kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=


2008年05月03日

ロンドン市長選結果

[UPDATE@3日午前9時半ごろ(日本時間)]
londonmayorboriswin.gif
Johnson wins London mayoral race
Page last updated at 00:01 GMT, Saturday, 3 May 2008 01:01 UK
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/politics/7380947.stm

londonmayorboriswinguar.gif
Johnson beats Livingstone to become mayor of London
Andrew Sparrow and Deborah Summers
Saturday May 3 2008
http://www.guardian.co.uk/politics/2008/may/02/london08.london

RESULTS:
http://news.bbc.co.uk/nol/shared/bsp/hi/elections/london/08/html/mayor.stm

Boris Johnson (Conservative)
1st pref: 1,043,761 (42.28%)
2nd pref: 124,977
FINAL: 1,168,738

Ken Livingstone (Labour)
1st pref: 893,877 (36.38%)
2nd pref: 135,089
FINAL: 1,028,966

Brian Paddick (Lib Dem)
1st pref: 236,685 (9.63%)

以上がトップ3の得票数と得票率。トップ2の支持率(1st preferenceの得票率)は直前の世論調査とほぼ同じでだいたい6ポイント差。

なお、4位はGreensのBerryで、77,374票(3.15%)、5位はBNPのBarnbrookで、69,710票(2.84%)。大雑把に、100人中3人がBNPだってさ。うは。

投票率は、あちこちの記事にいろいろな数字が書かれていてわけわかんないのでウィキペディアか何かで確認する必要がありますが、前回30%台だったのが今回は40%台で、選挙区によっては総選挙並みの投票率(70%くらい)になったところもあるとか。
http://www.guardian.co.uk/politics/2008/may/02/london08.boris1

以下、3日午前1時台から4時台にかけて書いたもの。



んー、みんなが「決まった」と言っているのに、結果が出るのが遅いー。現地ではもう午後5時だ。でもそろそろ新しいエントリを立てておきます。前のエントリは、地方選が中心なので。
http://nofrills.seesaa.net/article/95379506.html

基礎的な参考資料集(お手軽にウィキペディアで):
Mayor of London
http://en.wikipedia.org/wiki/Mayor_of_London

London mayoral election, 2004 (前回の選挙)
http://en.wikipedia.org/wiki/London_mayoral_election%2C_2004
London Mayoral Election Results 2004
Ken Livingstone (Labour)
1st preference votes: 685,541 (35.7%)
2nd preference votes: 250,517 (13.0%)
Final: 828,380 (55.4%)

Steven Norris (Conservative)
1st preference votes: 542,423 (28.2%)
2nd preference votes: 222,559 (11.6%)
Final: 667,178 (44.6%)

たぶんこのときよりも接戦になってるだろうから(事前の予想でもそうだったけれども)、あと数時間かかるかもしれない。

で、どこかで見つけたリンクで、アイルランドの賭け屋(PaddyPower)がすでに配当金の支払いを開始しているというブログの記事(日本時間で2日午後10時ごろにはアップされていた記事):
http://politicalbetting.com/index.php/archives/2008/05/02/paddypowers-pays-out-on-boris/

ここのコメント欄経由で、ガーディアンCiF:
http://commentisfree.guardian.co.uk/jonathan_myerson/2008/05/we_are_really_in_trouble.html
※ちょっとタイミング的に早すぎるように思うのだが、こういう論旨の記事は……。
When you lose four seats to the Socialist People's party of Furness, you really know you're in trouble. No, when you lose to Boris Johnson, you're really in trouble. When Cameron announced the Blond Oaf's candidacy all those months ago, we laughed. We thought this is ridiculous. OK, the Tories want to have some fun, make a splash but they know they can't win. But a combination of Veronica "Goebbels Knew Nothing" Wadley and Lynton "Say Nothing" Crosby has made this clown acceptable to half of London. Add in the national swing and he's unstoppable.

Any hope? Yes, a glimmer, it's the "London Takes One For The Team" strategy. There are, I have to admit, Labour activists who said, "No, let's not campaign against Boris. Let's allow him to win. And then the country will get a chance to see the real face of Toryism." Oh please, if nothing else, let it be so, please.

