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2008年04月16日

BBCで、ピーター・テイラーのAge of Terrorというシリーズがスタート

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BBCで、ピーター・テイラーによるドキュメンタリー・シリーズ、Age of Terror が、15日からスタートしてます。週1度の放送で、4回シリーズ。BBC Twoで、夜9時からです。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/programmes/age_of_terror/

ピーター・テイラーは――名前が平凡すぎてウェブ検索するのが大変なうえに、ウィキペディアにもほんの少ししか書かれていないのだけど、テロリズムの分野では非常に著名なジャーナリストです。1970年ごろから北アイルランド紛争を取材し非常にすぐれた業績を残し、ほか、パレスチナ紛争、バスク独立紛争、南アの反アパルトヘイト闘争/紛争、そしてアルカイダと、さまざまな「紛争/テロ」を取材しています。今年2月に北アイルランド映画祭で来日していたマーゴ・ハーキンさん(デリーの人で、ブラッディ・サンデイ事件の目撃者)も講演のなかで、ピーター・テイラーの名を出して「BBCの報道は基本的にひどいものだが、ピーター・テイラーのようなジャーナリストもいる」とおっしゃっていました。

【ピーター・テイラーの本】※入手困難なものも含めてある。
1575000776Behind the Mask: The Ira and Sinn Fein
Peter Taylor
TV Books Inc 1999-03

by G-Tools


0747538182Provos: Ira And Sinn Fein
Peter Taylor
Bloomsbury Pub Ltd 1998-09

by G-Tools


0747545197Loyalists
Peter Taylor
Bloomsbury Publishing PLC 2000-01-17

by G-Tools


074755806XBrits: The War Against the IRA
Peter Taylor
Bloomsbury Publishing PLC 2002-02-18

by G-Tools


0140523375Beating the Terrorists (Penguin Special)
Peter Taylor
Penguin Books Ltd 1980-10

by G-Tools


※このあとは、すぐあとで書きます。→書きました。「続きを読む」で。

番組のトップページで:
http://news.bbc.co.uk/2/hi/programmes/age_of_terror/
テイラーは、番組について、次のように説明しています。
私は35年にわたり、テロリズムと政治的暴力 (political violence) を取材してきました。北アイルランド、スペイン、中東(パレスチナ/イスラエル)、南アフリカ、そして最近ではアルカイダと、英国などにいるイスラム過激派 (Islamist extremists) について報道しています。

今回、「テロ/恐怖 terror の時代」が年を追うごとに違った顔を見せてきていることをシリーズ番組としました。暴力を行使する人びと、暴力の犠牲となる人びと、そしてそういう暴力に対抗する治安当局や情報機関の人びとに取材を行いました。


4回のシリーズのそれぞれの回で、その時代を象徴するようなテロ事件を中心とし、「テロ/恐怖」がどういうものであったか、またそれがこんにちの世界にどのように関係しているかを説明する、という番組だそうです。1本が60分。

また、番組サイトには、テイラーが取材したインタビューが掲載され、関連記事が掲載され、またテイラーの過去の仕事も紹介される、とのこと。

ワタシ的には「宝の山!」、というと不謹慎ですが、ものすごくたくさんのことを知り、学べる機会だと思います。(ええ、あまりにたくさんすぎて全部は見切れないかもしれなくってよ。)

以下、各回の紹介ページ。それぞれ番組冒頭部分の1分半ほどが、UK外からのアクセスにも対応する形で、エンベッド・プレイヤーで貼り付けられているばかりでなく、テレビで放映が終了したものは、記事中のWatchのボタンから、Windows Media PlayerまたはReal Playerでストリームで視聴できます。UK外でも!(嬉しいのー)ただしUK外ではクオリティをStandardに設定しておかないとダメかも(私はデフォルトでStandardにしてあるので、Highだとどうなるか確認してません)。(なお、ページのここにWatchボタンがあるということは、放送後1週間をすぎても視聴可能だということかもしれませんが、そこはちょっとよくわかりません。)

Episode 1: Terror International
15 April

http://news.bbc.co.uk/2/hi/programmes/age_of_terror/7303356.stm

この回で取り上げられる「象徴的事件」は、1976年、パレスチナ・ゲリラが西ドイツの過激派と協力して行なったテルアビブ発パリ行きの航空機ハイジャック事件。犯人は乗員乗客を乗せたまま飛行機をウガンダに向かわせ……うはー、イディ・アミンだ。(<今、これを打ちながら、ページにエンベッドされているflashの映像を見ている。)この6日間の事件が、「Age of Terror」をどう変えたのか、というのがこの回の内容。

flashの映像(冒頭部分)の導入部は、「テロ」の光景をこれでもかこれでもかとつないだもので、ほとんどは北アイルランドのように見えるのですが(町並みから判断)、いやもう正直な話、これだけでもオナカイッパイです。心臓に悪い。(涙目)そして、1970年代の「飛行機乗っ取り」事件のありかたと、2001年9月11日のあの光景が、意図的に、対比されます。それから、2005年7月7日のロンドンの「爆破されたバス」も。

flashはここまでなのですが、WMP or Realでストリームを見ると、ここでオープニングが終わったところでいきなりストーンズのGimme Shelterが流れ出します。うわ、ツボつかれた。War, children, it's just a shelter away, it's just a shelter away ...

