何の話かというと、この件だ。
Prince Harry on Afghan front line
Last Updated: Thursday, 28 February 2008, 23:49 GMT
http://news.bbc.co.uk/2/hi/in_depth/7269743.stm
それがすぐにこうなった↓のだが。
Harry withdrawn from Afghanistan
Last Updated: Friday, 29 February 2008, 13:19 GMT
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/7270743.stm
日本語では、たとえばAFP BBさんに記事がある。
※以下、書き足しました。
プリンス・ハリーは軍人だ。所属は陸軍のthe Household Cavalryのthe Blues and Royals regimentである(<手抜きして英語のまま)。イートン校を卒業したあと、大学には行かず、サンドハーストの陸軍士官学校に進み、現在はLieutenant(中尉)である。
http://en.wikipedia.org/wiki/Prince_Henry_of_Wales
2007年に、ハリー王子の所属する師団だったか連隊だったがイラクに送られることになったときに、本人はイラク行きを希望していたし、軍としても当初はそのつもりでいたのだが、結局は見送りの判断がなされた。王位継承権第三位の彼は、バスラの武装勢力にとってはあまりにも「でかい獲物」で、彼の身が本気で危ぶまれるほか、彼を狙った攻撃で他の兵士が巻き添えになるなどの危険性も高かった。イラク派遣中止が決定したときにハリー王子本人は「とても残念だ」と反応していた。
Prince Harry will not go to Iraq
Last Updated: Wednesday, 16 May 2007, 21:39 GMT 22:39 UK
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/6663053.stm
というわけで、私はてっきり、ハリー王子はその後英国内かもしくはキプロスなどの英軍基地にいるものだと思い込んでいたので、日本時間2月28日の深夜(29日の早朝、か)にふと見たガーディアンのトップページで「ハリー王子がヘルマンドに」という見出しとパトロール中と思われるハリー王子の写真を見たときは咳き込んだ。そんな、こんな写真まで出して、「タリバンのみなさん、ターゲットはここにいます」みたいな……いやこれって挑発?って。英陸軍も内務省ばりに頭がおかしくなったのかと。
BBCの記事にはハリー王子自身が「俺、『弾丸さんいらっしゃい』とか呼ばれててさぁ」みたいに語っている、とあるのだが、同僚からそう呼ばれているのだろう。でも笑ってる場合じゃないのは同僚のほうだ。お前ら死ぬぞ、ほんとにハリー王子のところに弾丸が浴びせられたら。そして何より、その場所に住んでいる人たちも死ぬことになるかもしれないのに。で、王子自身は「自分のやりたかったことがついにできた」とコメントしている。王族だからって特別扱いはするな、自分は軍人だ、ということなのだろう。
The prince joked about his nickname "the bullet magnet", but said: "I finally get the chance to do the soldiering that I want to do."
http://news.bbc.co.uk/2/hi/in_depth/7269743.stm
まあ確かに軍人としてやっていきたいのだろうし、王族で軍人といえばフォークランド戦争(フォークランド紛争、マルビナス紛争/戦争)のときにプリンス・アンドリュー(チャールズの弟)が従軍しているのだが(たぶんハリーの生まれる前)、アンドリュー王子は確か飛行機のパイロットだった。ハリー王子は空を飛んでいるのではなく、そのへんを歩いている。
で、こういうのを見て、「英国は強い」という(たぶん間違った方向の)情報戦がついに始まったのか、と私は思ったのだが、どうやらそれは私の早合点だったようだ。BBCの記事に次のようにある:
The deployment was subject to a news blackout deal, which broke down after being leaked by foreign media.
ハリー王子のアフガン派遣については報道をしないという申し合わせがあったが、外国のメディアによってリークされてしまった。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/in_depth/7269743.stm
陸軍参謀長のサー・リチャード・ダナットのステートメントでも「外国のウェブサイト」とある。
http://www.guardian.co.uk/uk/2008/feb/28/military.monarchy1
I am very disappointed that foreign websites have decided to run this story without consulting us.
「外国のメディア」? どこよ? ……という場合、まずは「英国に敵対的な傾向がある国のメディア」のことだと思うよね。でもどこだろうと考えても思いつかないんだ、特には。ロシアはアフガンとは距離を置いているし、イランもこの局面でそういう危険なことはしそうにない。パキスタンのトライバル・エリアのメディア(があるとして)なら報じている間に攻撃するだろうし、タリバンはカメラの代わりに車爆弾を向けるだろう。ひょっとして誰かがアルジャジーラに情報を売ったとかか?……と、ほんの数秒の間に頭がぐるぐる。
ところが、BBC記事や参謀長声明で明示されていないその「外国」とは、なんと、アメリカ合衆国だったのだ。
というか、ドラッジ・レポートなのだが。
http://www.drudgereport.com/flashph.htm
PRINCE HARRY FIGHTS ON FRONTLINES IN AFGHANISTAN; 3 MONTH TOUR
Thu Feb 28 2008 11:01:34 ET
They're calling him "Harry the Hero!"
British Royal Prince Harry has been fighting in Afghanistan since late December -- and has been directly involved in gun battle, the DRUDGE REPORT has learned.
The prince, a junior officer in the Blues and Royals, and third in line to the throne, has been a "magnificent soldier" and an "inspiration to all of Briton."
Prince Harry is taking part in a new offensive against the Taliban.
Ministry of Defense and Clarence House refuse all comment. Army chiefs have managed to keep the prince away from media and have encourage fellow soldiers in his squadron to stay quiet.
Developing...
何がしたいんだ、マット・ドラッジは。単に「大メディアが申し合わせて報道しないことを私は報道する」ってやりたいだけか。「ヒラリー・クリントン陣営からバラク・『フセイン』・オバマの『テロリスト』みたいな写真が送られてきました」ってのをやったばかりじゃないか。
「ハリー王子がヘルマンドに」っていうのは、「大統領執務室でモニカ・ルインスキーとビル・クリントンが」ってのとは違って、人命、それも多くの人命がかかっている。しかも「外国」の話だ。それでもやっちゃうんだからある意味すごいのだが、どうせやるなら「イスラエルの核開発」とかにしてくれないか。
















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