ブドウが酸っぱかったんですね。

この記事は、本文よりむしろコメント欄がおもしろいかも。

※あとで書き足します。→書き足しています。「続きを読む」で。

現在日本時間、3日午前2:45。結果が出る前だというのに、ガーディアンが暴走している。(笑)例えば:
Analysis
Where Ken's campaign went wrong
Andrew Sparrow, senior political correspondent
Friday May 2 2008
http://www.guardian.co.uk/politics/2008/may/02/london08.livingstone

つまり、「ケンが負けた10の理由」なのだけど、結果が出てから掲載すればいいのにねぇ。

要点:
1. ボリス・ジョンソンという候補者は的確だった。
国会議員選挙や地方議員選挙とは異なり、市長選ではおもしろさが票を集める傾向にあるが(ハートルプールでの「おさるのアンガス」の例にあるように)、政党色の薄いことが有利に働き、過去2度の選挙ではリヴィングストンはその利点を活かしたが、今回はジョンソンもその点では同等であった。また、ジョンソンはリヴィングストンよりさらにポピュリストである。

2. 現職は不利になる。
8年も市長をしてきたことは経験という意味では有利だが、ジョンソンは「変化のときだ」と訴え、それが有権者に受けた。

3. スキャンダル、身内ひいき
選挙前にロンドン開発庁からの資金の使途についてのスキャンダルが発覚、金額的にはたいしたものではなかったが、リヴィングストンはこれに真剣に対処しようとせず、「市長は公金の使い道について注意を払っていない」とのイメージが強くなった。またシティホールでの政治顧問の行動により、「市長は身内びいきだ」と非難されてもいる。反論することも、問題の人物を解雇することもできたのに、リヴィングストンは動かなかった。

4. The Evening Standard
リヴィングストンの「疑惑」はそれ自体はたいしたものではなかったが、ESが鼻息を荒くして追求し、連日、反リヴィングストンの記事を掲載した。

5. 保守党の豊富な資金 (※えーっと、政党の資金のことを言い出したら「どっちもどっち」じゃないっすかね、というツッコミがあるのだが)
FTが昨日、ジョンソンは選挙資金として£1.5mを集めたと報じた。リヴィングストンはとても及ばなかった。

6. 左派の離反 (Alienating the progressive vote)
リヴィングストンは、2004年、左派の間では「ホモフォビックで反ユダヤ主義」と見なされているイスラームの宗教家、Yusuf al-Qaradawiをロンドンでの会議に招待した。このことで左派が離反した。(つまり、「同性愛を認めないイスラムを支持することは欧州の左翼にはできません」ってのが相当に強い、ということ。イスラム諸国の同性愛者を支援する活動をする人たちは、この点、しっかりと認識しておいていただきたい。この論理でいくと、「イスラム=非西欧、反西欧」という単純な図式――極右の図式と重なるのだが――は、いともあっさりと成立してしまう。)

7. 犯罪
ジョンソンは、犯罪を中心に選挙戦で訴えた。リヴィングストンは2000年以降、ロンドンでの犯罪は全体的に減っていると主張した。しかしジョンソンが言っていたのは銃やナイフを使った犯罪のことで、それはまさに社会問題化している。

8. 労働党との関係
昨晩のイングランド&ウェールズでの地方選での労働党はさんざんだった。今回も、それを見れば、リヴィングストンは労働党全体よりも立派な結果を残している。無所属で立候補したほうがよかったかもしれないと考えているに違いない。【なんて雑な文章なんだ!と思わざるを得ない。ただのメモ書きかもしれない。】

9. ジョンソンは郊外部を重点地域にした。
保守党は、元々保守党支持者の多い郊外地域を重点的に回った。2000年、2004年の市長選ではあまり関心を示さなかったこれらの地域だが、ジョンソンの戦略は奏功したようだ。【細かいデータが出ていないのでまだわからないけれど、今回、投票率は上がっている。前々から郊外のレスペクタブルなおほほほ階級で自家用車でどこにでも行く層は、公共交通機関も使わないから、市長選には関心を持っていない。】

