kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=


2016年03月24日

ISISに入ろうとしたという日本人男性の件

今日(2016年3月24日)、大きなニュースになっている表題の件、英語で読める報道記事(それぞれ第一報)をリンク集としてまとめてあります。

イスイス団(ISIS)に入ろうとした日本人がトルコで拘束されたとの件(報道リンク集)
http://matome.naver.jp/odai/2145879858636568301


トルコの英語メディア(アナドル通信、ドアン通信など)も、国際メディア(ロイター、AP、AFP)も、ざっと見たところ、あまり詳しいことは書かれていませんでした。日本の報道機関が第一報で記事に書いていることと情報量にほとんど違いはないと思います(日本の新聞記事にない情報もありますが……当該の男性が「M.M」という名前であること、拘束時の男性の写真など)。

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2016年03月23日

「恐怖 (terror) には屈さない」と言葉にすること。花は掲げても掲げなくてもいい。(付:イスイス団犯行声明)

3月22日のブリュッセルでの空港と地下鉄への連続攻撃(ISISが犯行声明)は、日本語圏では朝日新聞が「連続爆破テロ」産経新聞が「同時テロ」毎日新聞が「同時テロ」読売新聞が「同時テロ」という用語を使っている(以上、新聞名の50音順)。空港の爆破と地下鉄の爆破の間隔が1時間強あったので「連続」のほうが厳密なように思うが、感覚としては「同時」でもあるだろう。

いずれにせよ、「週末の夜」のユルい時間の市民生活が標的とされた2015年11月13日のパリとは逆に、2016年3月22日のブリュッセルでは「平日の朝の通勤時間帯」が標的とされた。空港での爆発は朝8時ごろ。空港には遠距離便を使う人ももちろん大勢いただろうが、近隣国への出張に向かうビジネスピープルも大勢いただろう。爆破が行なわれたのは遠距離便(シェンゲン圏外行き)のターミナルだったが、「空港内で爆発があり、離着陸はすべてストップ、全員退避」ということが起きたときに「自分(のいる場所)も標的にされているのではないか」と思わないでいることは難しいだろう。続いて朝9時ごろに爆破された地下鉄は、3両編成の真ん中の車両が駅で停車中に爆破されたそうだが、その駅(マールベーク駅)はEU(欧州連合)の政策執行機関であるEC(欧州委員会)の建物の最寄り駅で、業務に入る時間帯で人の動きが多いころを狙っている(時期的にも、どうしても地下鉄サリン事件を思い出さずにはいられない)。

空港での爆発の様子を、毎日新聞が次のように伝えている(ブリュッセル賀有勇記者)。

「2度目の大きな爆発で天井が崩落した。あちこちが血だらけになり、けが人が倒れ、荷物が散乱した」。爆発10分前にスイス・ジュネーブからブリュッセル国際空港に到着したという男性は、仏テレビ局に爆発直後の様子を語った。爆発があった出発ロビーには、爆風ではがれ落ちた天井材や窓ガラスが散乱。床にはけが人から流れる血と、爆発で破損した配管から出た水が混ざっていたという。

……報道によると、1回目の爆発は、搭乗手続き客で混み合うアメリカン航空のカウンター近くで起きた。空港職員の男性は英BBCに「1度目の爆発の後、皆が同じ方向に向けて走って逃げる途中でまた爆発があった」と証言。2度目の爆発は最初の爆発現場から離れたスターバックスコーヒーの近くで起きたという。現場に居合わせた英スカイニュースの記者は「すさまじい音がして、建物が揺れるのを感じ、煙と粉じんがわき上がった」と話した。

ベルギー同時テロ 「戦場のよう」通勤時間帯の惨事
http://mainichi.jp/articles/20160323/k00/00m/030/068000c
http://archive.is/XWoam


2度目の爆発で、このスタバの店員さんが1人軽傷を負ったとスターバックスがステートメントで述べている。さらに、当面の間、ベルギー国内の店舗はすべて閉鎖するとも。

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2016年03月21日

「Twitterの最初のツイート」から10年の日。

bbc21march2016身内のちょっとした連絡ツールとして考案・開発されたTwitterが、最初のツイートから10年を迎えた。というわけでTwitter上はお祭り騒ぎに見えるが(Likeのボタンを押すと動きがかわいくなってたりするし)、一歩外に出ると、「この10年」系の記事などはあるが、全体的に静かである。左の画像(クリックで原寸大)は2016年3月21日のBBC Newsのトップページだが、Twitterに関する記事は、キャプチャした範囲の一番下にちょっとあるだけだ。(この記事については本稿の下のほうで見る。)

一時期、Twitterが何かをする(というプレスリリースが出される)とメディアがこぞって記事にしていたが、2013年の株式上場以降はそういうのが徐々におさまってきて、「Twitter上での暴言」が社会問題化したり(あれは「Twitterだから」起きることというより「ネットだから」起きてるんだと思うが)、「イスラム国」を自称する勢力(ネットスラングで「イスイス団」、本稿では「ISIS」と表記)などがプロパガンダや人員集めのためにTwitterを利用している(あの人たちが利用しているのはTwitterだけではないのだが)ということが喧伝されたりし、Twitterの経営陣のフラフラ具合もあいまってゴシップ大好きなIT系メディアが「Twitter叩き」を展開して閲覧数を稼ぎ……という中で、もう、Twitterについて何かを書くことはファッショナブルではなくなっている(カネを生まなくなっている)のだなあという気がする。

