kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2016年09月07日

「Twitter売却へ」的な方向付けの話が日本語圏で出回っているようだが、英語圏で見た気はしない。日本語の情報源は……またか(「お察し」的案件再び)

ここしばらく、絶賛マルチタスク中なのであまりあれこれ見ていないのだが、Twitterに関して「英語圏でそんな話、出てないと思うけど」という話題がまた日本語圏(というかはてなブックマーク)でバイラルしていた。下記キャプチャ画像(はてブのトップページ)下段左から2番目である。



「Twitter: 身売りを含む今後の経営方針を決める取締役会を開催へ」なるセンセーショナルな見出しで、記事の配信元は BusinessN... と表示されている。配信元URLは business.newsln.jp とある。

まずははてブのページを見てみたのだが、みなさん、「売却か」っていう話を真に受けて、それぞれ「感想」を述べるなどしているようだ(「英語では140字では短すぎるので流行っていないのだろう」など、それ、どこソースよ、っていう話もびゅんびゅん飛んでる状態なので、率直にいえば、忙しい人はわざわざ時間割いて読む必要はない)。
http://b.hatena.ne.jp/entry/business.newsln.jp/news/201609062217150000.html

ちなみに、はてブでは通例下記のように、それぞれの記事の冒頭部分が少しだけ抜粋されて表示されるのだが:



「Twitter: 身売りを含む今後の経営方針を決める取締役会を開催へ」なるセンセーショナルな見出しのbusiness.newsln.jpのこの記事は、その部分に何も表示されていない。



なので、「クリック数」に貢献したくもないような中身かもしれないが、はてブでとりあえず冒頭部分を見てみるといういつもの技が使えず、しょうがないな……とヘッドラインをクリックしようとしたときに、「あ」と思った。はてブのトップページでは省略されていた配信元のサイト名が、ここでは BusinessNewsline とフル表記されている。それに見覚えが……とウェブ検索してみると、拙ブログに過去記事があった。さらに、拙ブログより上位に「ネットロアをめぐる冒険」さんの記事もあった。

……というのが、私の「ブコメ」である。

英語圏でそんな話見ないけど私の視野狭い? BusinessNewslineって見覚えあるなと思ったら今年1月、調べて書いてた。拙: http://nofrills.seesaa.net/article/433038747.html 他にも昨年10月に調べた方が: http://ibenzo.hatenablog.com/entry/2015/10/04/232854

http://b.hatena.ne.jp/nofrills/20160907#bookmark-300546510


……というわけで、この時点で、このメディアがばら撒いている「Twitter売却へ」的な説はマユにツバつけて塩一つまみ、鵜呑みにしないほうがよかろうと判断できる。

その判断の上で、当該の記事を見てみると、1月に調べたときと同じように、英語圏で一般的な男性名のクレジットで(今回は "by Harry Martin". アイリッシュかしら)、日本語記事であるにも関わらず翻訳者クレジットはないという形。第一パラグラフに、「Twitterが身売りを含む今後の経営方針を決める取締役会を開催することを予定していることがIT業界専門サイトのrecodeの記事により明らかとなった」とあり、このHarry Martin氏によるBusiness Newslineの記事の元ネタが、recodeの記事であることが確認できる。ちなみにrecodeはVox.comやThe Vergeと同じVox Media傘下の媒体で、テクノロジー系のビジネスニュースのサイトである。

元記事はこれ:
After a quiet summer, Twitter’s board will take a hard look at what comes next
Talk of a sale continues to rumble, but finding a buyer won’t be easy.
BY KURT WAGNER SEP 6, 2016, 6:30A
http://www.recode.net/2016/9/6/12787552/twitter-board-meeting-acquisition-options-preview

まあ、普通に見れば、「売却はまたぞろ検討はされるだろうが、すんなり進みそうにはない」という内容の話だ(と思う。特に興味のある記事ではないし、他にすることがあるから斜め読みにもならない程度にしか見ていないが)。

んで、何でそれが「Twitter売却へ」っていう色をつけて日本語圏に入ってきているんだろう?