ここで早くも限界を迎えたので(まだ冒頭2分だというのに)、この回はあとで見ることにして、2回目以降の番組紹介ページを。

Episode 2: 10 Days of Terror
22 April

http://news.bbc.co.uk/2/hi/programmes/age_of_terror/7306395.stm

この回は1987年10月、場所はアイルランド(島的な意味で)。リビアから物騒なものを大量に運んでいた船がフランス領海で押さえられ乗員が逮捕され、「IRAの秘密の武器庫」について自供した。一方でアイルランドではIRAがリメンブランス・デイ(戦没者追悼の日)に仕掛ける爆弾を準備していた――エニスキレン。

エニスキレンは、ターゲットが「パレードを行なう軍人」だったはずなのに、実際には「パレードを見学に来た一般の人々」を殺傷し、1972年1月30日のデリーでの血の日曜日事件後にいろいろな意味で「支持」を集めたIRA(とシン・フェイン)にとって転換点となった事件で――その点、1998年のオマーに似ていなくもない。オマーは、刑事訴訟はもうほぼ無理で、現在、組織としてのReal IRAを被告とし賠償を求める民事訴訟が行なわれているけれど――、つまり、「北アイルランド情勢」にとっての転換点となった。というか、それまであまりに自明すぎて問うまでもないという感じだった「武装闘争」っていうのは実のところ一体何なのか、という意識が、個人個人の内面に存在するのではなく、何か「語れる」ものとして、社会の表面に出てきた、ともいえる。一方で、「武装闘争というのはそういうものだ」という正当化も行なわれた。そういう事件。

この回の冒頭の映像(ページにエンベッドされているもの)は、70年代から80年代の「北アイルランドのテロ」のコラージュで、そこでIRAによって用いられていた物騒なものの多くがリビアから来ていたことなども説明しているのだけれど、45秒らへんで、「コンバタンツ(戦闘員)はまったく譲らなかった」というナレーションに合わせて、イアン・ペイズリーの "Never, neveeer, neveeeeeer" 演説と、マーティン・マクギネス(当時はシン・フェインのチーフ・ネゴシエイターかな)の、"never change" がコラージュされたものが出てきて、もう呼吸困難。で、「IRAがno-go areaでパトロール」の見慣れた映像があって、ナレーションが、"I saw no way out of this 'never never land' in Northern Ireland." と入り(ははは)、発砲する男、ブラッディ・サンデー、とめまぐるしくコラージュされていて、酔う。そのあとは「ローグ・ステイトがいかにテロを支援していたかがわかり、私は戦慄をおぼえた」といったナレーションと、カダフィ大佐。爆弾。エニスキレン……「これが、和平 peace への長い道のりの始まりだった」というナレーション。

この回は、見たら泣くか、吐くか、その両方だろう。

以下、3回目と4回目はごく簡単に。これ以上、番組冒頭部分の映像を見るのも正直きついので。

Episode 3: The Paris Plot
29 April

http://news.bbc.co.uk/2/hi/programmes/age_of_terror/7306318.stm

1994年のクリスマス・イヴ。エールフランスの旅客機がアルジェでイスラム過激派に乗っ取られた事件。犯人はこのとき、パリの中心部に飛行機を突入させることを計画していた――最終的にはその計画は実行はされず、乗客・乗員は解放されたのだが、この事件を契機として、イスラミストの言う「ジハード」が世界全体に広がった。

Episode 4: War on the West
6 May

http://news.bbc.co.uk/2/hi/programmes/age_of_terror/7306413.stm

1998年、ケニアの首都ナイロビにある米国大使館に爆薬を満載したトラックが載りつけ爆発、200人以上が死亡し、数千人が負傷した。テイラーはこれを「ビンラディンによう西側への宣戦布告」と位置づけ、事件の生存者や、事件捜査に関わったFBI捜査官らにインタビュー取材を行なった。



シリーズの放送開始の日に、BBCのサイトにピーター・テイラーの次の記事が出ています。Magazineのカテの記事で、わりとさくさく読めるように書かれています。といっても内容が内容だから、「さくさく」読めやしないけれど。

Journey through terror
Page last updated at 09:41 GMT, Tuesday, 15 April 2008 10:41 UK
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/magazine/7347154.stm

この記事については、稿をあらためます。

あ、記事ページの一番上にある写真は、キャプションによると、「ロイヤリスト(プロテスタント過激派)のモブを取材するピーター・テイラー」です。1972年。この時代に「プロテスタント」が暴れている光景をとらえた写真や映像は、なぜかあまり見ません。

ピーター・テイラーに質問がある人は下記からどうぞ(もちろん英語で、あまり長くならないように)。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/programmes/age_of_terror/7340196.stm
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