フェスは2月28日に行なわれるもので、直前になって出演キャンセルという事態になったことについて、バンドは何度か「お詫び」の言葉を書きながら、次のように説明している。(以下、MySpaceに投稿されたものを定本とする。)
出演を取りやめたのは、このフェスティバルが最近になって、世界第三位の兵器製造会社、BAEシステムズの後援を受けることにしたためです。出演を決定した時にはこの話はありませんでしたし、フェスのプロモーターは、残念ながら、この期に及んで状況を変えることはできないとのことです。BAEシステムズは兵器の会社です。人を殺すためのものを製造しています。こちらとしては、そのような会社との関係を持つことはできません。
http://www.baesystems.com/ProductsServices/index.html
……何と言うか、その、えっと、あのBAEシステムズが、音楽フェスのスポンサー? (@_@)
当該のフェスのサイト(といってもMySpaceだけど)にある2008年の写真を見る限り、商業的なフェスではなく、限りなく「手作り」感のあふれる、いわば学園祭のような印象を受けるイベントだ。絵画と音楽のコラボレーションという主旨であるらしく、美術大学の学園祭のような雰囲気。
そんなところにBAEシステムズが、ということにくらくらせざるをえない。BAEシステムズがスポンサーとして文化活動にカネを出している例は、戦史的な意味合いの大きな資料保存か何かの分野では聞いたことがあるが、このような音楽フェスで、しかも単に傾向として、タイムズやテレグラフを読んでそうな人たちというよりは、明確に「反戦」な立場の人たち――arms trade fairに反対、というような人たち――の間でより多く聞かれていそうなタイプの音楽で、というのは、「衝撃的」というだけでは言葉が足らない。
出演キャンセルの告知文で、バンドは続けて、次のように書いている。
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