10. 「ボリスを当選させない運動」がうまくいかなかった
労働党は、ジョンソンが、ただの冗談で無害なのか、ロンドンの利益を損なう反動保守なのか、しっかり見極められなかった。そして「冗談」、「反動」の2方面で対抗キャンペーンが張られたりもしたが、この2つは互いに矛盾しているので、いったいどっちなんだってことになり、その分効果が薄くなった。

でさー、6の件なんだけどさー、ガーディアンもいいかげんに、こういう場面で、労働党にはprogressives/left-wingers一般の支持はない、ということを正面から書いたらどうかね。少なくとも5年前からそうなてるのだが。で、ここでケン・リヴィングストンの「宗教指導者の招待」を持ち出してprogressiveとか言ってるあたり、ずるいよなあ。どうして「ジューイッシュのリベラルを含むリベラル」って書かないのだろう。いや、「リベラル」ってのは「プログレッシヴ」でも「左派」でもいいんだけど、リヴィングストンが件の宗教指導者を招いたのは、IRAが暴れてたころにジェリー・アダムズと接触したりしてるのと基本的には同じことでしょ。労働党政権は「対話が必要」っつってんだし――たとえそれが「スパイ大作戦」の一部でも、とにかく形式として「対話」が必要だと――労働党は今になってようやく公式にそういい始めたのだけど、2004年の段階でそういう方向で動いていたことは、MI6にスカウトされた人の複数の証言などから、間違いないと思われる。

で、イスラームを「同性愛差別だ、男女差別だ、etc etc」って主張してる「左派」は、同じような主張をしてる「右派」とせいぜい同じくらいしかいないんじゃないのかな。大半の「左派」は「対話が重要」とか「とりあえず話を聞かないと始まらない」とかで。しかも2004年のことでしょ、2008年の投票行動を決定した何かとしては、古すぎないか?

それより交通機関でしょ。バス。ルートマスターの廃止、ベンディバスの導入、相変わらずの地下鉄、強権的なオイスターカードの導入(現金で払うと倍額)、etc etc。それと、オイスターもそうだけど、CCTVとかの「監視社会」の推進。「左派」が恒常的に「問題」としているのはそこ。それらはケン・リヴィングストンじゃなくても導入されていたかもしれないけれど、ケン・リヴィングストン市長のもとで導入されたことは確か。

いいかげんに、「ブレアの労働党」のapologistはやめなされ。何年続けるつもりだ。>ガーディアン。

選挙速報、インディに切り替えようかなあ……でも遅いんだよな、インディは。
http://independent.co.uk/

でも速報は遅いけど、この記事なんかはいいなあ。
Boris leads in race for mayor that is all about personality
http://www.independent.co.uk/news/uk/politics/boris-leads-in-race-for-mayor-that-is-all-about-personality-809630.html



ガーディアン、6.45pm BST update
Johnson on course to win London mayoralty
http://www.guardian.co.uk/politics/2008/may/02/london08.london

・・・ご愁傷様です。というか、この時刻の前からこの主旨の記事はガーディアンにも出ていましたが。



選挙結果ブログ:
http://blogs.guardian.co.uk/politics/2008/05/waiting_for_the_mayoral_electi.html
8.11pm: Tony Benn is talking about what Labour should do now. As always with Benn, it's about 75 kilometres to the left of what Labour WILL do now, but that doesn't matter as, as always when I hear Benn speak, he's talking socialist political ideas but in this warm toffee voice that sounds like he should be reading bedtime stories about teddy bears stuck up trees.

"Official results could be delayed until midnight" says the strap along the bottom of the screen.

そんな時間まで起きていられませんので落ちます……。

で、トニー・ベンが75キロメートルほど左だというのなら、労働党が今より50キロほど左に行けばいいんじゃないでしょうか。それで真ん中あたりだと思います。ボリス・ジョンソンはたぶん、トニー・ベンの65〜70キロくらい右ですが、「監視」とか「センサーシップ」については、彼は今の労働党(や内務省)より左です。

# でも「監視」とか「センサーシップ」とかへのアンチとしてジョンソンというのは、何かが非常に間違っていると思う。



UPDATE@3日午前10時台(日本時間):
ガーディアン記事:
http://www.guardian.co.uk/politics/2008/may/02/london08.london
The Conservative MP, whose candidacy was once dismissed as a joke, beat Livingstone by 1,168,738 to 1,028,966 including second preferences - 53.2% to 46.8% - in a result announced five minutes before midnight.