英インディペンデント(紙版を出す最後の週に入ったばかり)では、下記のような「エポックメイキングなツイートまとめ」の映像を出している。英国のメディアのまとめだから話題の偏りはあるが、個人的には、Twitter本家の映像(あれは「わが社のプロモーション・ビデオ」だ)よりも、記録物としては出来がよいように思う。なお、Twitter本家の映像で語られる「歴史」は2009年(ハドソン川)から始まってる感じがするが、インディの映像では「ハッシュタグが登場したのは2007年、あるユーザーの発案でのことだった」とかいうのもしっかり組み込まれている。


※AdBlockを使ってるとビデオ・プレイヤーが動作しないかもしれません。下記のインディペンデントの記事ページで見たほうが早いかも。
http://www.independent.co.uk/life-style/gadgets-and-tech/news/twitter-turns-10-the-decade-s-most-important-tweets-a6943886.html

Twitterの「歴史」なら、2年前の2014年3月にMashableが作った下記のビデオがとてもよい。



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2016年03月20日

3月20日に/イスタンブールでの自爆




13年前、米軍がバグダードに対する攻撃を開始した(イラク戦争)。

23年前、IRAがイングランドの小都市ウォリントンの歩行者専用の商店街のゴミ箱に仕掛けた爆発物で、3歳の子と12歳の子が殺された。

それが3月20日という日付だ。

昨日、2016年3月19日トルコのイスタンブールで男が自爆した。Twitter上を流れていた監視カメラの映像は、ウォリントンの商店街によく似ているように見えた(もっとアップマーケットかもしれないが)。

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2016年03月19日

ショーン・マクアードル某氏の哀愁

今週のアイルランド成分濃度の高さときたら、水とお茶とコーヒーしか飲んでいなくても頭がぐるぐるするほどだった。3月17日はセント・パトリックス・デーで(今年はなぜかそれについて3本もエントリを立てることになった。1, 2, 3)、加えて今年はイースターが早い(3月25日がグッド・フライデー、27日がイースター・サンデー)ので、100年周年のイースター蜂起記念の行事も今週から本格的に始まっていて(15日の火曜日にDeclaration Dayのイベントがアイルランド共和国の小学校で行なわれているほか、旗の掲揚など)、私の見ているモニタの周りは、スギ花粉よりアイルランド成分の方が多い。

アイルランド成分は目に見えないが、確実に影響をもたらしているので、そのうちに、「アイルランド成分で健康になる」とかいう本を書こうと思う。英文サイトにアップするつもりの急ごしらえのβ版のプロフィールによると、私はフィオナ・オサリヴァン・いけだ。ボストンに生まれ、レプラコーン教授に師事し、コティングリーで妖精の写真撮影に成功。現在、国連認定ハナアルキ保護委員会常任理事をつとめる、新時代(ニュー・エイジ)の理論家。

というわけで、普段「アイルランド成分」とは関係のない日本の芸能ゴシップが、3点目を入れたメッシ程度に効いている。

経歴詐称疑惑で活動自粛を発表した経営コンサルタントの「ショーンK」ことショーン・マクアードル川上氏(47)の本名が「川上伸一郎」であることが16日、分かった。所属事務所の社長が、「ショーン―」の名前について「ビジネスネーム」と説明した。

……社長は「本人から父親がハーフで、自身はクオーターだと聞いています」と説明した。ただ、父親の国籍や「ビジネスネーム」の由来、整形疑惑については「プライベートなことなので」と明言を避けた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160316-00000192-sph-ent


「ショーン」はアイルランドの男性名で、英語のJohnに呼応する(「ジョン・レノン」が自分の息子に「ショーン」と名づけたのは、本質的には「自分と同じ名前を息子につけた」ことになる)。

本当にご本人がおっしゃる通り「父親がハーフ」だとして、その父親がジョンなりショーンなりという名前を持っていたことはありうるが、「ショーン某」が「ビジネスネーム」(笑。「芸名」と言えないのが苦しいが、nom de guerreのようなものだろう)と説明しているということは、川上伸一郎さん本人は「ショーン」という名前は特に持っていなかったのだろう。

さらに「ビジネスネーム」で名字の一部を構成している「マクアードル」。これについて、空気中の成分濃度がピークに達しつつあるなか、私ことフィオナ・オサリヴァンは次のように書いた。

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2016年03月16日

誰も止めようとはしない虐殺と、「情報戦」を振り返る #withSyria

前2件のエントリ(→1件目および2件目)の続き。

今朝方、ジャーナリストの黒井文太郎さん(イスイス団についての新書を3月9日に出されたばかり)が次のようにツイートしていらした。





「異常事態」が続いているのはシリアだけではない。「虐殺」「ジェノサイド」という言葉が、比喩ではない用法で、ポンポン飛び交っている。少し前に「1991年のイラクのシーア派とクルド人の蜂起から25年になる」ことをツイートしていた「グレンダイザー」アバターのハイダルさんは(この乾いた事実の記述から、この人の背景は読み取れるはずである)、イエメンでサウジアラビア(を中心とする連合軍)が行なっていることについて、シリアが「革命から5年」を迎えたというツイートがどんどん流れてきている時間帯に、次のようなツイートをしていた。これは連続ツイートの一部で、ここで紹介されている映像は、イエメンのハッジャ (Hajjah)という町の市場がサウジアラビアのジェットに爆撃され、120人が殺されたというアラビア語のニュース映像のクリップである。




