニックを使ってそういう若者を組織に取り込んでいるようです。
http://thepage.jp/detail/20150320-00000004-wordleaf?page=3


また、この記事を含め、何本かの有益な記事から抜粋して構成されている短い「まとめ」(INFO-RAVENさんによる)があるので、今は時間がないという人はそちらをどうぞ。文字量としては2分もあれば読める分量だ(情報量としてはもっとたっぷりある)。

【3月20日】風化させない。地下鉄サリン事件を振り返る
http://matome.naver.jp/odai/2142675523319791601


カルトは誰も救えません。あなたや周りの人を不幸にさせるだけです。
http://matome.naver.jp/odai/2142675523319791601/2142677266541459903


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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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