うは、夜中の11:55(日本時間では3日の午前7:55)にようやく結果が出たのか。事前の話では夕方にも、ということだったけど。

数字を見ていくつかメモ。

まず、トップ3の得票数。
Boris Johnson
1st pref: 1,043,761, 2nd pref: 124,977, final: 1,168,738
Ken Livingstone
1st pref: 893,877, 2nd pref: 135,089, final: 1,028,966
Brian Paddick
1st pref: 236,685, 2nd pref: n/a

リヴィングストンの2nd prefが135,000票くらい、ということは、パディックを1st prefにした237,000人くらいの人たち(「左派」といっていいだろう)のうちおよそ10万人は、2nd prefにリヴィングストンを選ばなかったということだ。

これは、完全な「負け」を意味する。ただしその「負け」が、リヴィングストンのものなのか、労働党のものなのかは一概には断定できない。

しかし「労働党にNO」のためにボリス・ジョンソンを当選させたとしたら、えらく危険なことをしていると思う。

それから、BNP。BNPについては、イングランド&ウェールズ全域での分析の記事を見てから別のエントリに書くが、とりあえず、リチャード・バーンブルックの得票数は69,710票(2.84%)。大雑把に、100人中3人がBNPだ。うは。

ちなみに前回、2004年の選挙では得票数は58,405で、10,000票以上伸ばしている。ボリス・ジョンソン対ケン・リヴィングストンとは別の次元で選挙運動を展開していたはずで、ジョンソンを当選させるために投票に行ったという郊外のリッチな4WDご愛用階級とか、ジョンソンを当選させないために投票に行ったというインナーシティの人たちのおかげで得票数が伸びた、というわけではあるまい。もうちょっと詳しい、選挙区別のデータを見ないとわかんないけど。

で、バーンブルックは市長としては本気で当選するつもりではなかったのだが、アセンブリー(市長の行動を監視する組織)には本気で出て、当選しやがった。
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/politics/article3864098.ece
http://en.wikipedia.org/wiki/London_Assembly
http://en.wikipedia.org/wiki/London_Assembly_election%2C_2008

ピンク・ニュースが独自の切り口で書いているのがちょっとおもしろいかも。
http://www.pinknews.co.uk/news/articles/2005-7554.html



to do:
-boris johnson's acceptance speech
-bnp's results elsewhere in england

maybe i'd better start a new page now...

※この記事は

2008年05月03日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 01:20 | Comment(11) | TrackBack(0) | todays news from uk | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
希望的「当確」というかなんというか、バスが好きでしかたないお方になりそうです。
どうかと言われても何も言えませんが、このどんよりとした気分は何でしょうか。今の労働党が10年かけて、リアルな「ビッグ・ブラザー」社会を作り続けてきた(それゆえに、昨年までのテレビでのブレアのカリカチュア化はものすごかった)のは確かですが、一方で保守党が何をやらかすのか、全くビジョンが見えない故にまた不気味でもあります。
Posted by ぴこりん at 2008年05月03日 06:41
結果をお持ちしました。
Johnson (1st)1,043,761 42.48%
(2nd)124,977
total 1,168,738
Livingstone (1st) 893,877 36.38%
(2nd)135,089
total 1,028,966

ケンの1stの得票率は前回とほとんど変わらないんではないかしら。ボリス、強過ぎ。2年後の総選挙でトーリーが勝った場合(highly likely) の予行演習とでも割り切るしかないなあ。街頭インタビューで誰かも言ってましたが、寛容さはいまより失われるであろうなあ。混雑税は続けて欲しいし四輪駆動は高くして欲しいが、まあ、そうはならないだろう。ではおやすみなさい。
Posted by 在英のチコ at 2008年05月03日 08:56
ガーディアン(っつってもポリー・トゥインビー周辺の話だと思いますが)の見えてなさかげんにがっくりきて寝落ちしてしまったのですが、起きてみれば、現地から2件。ありがとうございます。