「シリア内戦」(を含む「我々か、我々以外か」という対立構造を前提とする紛争)を、基本的な理解を阻むほどにややこしく、難しいものであるかのように見せているのは、主に、このような「虐殺」の報告があったときに、「虐殺の事実」を問うのではなく、「虐殺の報告」の信憑性を問うというプロパガンダだ。それは対立の向こう側(およびその同盟者たち)から投げつけられる。「投げつけられる」というより「野に放たれる」のかもしれない。シリアの場合は対立が「セクタリアン(宗派・教派)」的なものだから、より「難しく」感じられる(「宗教紛争」という見かけをとってしまうし、そのように解説したがる人もいる。実際「あのシーア派連中が」、「いつものスンニ派のやり口だ」といった語られ方も珍しくない)。

さて、「報告の信憑性を問うというプロパガンダ」と今書いたが、それはどのようなものか。

わかりやすく言うと、「一般市民で混雑している市場が爆撃された」(言うまでもなく、基本的に、このようなことは国際人道法違反である)、「爆撃したのは○○国のジェットである」という報告に対し、「情報機関が工作しているので、映像は信用できない」と漠然とした一般論らしきものをぶつけてくるとか、「死体に見えるのは実は人形だ」と奇妙奇天烈な主張をぶつけてくるとか、「そこにいるのは全員が役者で、映像は全部やらせ」と言い張るとかいったことが行なわれる(こういう環境があるからこそどこぞの映像作家が「フィクション」であることを明示せずに作った「感動の記録映像」は、深刻な問題を生じさせるのだ)。攻撃されたのが実際に市場であるときにも、「ここは一般市民で混雑した市場ではなく、実際には武装勢力の訓練施設である」という虚偽情報が堂々と流されることもある。これは「情報」を武器とした「情報戦」である。これは議論に参加せず見ているだけの人に何らかの情報(あるいは「考え方」など)を抱かせることを目的としたもので、相手を「論破する」ことは必ずしも目的ではない。

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2016年03月15日

#Mar15 というハッシュタグが、きっとあんまり伝わらない言語圏で。 #withSyria

「5年目」となるタイミングで、いつの間にか全面的に軍事力を投入していたロシアが撤兵を決め、軍事・安保系ジャーナリストたちが何人も「驚いた」と発言していた。実際に武器・兵員の撤退開始が確認されるまでは信じないという向きもあっただろうが、撤退開始が確認されたことも既に報道されている。

そう、今日で「5年目」である。






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2016年03月11日

あなたの「愛したFlickr」って、どんなFlickrですかね。(Wiredの誤誘導的な記事について)

最近の英語圏のIT/Tech系メディアは、「FBとGoogleは持ち上げ、TwitterとYahooはくさす」のが基本だ。それ系専門じゃなくてBBCなどでも同じ。

一時、Appleがやたらと持ち上げられていたが(Beats買収くらいまではまるで「トレント・レズナーが関わっているので、テイラー・スウィフトのファンも大喜び!」みたいな調子だった)、Appleが少し下火になったあとFBのヨイショが目立って見えるようになったという体感的なことはあるかもしれない。いずれにせよ、単に「FBをやたら持ち上げてる」だけではなく、「FBのライバルをくさす」という、「あたし、メタル好きだから、パンクはクズ!」みたいな比較広告みたいなことが報道記事で行なわれている。FBといえば「革新的な取り組み」が報道記事のネタになり、Twitterといえば「テロリストの温床」という話がしつこく繰り返される(ちなみにISISはTwitterなんていうダダ漏れの場は対外的に「むわははは」を見せ付ける場でしかなく、ほんとに「活動」に重要なところではTelegramなどを使ってて、そのことはGCHQやMI5は把握してて、だからこそsnooper's charter云々みたいなことになってるんだけど)。

そういうのにたまりかねたように、Twitterなどくさされてる側や無視されてる側からの「仕掛け」があるのかなあと思わせる記事が出ることも時々ある。先日など、BBCに今さら「Mediumはこれからの媒体になるか」みたいな記事が上がってて、「えっと、これって、2013年じゃなくて、2016年の記事っすか」と何度も確認してしまったほどだ。

いずれにせよ、「Facebookはパリ同時多発テロのようなことがあったときに安否確認ができるポジティヴな場、Twitterはテロリストがプロパガンダを撒き散らし、人員募集活動をしているネガティヴな場」みたいな印象付けは、普通の報道機関やIT/Tech系メディアの報道記事で、どんどん固められている。

Yahoo! はTwitterなどとは違い、「かつての巨大企業」が「環境の変化に対応しきれなくなって」沈没し、「経営のおろかな判断」でますます墓穴を掘るといった「企業としての栄枯盛衰の物語」があって注目されているのだが、これもやることなすことけなされているのはTwitterと同じだ。それらけなし系の記事は、最後の締めはたいがい「これではユーザーは逃げ出すだろう」という内容で、特にTech系のオンライン媒体では「ぼくら We」が主語ということが多い。「僕らが使っていたあのサービス」というナラティヴだ(私、このナラティヴがほんとに気持ち悪くてね……音楽では「ぼくらが大好きだったThe Smiths」みたいなの。勝手に「ぼくら」にすんな、って感じ)。