そういう場合、最初にするのは、「同じ話を日本語圏の別のメディアが報じていないかどうか」の確認である。というわけで、Googleの「ニュース検索」に「Twitter」という検索ワードを投げてみた……ところ、媚びた表情を浮かべた水着の女の子の写真とかがばかすか表示される惨状、暑苦しくて不快極まりなく、この中からニュースを探せる気がしないので、「Twitter 取締役会」として絞り込み検索を行い、デフォルトの「関連度順」から「日付順」に変更して見た画面が、下記のキャプチャである。



※Googleの検索画面では私の閲覧したBusinessNewslineの記事(リンクが紫)のヘッドラインの配信媒体名が Market Newsline となっているが、1月に調べたときにわかったように、この「オンライン・ニュース媒体(のように見えるもの)」は複数の「媒体」名を持っていて、「なんとか Newsline」は要するにぜんぶ同じだ。

この媒体のほかに、「Twitter売却へ」的な方向付けの記事を出しているのは1つだけ。それも、よりによって「スプートニク」ですってよ。

念のため、キーワードを変えて確認。





meh.jpg




ブログ「ネットロアをめぐる冒険」さんの記事より(引用に際し、一部リンクを切るなどの手を加えた):
http://ibenzo.hatenablog.com/entry/2015/10/04/232854

……巷では「ソース記事の大誤訳」というところで落ち着いていますが、どうもそのソースサイト自体が怪しい感じなので、出遅れた挽回も含めて、もう一度検証してみます。

さて、今回のデマの発端となった記事はこちらです。
ttp://www.businessnewsline.com/news/201510020954110000.html

Businessnewslineというサイトで、この記事の筆者は「Anthony Holt」。記事は巷のデマ抗議を受けてか、なにやら言い訳が付け足してあります。

私が疑問に思っているのは、明らかに英語圏っぽい人の名前にもかかわらず、翻訳したであろうこの記事の元英文が見つからないということ。かつ、そもそもこの「Businessnewsline」というサイトの英語版が見つからないということ。

おかしなことに、「Anthony Holt」で検索をかけても、それっぽいライターが見つからない。*2

Anthony Holt - Google 検索

他の記事の執筆者は、「Bruce Ford」「Jeremy Reed」「Leonard Larson」「Samuel Martin」など、英語の名前ばかりですが、検索をかけても、この日本語の「Businessnewsline」しか引っかからない。彼らが書いたと思われる記事の英単語と一緒に検索しても出てこない。……


これ、2015年10月の調査ですが、今も多分同じだと思います。手がふさがってるので私は今回はそこまで調べられないけど。

実在が確認できない記事の書き手を何人も抱えているということにしているのだとしたら、そんなめんどくさいことをせず、単に「Businessnewsline編集部」のクレジットにしないのは、一体何なんだろうなと思います。



追記:

このエントリをアップロードした10分後くらいに英語圏のGoogle Newsで見てみたら、「ああ、そういうことですか」っていうのがよくわかった。



もっと単刀直入に……
Twitter shares jump after co-founder says company must ponder sale
By BAY AREA NEWS GROUP
PUBLISHED: August 31, 2016 at 1:04 pm | UPDATED: September 5, 2016 at 12:36 pm
http://www.siliconvalley.com/2016/08/31/twitter-shares-jump-after-co-founder-says-company-must-ponder-sale/

何だこれ(笑)。こういう話題で、8月31日の記事を、9月5日にアップデートって……。

当方、こういう「ビジネス」系のゴシップは観測範囲の外なので、当方から見れば「英語圏で見た気はしない」ということになっていた。

一方で、こういう方面を見ている方(および/または上記のGoogle Newsのキャプチャにリンクがあるような媒体を見ている方)は「聞いたわー、それ」っていう話だっただろう。それも1週間前に!

と、もう少し見てみると、Bloombergのこんな記事がついさっき出てた。記事というかPodcastだが。

42: Just Hoping Twitter Is for Sale Doesn't Make it True
by Alex Sherman
September 7, 2016 − 11:30 PM KST
http://www.bloomberg.com/news/articles/2016-09-07/42-just-hoping-twitter-is-for-sale-doesn-t-make-it-true

Bloombergでさかのぼると、1週間前にこういうのがある。

Don't Fall for Twitter Takeover Chatter
By Shira Ovide and Brooke Sutherland
Sep 1, 2016 4:20 PM EDT
https://www.bloomberg.com/gadfly/articles/2016-09-01/twitter-investors-can-t-get-enough-takeover-chatter

BusinessNewslineと名乗るサイトの編集をしている人や、そこで記事を書いている人は、当然、こういう有名どころの報道は見ているのだろうし、その上であえて、recodeの記事を、ああいうふうにバイアスかけて日本語圏に入れてるんすかね。何のために?

いずれにせよ、ソースの確認もせずに簡単に真に受けて、はてブで「マジか」的な「個人の感想」を書き込んで、よくわからない情報の拡散に一役買っていることに無自覚でいるっていうのは、よくないんじゃないすかね。特にこういう「市場」のことに関する場合。

(とか言ってると、「CNNなら信用できるっていうのかー」とかいう、こっちが書いてもいないことを勝手に妄想して怒鳴り込んでくる人を呼び込んでしまうかもしれない ^^; )

※この記事は

2016年09月07日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 23:40 | TrackBack(0) | 雑多に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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