現状、寝起きで何を本文に書くべきで何をコメ欄に書くべきかもわかっちゃいないので、とりあえずBBC読んで本文を書きます。その前にコーヒー……。

ジョンソンは1st preferenceが勢いよく行ってますね。選挙戦ではバフーン的失言率はほぼゼロだったらしいですね。つまり、自分をコントロールすることができる(「バフーン」は「キャラ」だった)ということを示せたわけで、元が「バカキャラ」だと、真面目になっただけで評価が上がるってことかなぁ、たぶん。ブログを見てるとかなり真面目な人ですけどね。問題はコンサーヴァティヴであるということで。

ぴこりんさんのおっしゃるとおり、コンサーヴァティズムというのが何なのかを人々が忘れてしまっていて(国政で11年間の労働党政権、ロンドンでは市長制度開始以来8年間の無所属→労働党政権)、それがコンサーヴァティズムでもいいんじゃない?なムードの下敷きになってるような気がします。「アレルギーが消えた」とも言えるし、「今の労働党と比べれば」なのかもしれないけど。

保守党なら、国政の話になるけど、アフガニスタンとイラク戦争で戦費がスゴいことになったという時点で間髪いれず、「もっと投資を呼び込むのよ」って法人税下げるとかして、「それじゃ国家財政が大変だわ」って最低税率引き上げて、ってやってたかもしれないなあ。

「監視社会」はトーリーだろうがレイバーだろうが、テクノロジー的に可能になった時点で作られてたでしょう。街頭のCCTVは、基本的には「IRAのテロ」を口実にサッチャー政権末期からメイジャー政権で導入され、1993年のバルジャー事件で世間一般に「やむをえない」として受け入れられたものです。保守党がCCTVなど「監視社会」をどう見ているかは、私はそんなに注意深く見てないのですぐにはわからないけど、否定的な見方はしてないと思います。

「寛容」については……わかりません。でも次の総選挙で97年のブレア労働党と比較されることになる保守党が「あんなに追い風だったのにこんだけしか取れないのかよ!」と言われるハメにおちいらないようにするためには、「移民」の多い都市部では漠然と「寛容」をいうでしょう(ただしブレア的用語であるmulticulturalismは使わずに)。というか、保守党と仲の良いインド系の人たちのハート&マインドを得ようとするのではないかと。ってそれはもうやってるか。

それよりBNP、得票数の伸びがおそろしいのですが。
Posted by nofrills at 2008年05月03日 10:12
※下記URLに投稿されたものを、管理者権限でここに移動しました。
http://nofrills.seesaa.net/article/95498118.html

ども。脱力。

しかし、ボリスはスピーチ、うまいよねえ。勝利宣言は考える時間も練習する時間もたっぷりあったろうけど、それにしたっていつもよりゆっくりだったし上品な皮肉もあったし、お上手でした。とは言え、スピーチの最初の方で背広の内ポケットをずっとまさぐっていて、何を出すかと思えば万年筆を出してまたしまい、なんか落ち着きがないし、おろした手はポケットに入れたそうだったあたりが、らしい、と言えば、らしい、か。

コンサーバティブはいままでのコンサーバティブじゃないと言ってましたが、ほんとならいいけど。

ケンのスピーチでは、第二投票を自分にくれたリブデムとグリーン支持者に謝意を述べていたのが印象に残った。ボリスの得た第二投票はBNPとUKIPの合計じゃ足りないので、あとは誰が入れたんだろう。

BNP について言えば、次の選挙ではもっと増えると思うよ。労働党政権過去11年(というか、サッチャー時代からずっとだけどさあ)の競争社会で落ちこぼれたティーンエイジャーが職能のない大人(勤勉な共産圏出身者に勝てる訳がない)になるからさあ。景気下降で不動産価格が下がってもそういう人たちの仕事が減るだけで、いい影響はないと思う。

政策が変わらないうちに、子供料金無料のバスで入場無料のミュージアムに行っといたほうがいいかもね。それにつけてもボリスの奥さんはキャメロンの奥さん同様、子連れで地下鉄に乗って外出したことなんかないんだろうなあ。