経営の判断が的外れでYahooが迷走していることは確かである。だが、すべてをその《物語》に回収しようというのは、株価臭のただよう行為でなければ、単にばかげている。で、こないだはTumblrについて「オワコン」扱いしているばかげた記事を見かけたのだが、今日はFlickrだ。

さらば、ぼくらが愛したFlickr
TEXT BY DAVID PIERCE
http://wired.jp/2016/03/11/time-to-give-up-on-flickr/


煽りであるにしても、こんなばかげた記事はない。この記事を「ぼくら」主語で書いた人は、この1年ほどのFlickrを「愛し」ていたのだろうか。いや、そういう人がいることは別にいい。しかし、この1年ほどの間にFlickrがやっていた試みを「愛し」ていたからFlickrを使い、その一部が有料アカウント専用になるからといって「さらば」と去って、Instagram(つまりFacebook傘下)やGoogle Picsに移行していくのだろうか。この1年程度しか使ってないのならアカウントの移行もさほど手間はかからないかもしれないが、「愛し」ているほど使い込んでいたのなら、移行は単に、めんどくさくないか。

……なんてことより、この記事には致命的な誤情報がある。「誤情報」といえるほどはっきりしたものではなく「そのように匂わせている」時点でより「悪質」にも思えるのだが、このWired記事が取り上げているFlickrの変更点について告知するFlickrのブログ記事にはそんなことは書いていないのだが、ということが読み取れてしまうように書かれているという「曖昧な誤情報」である。具体的には下記のところだ。

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タグ:flickr
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2016年03月03日

「口だけ男」が生じさせた落胆の行き着く先は

一読して、「ああ」と思った記事より。

Barack Obama talked about hope and change, but I believe he failed to deliver on his promises. His record with drone strikes and prosecutions of whistleblowers are especially troubling (not to mention he didn’t follow-through with prosecutions of those who caused the financial crisis).

'Not even my wife knows': secret Donald Trump voters speak out
http://www.theguardian.com/us-news/2016/mar/03/secret-donald-trump-voters-speak-out


エドワード・スノーデンの暴露についての本が、その点について少し言及していたと思う。ちょっと見返してみよう。

4822250210スノーデンファイル 地球上で最も追われている男の真実
ルーク・ハーディング Luke Harding 三木俊哉
日経BP社 2014-05-16

by G-Tools

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2016年02月29日

「よかったね、シリア、停戦したね」……と言える状況では、到底、ない。

シリア、2016年2月27日発効の「停戦(休戦)」はどこまで守られているか。
http://matome.naver.jp/odai/2145672902112762701


そしてまた、いつもの「ニセの『双方』、『お互いに』、『どっちもどっち』論」が準備されている。「双方が非難の応酬」とかいうマスコミ様の常套句によって。

「アサド政権/ロシアが停戦を破っている」と報告されているのは、非武装の一般市民に死傷者が出ていることで、それ自体実は「停戦を破っている」かどうかに関わりなく国際法違反(民間人の攻撃)なのだが、「政権の空爆が民間人を殺している」と言っても誰も関心を向けないので、「停戦」という最もフレッシュでホットな文脈で語るしかなくなっている。ここにロジックのゆがみが生じる。そしてそこに楔が打ち込まれ、「民間人を攻撃すること自体は何でもない」という既成事実がはい、できあがり。

クラスター爆弾も投下されてるよ。下記ページに写真入れてある。
http://matome.naver.jp/odai/2145672902112762701?&page=4

でも各国政府や大手メディアが見るのは、「合意された範囲の停戦(と解釈されるもの)」が維持されているかどうか、だけだ。

そこには、「一般市民の犠牲をなくそう」という理念はない。

「保護する責任 responsibility to protect (R2P)」? 5年前、リビアについてそう熱弁をふるっていたスーザン・ライス、サマンサ・パワーは何をしてるんでしょ。

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2016年02月27日

シリア、「一時的停戦」の発効と現実(ドイツの新聞報道)

http://www.bbc.com/news/world-middle-east-35674908シリアで「一時的な停戦」が、現地27日午前0時(日本では27日午前6時)に発効した(→BBCの記事参照: Syria conflict: Temporary truce comes into effect - BBC News/キャプチャ via kwout)。「停戦」の発効前といえば、「駆け込み」的に激しい攻撃が行なわれるのが定石だが、やはりドゥーマなどはひどいことになっていると伝えられている(←リンク先は、モザイク加工を施すなど配慮はされているが、包帯でぐるぐる巻きにされたような、痛々しい子供の負傷者の写真がある)。

今回の「一時的停戦」は数日前に「米国とロシアが合意した」と大々的に伝えられたもので、たぶん日本語でも報道されている(個人的には日本語報道を見ていなかったのではっきりとはわからない)。

