kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2008年02月03日

北アイルランド映画祭より、Shellshock Rock

「北アイルランド映画祭」で上映される映画について少しずつ。まずは『オマー』だろうと思ったのだが、昨年末の裁判の終わり方をスルーするわけにもいかず、話が重すぎてどうにも書けないので、まずはShellshock Rock(シェルショック・ロック)だ。
http://www.niff.jp/films-shell.htm
http://www.imdb.com/title/tt0426209/

Shellshock Rockは、1979年のベルファストのパンク・シーンをまとめた46分のドキュメンタリーである。制作はJohn T. Davis。これはまさに「伝説の」といいたくなるようなドキュメンタリーで、まさか東京で見られるとは思ってなかった。

この映画に出ているVictimというベルファストのバンドのドラマーが、Shellshock Rockの映像で自分たちの出ているところをYouTubeにアップしている。ベルファストのHarp Barでのライヴだ。

http://www.youtube.com/watch?v=Sh1eHJhX6U4

※冒頭でバンドのメンバーが語っているのだが、私の耳には「基本的にドイツ語」(<おいおい)に聞こえるばかりで、何度聞いても半分も聞き取れない。(これでも多少はベルファスト訛りが聞き取れるようになっているはずなのだが、まだまだ全然甘いということだ。ガックリ ... orz)

Victimは、"The Teenage" というシングルもYouTubeにアップしている。The DamnedのRat Scabiesのプロデュースということが影響しているのか、The Damnedっぽい感じもする。
http://www.youtube.com/watch?v=J0w4haKKq48

このシングルは、下記でフリーでダウンロードできるようになっている。
http://www.kbdrecords.com/2006/05/16/victim-the-teen-age-ep-7/

この映画にはStiff Little Fingers, Rudiなど多くのバンドが出ている。The Undertones(デリー出身)も出ているはずだが、カットされたバージョンもあるそうだ(後述)。東京で上映されるのはアンダートーンズあり。

SLF (Alternative Ulster)
http://www.youtube.com/watch?v=3WVOdf8n5dw


The Undertones (Here Comes the Summer)
http://www.youtube.com/watch?v=ybLuPyRMXBg


SLFは、1989年のインタビュー(ニューヨークの音楽雑誌によるもの)で、この映画を製作したジョン・T・デイヴィスについての質問に、次のように答えている。
http://www.slf.com/bigt.htm
JR: What happened to John Davis? (Davis was the Belfast punk filmmaker, who did the two documentaries, Shellshock Rock on all the '79 bands including SLF, Undertones and Rudi, and the Outcasts' movie Self Conscious Over You.)
インタビュアー:ジョン・デイヴィスってどうしてるんですか?

HENRY: He's doing really well. He's producing a lot-of TV films.
ヘンリー:元気でばりばりやってるよ。テレビでいろいろと仕事してる。

JAKE: He won some photographer of the year award, didn't he?
ジェイク:撮影で最優秀何とかって賞を取ってなかったっけ?

HENRY: He won a documentary thing for a film about Route 66. Where he just went there, started at the beginning and went through all the towns. Still doing the same thing! (Route 66 is pretty punk rock!)
ヘンリー:「ルート66」についての映画でドキュメンタリー賞をとってたね。現地に行って、起点から途中の街を全部撮影したやつ。やってることは昔と同じだったり。

JR: Did he stop making documentaries on rock bands?
インタビュアー:ロックのドキュメンタリーはもうやってないんですかね?

HENRY: Well, there's only the one, Shellshock Rock.
ヘンリー:シェルショック・ロックの1本だけだよね。

JAKE: I think he started and stopped with the same one!
ジェイク:最初で最後の、ってことだったんじゃないのかな。

JR: No he did that one on the Outcasts too.
インタビュアー:いや、Outcasts (→参考)も撮ってます。

HENRY: Oh yeah that's right. So he did. That was a bit...Shellshock Rock really caught how it was at that time in Belfast. And after that there wasn't anything!
ヘンリー:ああ、そうだそうだ。そうだった。……シェルショック・ロックは当時の状況をまさにそのまんまとらえていた。あの後は、何もなかった。

JAKE: It really was that bad you know. Everyone says "Woah, it must have been really great" and it was, the feeling was, but the music itself wasn't really up to much at the time.
ジェイク:うん、ほんと最悪だったからね。誰もが「すげぇ、ほんっとすごかったに違いない」と言うし、実際に気分的にはそうだったんだけど、音楽的にはイマイチだったわけで。

JR: Why are there two versions of that film, one with the Undertones and maybe you too cut out.
インタビュアー:シェルショック・ロックって2バージョンありますよね、アンダートーンズと、あとSLFもたぶん、カットされてるのがあると。

HENRY: Really? I know there was one with The Undertones and one without, but not without us. I have no idea. That's two no idea's.
ヘンリー:ほんとに? アンダートーンズが出ているのと出ていないのとがあるというのは知ってるけれど、俺らが出てないのはないと思うけどわかんない。(ちょっとここ翻訳不能。笑)

JAKE: I think you know us better than we do.
ジェイク:なんか、俺らより俺らのこと知ってない?