ゆうべ、ボリスのお父さんがテレビに出てましたが、声質といい、ポッシュな口調といい、そっくりだった。ではしばらく静養します。
Posted by 在英のチコ at 2008年05月03日 17:31
>チコさん
どもです。受諾演説については下記のポストに書きました。
http://nofrills.seesaa.net/article/95521001.html

ボリス・ジョンソンは、落ち着きのなさといい(例の小説の主人公の議員そのままじゃん!)、髪の毛といい、映像って残酷よね。(笑)リヴィングストンの演説がとてもよかったですね。LibDemとGreensに感謝を述べたのはさすが、と思いました。「ブレア依存」の労働党員や「ブレアが辞めるのならブラウン支持でいいじゃない」の労働党員(例:ミリバンド兄)にはできないことです。Old Labourならではといえるかもしれない。

> ボリスの得た第二投票はBNPとUKIPの合計じゃ足りないので、あとは誰が入れたんだろう。

いやあ、BNPは「支持者が投票した」と考えれば2nd prefは空欄ではないかと(BNPはキャメロンの保守党を「アカ」呼ばわりしてます)。UKIPは、何が目的で市長選に出てるのかすらわからないので想像もつきませんが、2ndにはConなのかなあ。。。

で、正直、そういう硬直化した「右翼」と「左翼」の構図はもう崩れていると思います。右でも左でも、極端なほうは別として(つまり、BNPとかLeft Listは別として――ってこの両者を同一行に並べることに非常に抵抗があるのだけど)、いわゆる「中道右派、中道左派」では「左右にとらわれず、常にどちらが望ましいかで判断する」というのが当たり前になっている。

数字からふつうに考えれば、ジョンソンを2ndにしたのはLibDem票(と宗教政党など諸派)ですよね。ブライアン・パディックは、自身の信条からLibDemにいったけれど、Conからもお誘いはあったんじゃなかったっけ? で「現市長にNOを言いたいが、バフーンより警官がいい」って人がLibDemを1st prefにして、Conを2ndにした、ということは十二分にありえます。(LibDemは党としては「2nd prefはケンで」とは言っていなかったし、パディック自身がそれを嫌っていた。)

> BNP について言えば、次の選挙ではもっと増えると思うよ。

うん。増えることはまあアレなのですが、増え方が急激すぎる。そして細かいデータを見たら、City and Eastって (^^;)。BNPの歴史を振り返れば、この地域が持つ意味が……。というようなことは下記記事で書いたことで、つまりチコさんが元々投稿してくださったエントリの内容なのですが(めんどくさくてすみませんです):
http://nofrills.seesaa.net/article/95498118.html

で、教育がなく、手に職がない→ずっと失業状態、という悪循環が都市部の白人の間で慢性化した状態のほかに、今BNPが恐ろしいのは、「BNPはふつうの政党だ」という流れがあることですね。

で、BNPのサイトを見てみたら、何かすごいことになってる。トップページのデザインは洗練されていてかなり見やすいんですが(Labourより見やすい)、個別記事がまるで別のサイトのような。(5月1日付けの「うちに投票しなければならない理由」というポストを見ています。)あと、「コソヴォはセルビアである」ってキャンペーンもやってるんですね。

あと、BNPについては下記も見ておくとおもしろいです。92年まで現存していた社会主義リバタリアンの団体名をリサイクルする極右連合(BNPとNFとTW)、ってことで。
http://en.wikipedia.org/wiki/Solidarity_%E2%80%93_The_Union_for_British_Workers

> 政策が変わらないうちに、子供料金無料のバスで入場無料のミュージアムに行っといたほうがいいかもね。

ミュージアムはロンドン市ではなく英国政府のほうで無料にしてるので、市長が交替しても変化はないと思いますが、バスは……そっか、高齢者パスは存続すると明言していても、子供については何も言ってないんですね。
http://www.backboris.com/policy/transport/index.php
Posted by nofrills at 2008年05月03日 20:53
どこへ書いたらいいか分からなかったうえに、ちゃんと追ってなかったんで部外者的感想ですが。

