この事件では7人が逮捕され、取調べを受けているが、起訴されたのはその中で最年少の17歳の男性だ。彼は法定年齢にも達していないから、起訴されても名前も公表されない。起訴事実は次の通り。
A 17-year-old youth has been charged with the murder of Constable Stephen Carroll in County Armagh earlier this month.
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The youth is also charged with having a firearm with intent to endanger life and membership of a proscribed organisation, the Continuity IRA.
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The 17-year-old also faces a further charge of collecting information likely to be of use to terrorists.
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/7960463.stm
つまり、殺人、生命を危険に陥れる意図を有した上での銃器所持(後刻の報道によればアサルトライフル: was in possession of an assault rifle and 26 rounds of 7.62 calibre ammunition)、特定組織(日常語でいう「テロ組織」)のメンバーシップ、テロリストに利用される可能性が高い情報の収集。
わずか17歳でこれだけ並べられて、警察の捜査がいつものごとく的外れ(顕著な例としては、ノーザンバンク現金強奪事件)でないことを祈るしかないが、それ以前にmurderで起訴されたのが17歳ということが、かなりショッキングだ。つまり実行犯ということだから。
17歳ということは、1998年のグッドフライデー合意のときは6歳である。北アイルランドの主要なパラミリタリー組織は1997年に停戦していたから(ただしCIRAは停戦していなかったし、この「停戦」をめぐってPIRAからRIRAが分派した)、世間で起きていることがある程度筋道だって把握できる年齢に達したころには、「北アイルランド紛争」は、形式的には(と留保をつけざるをえないのが現実だが)、終わっていたはずだ。
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