が、その「合意された停戦」の中身が具体的にどのようなものなのかというと……という件について少し書いておく。

むろん、まともな停戦がなされ、武力行使が停止され、封鎖・包囲が解除され、一般市民が飢えから解放され、医療を受けられるようになり、政権側の暴力(ミサイルやたる爆弾という形での武力に限らない)の対象とされなくなる状態が現実になることを私も願っている。それが現実になると信じたい。しかし、なのである。

以下のようなことを書くからといって、「シリア内戦はどうせ終わらない」などという変な諦念を抱いているわけではないということは、強調しておきたい。

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2016年02月22日

「猫の日」に、イラクと欧州を結ぶ人と猫のニュースを読み、Banksyがガザ地区に描いた猫をまた見直す。

Happiness

2.22で「にゃーにゃーにゃー(にゃんにゃんにゃん)」で「猫の日」である。ネットが日常的なものになってからできたものかと思っていたが、「日本の猫の日実行委員会が1987年に制定した記念日」とのことで(組織の名称が「実行委員会」ってのが時代を感じさせる)、ほぼ30年前から続いている「ネット以前」のものだった。

日本では語呂合わせで2月22日だが、「猫の日」は世界各国でそれぞれ定められている(ウィキペディアにも書いてある。米国では10月29日で、時差の関係で日本では10月30日だが、時期的にハロウィーンと重なっているので案外目立たないかもしれない)。欧州の多くの国では2月17日が「猫の日」で、今見てみたら、イタリアから関連のツイートがけっこう流れてきていた

Twitterを英語で使っていると、しょっちゅう「今日はナショナル・なんとか・デー」(「なんとか」の部分には動物や食べ物の名称が入る)というツイートが流れてくるが、2月20日はNational Love Your Pet Dayだったそうだ。アメリカのペット・グッズ関連業界のイベントだろうか。

……などというどうでもいいことをゆるく思いつつ、ブラウザのタブの一枚でFlickrの「猫」関連グループを眺める。そういう趣旨のグループは数え切れないほどあるが、一番大きいのはAll Catsというこのグループだろうか(猫そのものを被写体とする写真のグループで、人間が画面に入っていないもの専門)。「猫」関連のグループは、世界のいろんなところの猫さん大集合でどれも見ていて楽しいのだが、自分が猫を見るのは街中なので、自分が参加するには、街中にいる猫を撮影した写真を集めるグループが一番しっくりくる。「AlleyCat (町猫)」という名称のそのグループは、グループ名に漢字が入っているのが理由なのか、あるいは単に「街中の猫」の写真が撮影される圏の違いなのか、日本と中国からの参加者が圧倒的に多いようだ。

実に、猫は世界中にいる。それを言うなら人間だってそうなのだが、猫は人間と一緒に、人間たちの中で暮らしている。パレスチナのガザ地区でも、シリアでも。

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2016年02月21日

デマと選挙と米民主党

米民主党のサンダース対クリントンの支持者のTwitterでの戦い(情報戦)が、党首選のときの英労働党のコービン支持者対ニュー・レイバー/ネオコン支持者のそれ以上に、醜い。

個人的に、米国の政治には別に興味はないし、各政党の候補者選びの段階で国際報道するなよと思っているくらいなのだが、米国だけでなく英国のメディアも日本のメディアも大々的に取り上げるから、どうしたって目に入ってくる(今日だって、ネヴァダでクリントンがかろうじて勝ったというヘッドラインが、複数の報道機関からガンガン流れてきている)。目に入ってくれば、ある程度は気になる。そして知ったのが、クリントン陣営がばらまいている「デマ」だ。ヒラリー・クリントンの「デマ」戦術は、2008年、最終的にバラク・オバマが民主党の大統領候補に選ばれたときにもあったことで(「北アイルランド和平はあたくしがいなければ実現されなかった」というデマはまだかわいいほうで、「サラエヴォの空港に降りたったらガンマンの銃撃を受け、銃弾をかいくぐって云々」という虚偽も喧伝されていた)、そういった戦術をとるのは、別にクリントンに限ったことではないだろう。

さて、今回の発端はどなたかがRTしていたこのツイート経由で見たSnopes.comの記事。Snopes.comといえば「ネット上の不正確な噂やデマの検証」なので、民主党の中のごちゃごちゃそれ自体には関心がない私でも、ちょっと見てみようかなと思ったわけだ。その記事が下記。

Raucous Caucus
Activist Dolores Huerta sent a tweet claiming Bernie Sanders supporters shouted 'English only' at her, but witnesses gave conflicting accounts.
http://www.snopes.com/sanders-english-only-huerta/

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「人間の盾」戦術を仮にとったとしても、もう通用しないのではないかと思わざるをえない。

2002年、米英が「なんとしてもイラクを爆撃する」と意気込んでいたころ、メディアで注目された言葉のひとつに「人間の盾 human shield(s)」というのがあった。「人間の盾」とは、誰かの攻撃の標的になりそうなものの前に人間が立ちふさがって、攻撃を思いとどまらせるということだが、当時のイラクの大統領、サダム・フセインは、米英を含む諸外国の人々を大勢イラクに入らせて、米英の攻撃を思いとどまらせようとした。その「盾」の参加者の中には、その機会にイラクの実情を見て、外部に伝えようという人たちもいた。

