北アイルランド報道写真家協会 (NIPPA: The Northern Ireland Press Photographers Association) が40周年とのことで、ベルファスト・テレグラフが過去約40年の北アイルランドの写真を38点集めた写真集を公開している(40年以上前のものもある)。
Northern Ireland Press Photographer of the Year: 40 years of iconic images
http://www.belfasttelegraph.co.uk/news/northern-ireland/northern-ireland-press-photographer-of-the-year-40-years-of-iconic-images-31062487.html報道写真家たちが撮影してきたのが「紛争」の光景だけではなかったということがよくわかるが、逆に言うと、ランダムすぎてやや分かりづらいかもしれない。
1点目はサッカーの北アイルランド代表としてボールを蹴る
ジョージ・ベストだ。彼がNI代表でプレイしていたのは1964年から77年で、写真は70年代半ばと思われるが、キャプションが詳しくないので、さらに調べてみないとわからない。ちなみに今年はジョージ・ベスト没後10年で(早いものだ)、息子のカルム・ベスト(モデル)が本を出したりしている。
2点目は「紛争の終わり」を象徴する有名な写真。Time for peaceと書かれた壁の前で子供が遊んでいる光景。3点目は「紛争」の有名な写真で、父親の棺を担いでいく武装組織の男たちの間に見える幼い女の子。4点目は「紛争」そのもので、マイケル・ストーンによるミルタウン墓地襲撃。5点目は1972年1月30日、デリーのあの一枚……と来て、次がいきなり「サッカー馬鹿」の写真。1982年のワールドカップ・スペイン大会に出場を決めた瞬間のファンの姿(ちなみにこの大会では
準々決勝まで進んでいる)。ジャージも靴もアディダスだ。次は「旗騒動」の「中の人」のひとり、ウィリー・フレイザーの、思わずふきだしてしまうような写真。その次、8点目は1998年和平合意によるノーベル平和賞の2人と、目立ちたがりの芸能人。9点目はポータダウン紛争(オレンジ・オーダー)。
こんな感じで、写真家たちがとらえたさまざまな瞬間が、わりと脈絡なく、38点続いている。
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