1869年11月22日月曜日。カティーサーク号はスコットランドのクライド川で進水式を行ない海に出た。最新鋭の技術が用いられ、高速で航行することのできたカティーサーク号は、当時のコンコルドと呼ぶべき船であった。1954年にはロンドン南東部のグリニッジに永久展示されており、それから観光スポットとして1,500万人を楽しませてきた。しかし時間の経過のため船の構造に傷みが目立つようになり、このまま放置しておけばやがて船は崩壊してしまう。そこで今回大規模な修復が行われることとなった。
http://www.guardian.co.uk/flash/0,,1675617,00.html
上記は、
2006年11月に作業が開始された「カティーサーク号修復」のことを報じるガーディアンの写真特集のキャプションの内容の紹介。
つい先日、日本でも
藤沢市の「旧モーガン邸」が火災でほぼ全焼ということがあったばかりだが、21日、ロンドンで屋外展示されているカティーサーク号が燃えた。(「燃やされた」と言うべきだろうか。)船の構造に関係のない部分(マストも含め)や装飾品・調度品などが分解・修復の作業のために取り外されていたときに火災が発生したということは、「幸いにも」と言うべきだろう。木材の部分は燃えてしまったらもうどうしようもないが、2006年からの修復活動を行っているカティーサーク・トラストの人の話では、金属の部分は最悪の被害は免れており、何とかなるかもしれないという雰囲気ではある。
Blaze ravages historic Cutty Sark
Last Updated: Monday, 21 May 2007, 16:00 GMT 17:00 UK
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/england/london/6675381.stmFire devastates Cutty Sark
James Sturcke, Peter Walker and agencies
Monday May 21, 2007
http://www.guardian.co.uk/uk_news/story/0,,2084503,00.htmlBBC In Pictures: Cutty Sark
http://news.bbc.co.uk/2/hi/in_pictures/6675593.stmニュース記事では炎上しているまさにその瞬間の写真や、空から撮影された火災後の写真が掲載されているが、flickrでは通行人目線での真っ黒に炭化した木材部分の写真が何枚かアップされている。日本の木造住宅の火災のあとのようで、本当に痛々しい。

* a CC-licenced photo by Simon Rigglesworth

* a CC-licenced photo by Orhan*
ロンドンの地域新聞のイヴニング・スタンダード(デイリーメイル系)は「放火の可能性」をセンセーショナルに報じている。

* a CC-licenced photo by Orhan*
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