そういう非常に大きな目立った出来事を経て、「人間の盾」という言葉はニュースでよく見るものになったが、その意味合いというか「色」は(少なくとも英語圏で伝えられている事柄に関する限り)、「卑劣な独裁者やテロ組織が、自分たちの身を守るために、無辜の一般市民を自分たちの前に立たせるもの」という方向に傾いていき、ほどなく、民間人の標的に攻撃を加えた者たちがその攻撃を正当化する際の言い訳として通用するものとなっていった。「確かにわれわれは民家を攻撃した。しかし、その建物の陰から武装勢力が攻撃をしかけてきたので反撃しただけだ。武装勢力は卑劣にも、民家と中にいる一般市民を『人間の盾』として利用したのだ。亡くなった市民は気の毒だが、責められるべきは彼らを殺したわれわれではなく、彼らを殺させる状況を作った卑劣な武装勢力である」というストーリーは、今さら腹を立てるのもばかばかしいくらい、既に陳腐化している。

この異常性は、それについて発言すると「反米め!」などと殴りかかってこられるという地べたのリアリズムによって、より異常になっている。「人を殺すな、ましてや民間人を殺すな」と言うことが「反米」などの政治性で解釈されるというこれは、いったい何なのだろう。

……ということを、私は「人間の盾」という言葉を見るたびにもやもやと、0.5秒くらいの間に思うのだが、その「人間の盾」について、どうも状況が変わりつつあるのではないかということを、もはや「戦争」と呼ばれさえしないバラク・オバマの「テロとの戦い ver 2.0」に関連するニュースの中で、ときどき感じることがある。

つまりそれはもう、「無視されることが前提」になりつつあるのではないかと。(そして、それが本当に「もう」なのかどうか、私にはわからない。1945年3月、なぜ東京の下町はあれほどに燃やし尽くされたのか。)

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2016年02月19日

ラミ・ジャラーさんがトルコ当局に逮捕された(「解放要請署名ご協力のお願い」の訳文あり)→土曜日に解放された。

ラミ・ジャラーさんがトルコに逮捕された――と書いただけで「わかった、それ以上の説明は必要ない」という方は、解放要請署名のページに飛んでいただきたい

シリアの「蜂起(革命)」を2011年から追ってきた人なら、ラミ(ラーミー)・ジャラーさんの活動のことは知っているだろう。「蜂起(革命)」の初期には「アレクサンダー・ペイジ」の名前で、ネットで英語で現地(シリア国内)のことを伝える活動をしていたシリア人男性だ。(今もその名義のTwitterのページは残ってはいるが、もう更新はされていない。)

その後、彼は実名の「ラミ・ジャラー」での活動に切り替え、TwitterやFacebookといったソーシャル・ネットはもちろん、英語圏の大手報道機関を通じても、シリア内戦で投下されるたる爆弾やクラスター爆弾の下にいる人々のことを伝えている。詳しい経歴はウィキペディアの英語版に書かれている。ソーシャル・メディアのページは下記。

Twitter: https://twitter.com/ramijarrah
FB: https://www.facebook.com/ramijarah

ラミさんは英国育ちなので、英語を使った現地報告を行っている。ここ数ヶ月は、戦況がぐっと動き出したアレッポ市から伝えている。

先週のFrance 24(フランスの英語チャンネル)での電話による報告の様子(電話なので音声がちょっと聞き取りづらい):


1月のPBS(米公共放送サービス)での報告:


そのラミさんが、水曜日(17日)にトルコのガジアンテップでトルコ当局によって逮捕されたとのことで、彼が参加している「シリア・キャンペーン」が解放要請署名を募っている。
https://act.thesyriacampaign.org/sign/free-rami/

以下、その詳細。詳細を読まなくてもいいという方は、↑↑上のリンク↑↑から、署名のページに飛んでいただきたい。

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「2年前に消息を絶った旅客機のパイロットが生存していた」とでっちあげているアメリカの嘘ニュース・サイトについて、少し。

「2年前に行方不明になったマレーシア航空便のパイロットが、台湾で発見」とかいう "ニュース" (←引用符つき)があると聞いた。

結論だけ先に書くと、これは英語圏の「嘘ニュース」、「冗談ニュース」サイトの記事をご丁寧に日本語化した個人ブログである。大真面目に受け取るべき「ニュース」ではない。

しかしそれが「はてなブックマーク」で何百というブクマを集めているともいう。見てみると、「はてブ」のトップページに載っていた。300件をゆうに超えるブクマ数だ。



だが、当該ブログは、うちと同じで、「ブクマコメント一覧を非表示」にしている。それ自体は悪いことでも何でもないが(ちなみにうちがブコメ一覧を非表示にした経緯の説明はこちら。文句は読んでからどうぞ)、そのために、300以上をつけている「はてブ」のどのくらいが、この "ニュース" を真に受けているのかがわからない。ユーザーがつけたタグに「デマ」、「嘘ニュース」があるので、全部が「釣られて」いるわけではないということはわかるが、「航空」、「ニュース」など「まともなニュース」についてのタグと思われるものもあるので、真に受けている人や「マジか!」と言ってる人も一定数……というより相当数いることだろう。