「レッド・ケンもボリス・ジョンソンも、所属政党にとっては問題児というか目の上のたんこぶだったのに、片やゴードンはケンの勝利にいちるの望みを託して失敗し、片やキャメロンは当選を知るやいなや大喜びしてて虫が良すぎ」…みたいな報道があって、わかりやすくてかなり笑いました。ってこれBBC WORLDか。

そんで、London Olympic 2012はジョンソンのもとでやるのですか? そんでBritish national football teamの行方は…

元Tower Hamlets住人
Posted by ヒナキ at 2008年05月04日 01:22
ぎゃはははは。>「所属政党にとっては問題児というか目の上のたんこぶだったのに・・・」

キャメロンってそういうとこをてけとーにやっちゃうので(ポピュリスト)、お目付け役は機嫌を損ねてるかもしれないですね。

そういえばマイケル・ポーティロの分析を見ておかないと。今やっと思い出しました、この人の存在を。(笑)

> そんで、London Olympic 2012はジョンソンのもとでやるのですか? 

少なくとも、準備段階はジョンソンですよね。開会式は次の市長かもしれないけど。だから、フォルティ・タワーズ化(むしろ、「ロンドン全域T5化」)が怖い。「4つも路線があるのだから、1つ動いてればいいじゃない」的な展開が、ますます現実味を……。

保守党は「うちは才能豊かな若手がいっぱいいます」っていう雰囲気なので、97年のブレアなみに、30代のバリバリの若手でいろいろやりそうなのですが、ああいう人たちってたぶんdown on earthではないので余計に心配です。でもきっと保守系のアルファブロガーが助けてくれる。Guidoとか。(笑)

> そんでBritish national football teamの行方は…

これってFAですかね、それともオリンピック委員会? Home countriesで連合するなら今ですよね、NIのヒーリーが絶頂期のうちにぜひ!って4年後は厳しいか。

ところでfootieといえば、おめでとうございます。>CL決勝。こっそりと、どちらを応援するでもなく見ていると思います。

> どこへ書いたらいいか分からなかった

すみません、すみません……

@ヤケ酒
Posted by nofrills at 2008年05月04日 02:55
ロンドン全域T5化、はもうすでになされているような…(笑)


ああポーティロ。ポーティロ大好き。
政治家でなくコメディアンとして(笑)
Posted by ヒナキ at 2008年05月05日 00:31
そうですね、むしろ、ロンドン全域を圧縮したのがT5という気もします。つまり、「ニワトリが先か、タマゴが先か?」で。

ああ、ポーティロ。ポーティロ。コメディアン。天然系。(笑)私が大好きなのは、「英国にはアンチ・アメリカニズムは存在しない」という前提(BBCのドキュメンタリーで)です。保守党はコメディアンがいろいろいますねぇ。

BBCの選挙速報番組を見たアルファブロガーのイアン・デイルさんは相当楽しませてもらったようです。
http://www.telegraph.co.uk/opinion/main.jhtml?xml=/opinion/2008/05/04/dc0401.xml
Posted by nofrills at 2008年05月05日 10:30
保守党はほんと、お笑い集団になりかけているんじゃないかと……党がボリス・ジョンソンの当選を予想してなかったのか、彼がロンドン市長になったことで空いてしまう国会の議席の補選で、ボリス・ジョンソンのお父さんが立候補するとかいう話が出ています。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/england/oxfordshire/7386782.stm

いくら次の総選挙までそんなに長くはない(順当に考えれば1年かそこら)とはいえ、息子の議席を父親が、ってなんだかなあ。
Posted by nofrills at 2008年05月08日 20:35
2008年05月03日 20:53の自分のコメントに対する補足。BNPが今の保守党をどう見ているかという点に関連して。というか、BNPばかりでなくガーディアンのスティーヴ・ベルも "The Tories tie is deepest red. Who says that socialism's dead?" という戯画を出しています。10p taxに関連して。5月8日。
http://www.guardian.co.uk/cartoons/stevebell/0,,2278266,00.html

ははは。
Posted by nofrills at 2008年05月08日 20:41

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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