あと、映画に出ているのは
Rudi
http://rudi77.free.fr/
http://www.myspace.com/rudi7781

Protex
http://www.youtube.com/watch?v=Vj2I-Z0B-oQ
など。

(まだ探しきれていないので、またあとで追加するかも)

当時のベルファストについては:
http://www.punk77.co.uk/punkhistory/northernireland.htm

で、2007年に米国で1回だけ上映されたときのワシントン・ポストの記事に、内容がいろいろと紹介されている。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2007/05/31/AR2007053102360.html

要旨:
Shellshock Rockは、1970年代終わりのベルファストのパンク・シーンのスナップショット。同じ時代に制作されたほかのドキュメンタリーではめったに見ないパースペクティヴを示している。

アンダートーンズ、スティッフ・リトル・フィンガーズ、ルディといったここに出てくる若いミュージシャンたちは、セックス・ピストルズやクラッシュといったイングランドのパンクバンドとは違った世界に生きている。「北アイルランド紛争」の中で成長した彼らは、プロテスタントもいればカトリックもいるが、政治的なトラブルを避けているように見える。これは逃避としてのパンクロックだろうか?

髪を染め、ボロボロのジーンズを履いてやたらと元気のよい彼らは、ベルファスト中心部で痛いような視線を浴びる。しかしジョニー・ロットンのように人を寄せ付けない態度はとらない。唇や耳や鼻に安全ピンを突き刺したりはしていないし、政治腐敗の塔をぶっ壊すとかいった話もしない。クラブ(ライヴハウス)ではバンドと客が険悪なムードになったりしない。あるバンドが、曲の演奏が終わってもフロアがしーんとしているので「拍手は?」といえば、フロアは即座に拍手を返す、という感じ。

彼らは、革命よりも、表現とコミュニティのお祭り的な側面に目を向けている。ポークパイ・ハットをかぶり、タバコを右耳の後にはさんだ旅芸人が、「いいねぇ、若いってのは、楽しそうじゃないか、え? 人生であり、遊びでもある、ね? 俺ももうちょっと若ければなあ」とつぶやくのだが、この映画について、これ以上ぴったりのコメントがあるだろうか。

この映画には、観客をガイドしていこうという気はまったくない。字幕もないので、ベルファスト訛りに不慣れな耳では置いていかれてしまう。あれはまったく、前の晩に残ったスエット・プディングのようにべたべたしている(as impenetrable as yesterday's leftover suet pudding)。出てくる人は誰も「これはどのバンドの誰」ということが示されない。学校の制服の白いシャツみたいなのを着て、パンクというものが、政治的に敵対するであろうファンをいかに団結させているかを語る少年がいて、バンドがエネルギーあふれる曲を演奏しているのだが――これがかの「ハープ・クラブ」だろうか? あの、一時は有刺鉄線で囲まれていたという? そして次は、スタジオでレコーディングをしているミュージシャンが出てくる。よほどのオタクでもない限りは、あれはスティッフ・リトル・フィンガーズだとか、ベルファストのパンクシーンの中心となったGood Vibrationsのテリー・フーリーだとかいうことはわからないだろう。

ここまで説明がなくても、すべてのことは感情でわかるのだ。その場の空気とか人々の気持ちとかいったものがダイレクトに描かれている。


なお、北アイルランド訛りでも英語字幕はなくても、英語だから日本語字幕はあると思います。

ワシントン・ポストの記事に出ているGood Virations Recordsはベルファスト・パンクの中心となったレーベルで、コンピが入手可能。
Good Vibrations: The Punk Singles CollectionGood Vibrations: The Punk Singles Collection
Various Artists

曲名リスト
1. Rudi - Big Time
2. Victim - Strange Thing By Night
3. The Outcasts - Love Is For Sops
4. The Undertones - Smarter Than You
5. X Dreamysts - Dance Away Lover
6. Protex- Don’t Ring Me Up
7. Protex - Listening In
8. The Idiots - Parents
9. Spider - Dancing In The Street
10. The Outcasts - The Cops Are Coming
11. Rudi - Overcome By Fumes
12. Ruefrex - Cross The Line
13. The Tearjerkers - Love Affair
14. The Moondogs - Ya Don’t Do Ya
15. Rudi - I Spy
16. The Shapes - Airline Disaster
17. The Outcasts - Self Conscious Over You
18. The Outcast - Love You For Never
19. The Bankrobbers - On My Mind
20. The Bears - Decisions
21. The Jets - Original Terminal
22. Shock Treatment - Belfast Telegraph
23. The Lids - I Don’t Want You
24. The Androids - Bondage In Belfast
25. Terri & The Terrors - Laugh At Me

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


80年代(たぶん84年か85年)の英国のテレビ・ドキュメンタリーより、Good Vibrations Recs:
http://www.youtube.com/watch?v=Y-KDb1IS_Ms


The UndertonesのFeargal SharkeyとTerry Hooleyが「ベルファストのあの時代」を語るのと、SLF(このときは解散後)のHenry Cluneyがラジオのインタビューで話をしている。フィアガル・シャーキーは単語で合いの手を入れているだけだし、テリー・フーリーはまだ聞き取りやすいのだけど(NIの政治家のしゃべり方と似ているので)、ヘンリーのが半分も聞き取れない……orz

ちなみに、映画のタイトルのShellshockの意味:
http://www.reference.com/search?r=13&q=Shell%20Shock
Combat stress reaction, in the past commonly known as shell shock or battle fatigue, is a military term used to categorize a range of behaviours resulting from the stress of battle which decrease the combatant's fighting efficiency.


■追記:
Outcasts, "You're A Disease" (from Shellshock Rock)
http://www.youtube.com/watch?v=MPDDz06FJa4


Protex
http://www.myspace.com/protexband

※この記事は

2008年02月03日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 23:50 | Comment(0) | TrackBack(1) | todays news from uk/northern ireland | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Excerpt: Shellshock Rockは、1979年のベルファストのパンク・シーンをまとめた46分のドキュメンタリーである。制作はJohn T. Davis。これはまさに「伝説の」といいたくなるようなドキュメ..
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Tracked: 2012-10-12 23:57





【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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