当該のブログ(「はてなブログ」を利用している)のTweetボタンの上にある「ツイート一覧 (list)」から見ると、Twitterでは「これは本当なのだろうか」的なコメントがわっさり出てくる。そう書いている5秒を使って、元ネタのサイトがどういうところか見てみればいいんじゃないですかね。それすらしないのがソーシャル・メディアの流儀かもしれんけど。。。

というわけで、不要なことかもしれないが、一応、元ネタのサイトについて「解説」しておく。


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2016年02月18日

唖然とするだけで終わることもできるが、唖然とした上で生産的にもなれる。人間ってすごい(ということだと思う)

日本国内で唖然とするよりないことが報道されているが:
自民党の丸山和也参院議員は2月17日の参院憲法審査会で、アメリカのオバマ大統領を引き合いに「アメリカは黒人が大統領になっている。これは奴隷ですよ。建国当初の時代に、黒人・奴隷が大統領になるなんて考えもしない」と述べた。

http://www.huffingtonpost.jp/2016/02/17/maruyama-slip-of-tongue_n_9251242.html


(この人、弁護士だよね。自分の発した言葉がどう解釈されるかによって、物事の成り行きが変わるということは、知ってるはずだよね。)

そのアメリカでも唖然とするよりないことがあって、そして世界中で「ネタ」にされて、最終的には「世界各国・各地域のひみつへいき図鑑」ができてる。

ジェブ・ブッシュは「これがアメリカだ!」として拳銃の写真をツイートした。インターネットは反応した……
http://matome.naver.jp/odai/2145571759825672801


生産的で、とてもよいと思う。(え

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2016年02月14日

シリア情勢は先が読めなくなっているが、ますます何も読めなくなってきた。

「先」どころか「今」も読めない感じ。

泥沼化するシリア内戦、ついにトルコが攻撃を。サウジアラビアも関与を検討?
http://matome.naver.jp/odai/2145538243773288401


めりけんフィルターを通して語られる「ニュース」では、非常に軽く扱われると思います(実際、扱いは軽い)。何しろアメリカが主導する役目で「和平についての話し合い」(とやら)が行われているのとまったく同時に、いわば「アメリカの頭越し」の形でこういうことになっている。あらかじめ用意されている《物語》にフィットしないからなるべく触れないようにするという方向に傾くのではないかと。それに、これ以上「オバマの失策」の話は、大統領選挙の年には望まれてないはず(シリアについては、「アサド・マスト・ゴー」という発言や、化学兵器使用が「レッドライン」だなどという発言で「口だけ大将」になってたことから、イスイス団についての「封じ込め」の《物語》まで……、「失策」でないことを探すのが大変なほど)。

何があったかなどは全部上記のNAVERまとめのページに記録してあるので、そちらをご参照ください。

なお、当初、「まとめ」のタイトルが「爆撃」となっていたのを「攻撃」に修正してあります。「まとめ」のページを公開する前に修正したはずなのですが、最近のNAVERまとめはFirefoxだと文字入力がおかしいので(カーソルが頻繁に「右から左に書く言語」の挙動になる)修正したつもりでできていなかったのかもしれません。

そして、例によって、ニューヨーク・タイムズが厚顔無恥でひどい



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2016年02月10日

アブ・グレイブ刑務所について。もしくはウィキペディア日本語版のデタラメな記述を修正するのにどのくらい時間と手間がかかるかについて。

2月5日(金)、アメリカから、12年前の出来事に進展があったというニュースがあった。何かの事件の真犯人がわかったとかそういうことではない。ACLU(アメリカ市民的自由連合; 「アメリカ自由人権協会」ともいう)が、2003年10月から米国政府(国防総省)に開示を求めてきた資料がようやく開示された、というニュースだ。書いているのは軍事・情報関係専門で、エドワード・スノーデンの「暴露」についてもガーディアンUSで多くの記事を書いてきた元WiredのDanger Roomの「中の人」だったスペンサー・アッカーマン(Twitterを見るとわかるが、「イクメン」しながら、仕事をしている)。開示されたといってもごく一部に過ぎない。ACLUが開示を要求していたのは1800点、今回開示されたのはそのうちの約200点だ。ACLUの闘いはまだまだ続くのだった……

Nearly 200 images released by US military depict Bush-era detainee abuse
Spencer Ackerman in New York
Friday 5 February 2016 20.59 GMT
http://www.theguardian.com/us-news/2016/feb/05/us-military-bush-era-detainee-abuse-photos-released-pentagon-iraq-afghanistan-guantanamo-bay

ということでブログを書こうと、エディタを立ち上げて、ACLUが何を求めていたのかを説明するために、情報・ソースがまとまっている英語版ウィキペディアでそのトピックを改めて読み返すことにした(何しろ12年以上前のことだ。物事の前後関係や細部は、何かを書けるほどには覚えていない)。

agwpd.png英語版ウィキペディアの検索窓に、abu ghraibと打ち込んだ。その2語を全部打ち込むまでもなく、探し物はサジェストされた。「アブ・グレイブにおける拷問、および非収容者の虐待」

