「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2009年03月19日

そのうちに聖書のセールスマンでも始めそうな勢いだ。

ガーディアンに配信されていたPAの記事で知ったのだが、今週のNew Statesman (NS) のゲスト編集長がトニー・ブレアの側近というか右腕というかスピンドクターのアレステア・キャンベルで、ブレアも記事を書いている。

キャンベルは元々タブロイド・ジャーナリズムの人で、彼がこういう活動をするのは別になんとも思わないのだが(アレックス・ファーガソンにインタビューしているのはけっこう面白いかもしれないけど、ウェブでは導入部1ページしか読めない)、ブレアはEUと米国とロシアと国連(カルテット)の中東大使という立場にありながら、何を考えているんだと心底思う。むろん、イスラム教もユダヤ教もキリスト教も旧約聖書の宗教なのだけれども、それがどのくらいセンシティヴなことであるか――「カトリックとプロテスタント」であんだけ荒れた北アイルランドのことを知らないわけではあるまい(それどころか、「和平をもたらしたのは私」とかいうデカい顔をしているのだが)。

ブレアの記事はこれ。

Why we must all do God
Tony Blair
Published 19 March 2009
http://www.newstatesman.com/religion/2009/03/world-million-faith-god

まだ最初のパラグラフしか見ていないけれど(読むのたるい……)、基本的に、昨年イエール大学で話したことと同じだと思います。「いまだからこそ、宗教には役割がある」っていう主張。これも、ウェブ版では最初の1ページしか読めませんが、立論というか結論部が冒頭に来ているスタイルだと思うので、最初だけ読めば、言いたいことはわかるのではないかと思います。

この下に、KwoutでNSのキャプチャを取ったものを貼り付けるので、NSの今週号の個別記事が読みたい方は下記の画像からどうぞ。

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北アイルランドから、血なまぐさくはない「暴動」の話(でも酒くさい)。

聖パトリックの日だというのに、重苦しく血なまぐさいことばかり調べていたのだが(勝手に、だけど)、違うの、あたしが欲しいアイルランド成分はそういうんじゃないの、と実は思っていたらしい――18日の夜中にBBCの記事で次の一節を読んで、お茶をふきつつ本当の私が目覚めた(のか?)。

As well as the rubbish they also found people sleeping in front gardens.

彼ら(清掃作業員)は、ゴミだけではなく、家々の前庭で寝ている人間たちもまた、発見した。

http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/7950737.stm


「ゴミ rubbish」と「前庭で寝ている人々 people sleeping in front gardens」が、as well asを使って並べられるものだとは、あたしは今まで気付きませんでした。こんなすごいことに気付かせてくれてありがとう、アイルランド。どっかのダルい小説家の壁だの卵だのの比喩表現より、よほど「言葉」の可能性に気付かせてくれるよ。

※追記:この地域の通りの「前庭」はこんなんです(狭いということ以外は何の変哲もない)。(←20日にサービス開始されたGoogle Street Viewで。)

「ゴミ」と「寝てる人」――ことの経緯は、上記BBC記事にもあるけれど、簡単にまとめておくと次のような次第だ。

3月17日は聖パトリックの日で、アイルランド島全域でお祭りになっていた(ただしそういう雰囲気ではなかったごく一部の地域を除く)。

聖パトリックは5世紀にアイルランド島にキリスト教をもたらした聖人であるから、カトリックがどうのとかプロテスタントがどうのとかいうのとは関係ないのだが(5世紀に「カトリックとプロテスタント」という対立軸は存在しないし)、聖パトリックの日は「アイリッシュネス」のお祭りだから、「ブリティッシュ」の北アイルランドでは、かつては「あっちの世界」の出来事だった。ベルファストが市としてパレードを主催するようになったのはつい数年前だ(2004年か2005年だと思う。確認サボりますが。)

そんなウンチクはさておき、「紛争」が終わっていろいろ変化したベルファストでは、今年も昨年やその前と同じように楽しそうなパレードが行なわれました、というニュースがあって、つい1週間前には「RIRAとCIRAというゾンビを徹底的に拒否する」と沈黙で訴えていたベルファストのこういう楽しげなニュース、もうすっかり春ですね、と思っていたときに目に飛び込んできたヘッドラインがこれ。

Riot police called to disturbance
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/7949145.stm

な、なんだってー、「暴動」だってー。

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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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