「アブ・グレイブ」(日本語圏では当初、「アブ・グライブ」とも表記されていた)はイラクの地名である。ここには大きな刑務所があり、サダム・フセイン政権下で逮捕された政治囚(反体制派)が拷問され、殺害されて埋められていたというが、2002年、おそらく国連査察が入っていたころのことだろう、囚人は特赦で釈放され、関係書類は施設内で燃やされ、詳細はわからなくなってしまった。ウィキペディア英語版に書いてあるが、90年代に行なわれた大量殺人(大量処刑)の犠牲者の遺体がまとめて埋められていた場所が複数個所発見されている。しかし2004年以降、「アブ・グレイブ」という地名から広く連想される人権侵害は、それではなくなっている。

2003年3月20日に開始されたイラク戦争(国連での決議を取り付けず、米英を中心とし「国際的」な体裁を整えたいわゆる「有志連合」によって行なわれた、国際法上の正統性を有さない対イラク武力行使。当時こういうことを書くと、大変なことになったんですよ。あのころSNSなんかあったら、私、ネットやめてたと思う)で、4月9日にバグダードが陥落し、サダム・フセイン政権が崩壊した後に、米軍(建前上は「連合軍」)がこの施設を接収した。当時、この施設にはバアス党員や「テロ容疑者」(それは誰だってありえた。逮捕するのに根拠など特になかったのだから)が収容されていた。その施設の名前(「アブ・グレイブ刑務所」)が国際ニュースに普通に出てくるようになったのは、2004年4月、米CBSの時事番組『60 Minutes』で、ここで米軍が何を行なっているかが示されたあとだ。

……という説明を、2016年2月のスペンサー・アッカーマンの記事についてブログに書くときに書き添えておく必要があると思ったので(もう「アブ・グレイブ刑務所」といっても、話が通じなくなっているだろう。何しろ2005年7月7日のロンドンの同時多発テロでさえ、「ああ、言われてみればそんなことがありましたっけねぇ」という反応だ)、いろいろと情報がソースつきでまとまっているウィキペディア英語版を参照したのだ。

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2016年02月09日

Index on Censorshipのジャーナル、「タブー」特集号(今日まで無料開放)

先日少し言及した通り、Index on Censorshipのジャーナルの最新号が、今日(2月9日)まで無料開放されている。アカデミックなジャーナルで、普段は「自分の通っている大学の図書館が購読していたら図書館で読む」ような媒体が、だれにでも開かれる貴重な機会だ。

無料開放されている今号のテーマは「タブー」で、目次は下記:
http://ioc.sagepub.com/content/44/4.toc

一通り、各記事の見出しと冒頭だけは見て、2本くらい記事を読んだ段階だが、非常に興味深いと思った。

中でも、かなりわかりやすく、身構えずに、それでも鋭い「論考」を、言葉にあまり頼らずに見ることができるのが、特集の最後に置かれた各国の風刺画家11人の作品の紹介(本人のコメントつきのもある)。下記URLからアクセスできる。(無料開放の期日をすぎると、そのままではアクセスできなくなる。以下、本稿でそのままはりつけているURLについては同じ)
PDF: http://ioc.sagepub.com/content/44/4/52.full.pdf+html
HTML: http://ioc.sagepub.com/content/44/4/52.full

最初に紹介されているのがセルビアの作家、Predrag Srbljanin(テーマは「性」)。続いてヨルダンのOsama Eid Hajjajの作品が2点(テーマは「宗教主義」。ヨルダンは1951年に同性愛を合法化/違法でなくしたと。イングランドよりずっと早かったんだ)。その次がエクアドルのBonil(テーマは「家庭内暴力」)とVilma Vargas(テーマは「宗教」)。そしてチリ人でイングランドに拠点を置くFiestoforo(テーマは「妊娠中絶」)、フランスのT0ad(テーマは「非・性的な裸体」)、英国のBen Jennings(テーマは「性」、というか「変態性欲」だな、これは……)と、インディペンデント紙の風刺画家Dave Brown(テーマは「歴史修正主義」、というかストレートに、ネタニヤフのトンデモ史観)。

そして、これが一番すごいと思ったのだが、英ガーディアンの風刺画家、Martin Rowsonの4コマ作品。テーマは「タブーに切り込むと標榜すること」。すばらしい。「タブーに切り込むと標榜しながら、単に下品なだけのお笑い(コメディ)」に笑わないということが、ひとつの場でいかに白眼視されるか。これは日本では(Fワードなどの汚い言葉というより)「下ネタが通じない、お堅い奴」が白眼視される状況を引き合いに出すのがわかりやすいだろう。
http://ioc.sagepub.com/content/44/4/52/F10.expansion.html

続いて、私の大好きな北アイルランドの風刺作家、Brian John Spencer(12月に、「ようやくピーター・ロビンソンを風刺画にして手応えを感じ始めたのだが、引退しちゃうんだよな」とボヤいていた)。テーマは「ひとつのタブーが打ち破られても、別のタブーはそのまま残っている状態」。つまり「同性愛」と「死」で、ストリートに現れるプラカードでは「ソドミー」と「胎児殺し」(妊娠中絶)だが、これを「笑い」にするには少し間接的にしなければうまくいかないのだろう。これも見事。ここで「男性カップル」を使わないのもクレバーだ。
http://ioc.sagepub.com/content/44/4/52/F11.expansion.html

最後は、この数年、ますます宗教保守による世俗主義への圧力が強まっているバングラデシュのKhalil Rahmanの作品で、テーマは「女性」。
http://ioc.sagepub.com/content/44/4/52/F12.expansion.html

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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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