kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2007年10月01日

アーセナル、とりあえず「買収」はなさそうだ。しかし・・・

no-usuma-small金曜日の時点でアーセナルの株の23パーセントを、ウスマノフ氏の投資会社が持っているというおそろしいことになっているが、彼らとの会合(→ガナ公式にボードのステートメント)を終えたあとで、アーセナルのmanaging directorのキース・エデルマン(Keith Edelman)が、BBCのラジオ(5Live)で「大丈夫」と語ったとのこと。

Edelman dismisses Usmanov threat
Last Updated: Sunday, 30 September 2007, 11:51 GMT 12:51 UK
http://news.bbc.co.uk/sport2/hi/football/teams/a/arsenal/7020611.stm

ラジオでのインタビューは上記記事から聞けるようになっている。6分20秒。(このインタビュー、リスニングの教材としても適していると思います。)「彼がうちをコントロールすることはありえないと100パーセント確信している。だからファンの皆さんには安心していただきたい」というのが一番重要なところか。

記事から:
Edelman told BBC Radio 5live: "They've said previously they are not going to make a bid for the company and they want to be long-term shareholders.

"It's business as usual. As far as the board is concerned we don't believe we are in any danger of being taken over."

つまり、「Red and White Holdings Limited (RAWHL) は以前、買収の計画はない、ただ長期的に株を持っておきたいのだ、と述べている」ということを根拠に、「買収の危険はない」と結論している。しかもエデルマンはbusiness as usual(異状なし)と言い切っているのだが、これは、BBC記事の書き起こし部分には含まれていないのだが、要するに「こっちで51パーセントを持っているのだから、(規定どおり29.9パーセントで)買収提案を行なったとしても提案が受け入れられることはない」とのことのようだ。

記事に掲載されている書き起こしによると、エデルマンは次のようなことを語っている。(以下、翻訳ではなく内容):
- アーセナルのボードとRAWHLとは今後数ヶ月にわたって開かれた対話を行なっていくことで合意した。

- RAWHLとは恒常的に会合と対話を続けていく。問題は、両者の関係がどう展開していくかだ。

- RAWHLのMoshiri氏は、長期的投資としてアーセナルは大変によい銘柄であり、クラブを買収したいと考えてはいないと述べた。彼は投資の結果、巨額の利益を得ることを期待している、と語った。

- (現在のボードのもとでアーセナルの財務は極めて好調であり)、ウスマノフ氏としても現在の体制を変えるということの是非は疑問視しているのではないか。

# 書き起こされている部分には入っていないのだけれど、エデルマンは「ビジネスマンがクラブを運営すること」に強い疑問を示しており、つまり、デイヴィッド・デインがRAWHLの一員であっても、それだけではどうしようもないでしょ、ということを暗にほのめかしているのだろうか。こわー。

# 同じく、書き起こされている部分には入っていないのだけれど、会合ではデイヴィッド・デインのことは話題にならなかったそうです。インタビュアーにつっこまれたあとのエデルマンの応答では、完全に「あの人はもううちとは関係のない人だから」という感じ。

- 彼は「ロンドンのもうひとつのクラブ」がどうなったかを見ており、クラブの運営は現在のボードに任せておくほうが、投資としてはうまくいく、利益を確実に上げることができる、と考えているのだろう。うちはあちらとは違い、毎年毎年誰かが大金を注ぎ込まなくても、事業収益だけでやっていけるクラブだ。

- ボードは揺らぐことはない。ボードは来年4月まで株式を売らないということを決定しているし、みな、その後もその方針を貫くだろう。つまり、アーセナルは誰によっても買収されることはない。

というわけで、エデルマンは「買収されるのでは、ということはない」と言い切り、そのことを具体的に説明しているので、「買収」についてはひとまず安心してよいのだろう。

「ひとまず」だが。なんかいろいろあるらしい(※下に追記します)ので。

しかし「大株主」かぁ……いやだなあ。アーセナルが(も)「ボイコット・ロシア、ボイコット・ウズベキスタン」のリストに入ってしまうのではなかろうか、という点でも。個人的には、何より、その「大株主」の弁護士たちが、「買収を企てていると考えられるその『大株主』はこういう人物だと考えられている」としてクレイグ・マレーのサイトからの引用をしたアーセナルのファンのブログに対し、記事の削除をしなければ法的措置に出るというメール(cease and desist)を送りつけ、ホスティング会社にも同様の働きかけを行なってマレーのブログ(と同じ人が管理していたほかのいくつかのブログ)を潰したということは、ちょっとほんとに勘弁してくださいという事態なのだが(誹謗中傷であるというのなら名誉毀損で訴えるべきだろう。マレーはウズベキスタンについて根拠なく書いているわけではないのだから)。

しかしこの「言論封殺」問題についても、相手がロシアであるということもおおいに関係しているのだと思うが、UKIPのMEPが絡んできたりしていて(ほかにも保守党支持というか右翼の有力ブロガーが絡んできたりも)、労働党党大会が終わって保守党党大会開催中で、何となく「解散総選挙近いんじゃねーの」というムードが濃厚ななか、この問題自体が、規模は小さいかもしれないけれども(ガナの問題としてみても、言論の自由の問題としてみても、those who are concernedの人数が多いとはいえないから)、政治的にexploitされつつあるのが現状。端的にいえば、UKIPがマレーをディフェンドするなんて、感覚としてついていけないものがある。まあ、UKIPにせよそのほかの極右にせよ、state controlというものに対して警戒しているという点ではliberalと共通の何かがある面もあるわけで、クレイグ・マレーがウズベキスタン大使に任命されてからいろいろあって、事実上解職されるまでの一連のspinは労働党によるものであったこと(ジャック・ストローが指揮官だった)を思えば、こういうふうに動くのも道理といえば道理なのかもしれないけど、正直、ついていくのが精一杯、私にはわけがわかりません。

と思ったら、ティム・アイルランドの最新のエントリで、「LibDemからひとり来ましたよ」報告が。

ティム・アイルランドは「LibDemからUKIPまで」的な事態をcross-spectrum supportと位置付けており、そうか、これはそういうことなのか、ということで納得はできる。
http://b-heads.blogspot.com/2007/09/note-on-cross-spectrum-support.html

つまり、このことを「問題」と見るのは、「左派だから」とか「ガナサポだから」といったことではない。左派だろうが右派だろうが、ガナサポだろうがほかのクラブのサポであろうが、これは誰の身にも起こりうるということが「問題」だと受け止められている。つまり、がっつりと弁護士を抱えている政界や財界の有力者について「怪しい人物だ」と書くことで記事削除を求められ、(今ではすっかり日常の道具のひとつ、一部の人々にとっては「ライフライン」とも言える存在になっているような)ブログを潰されるということは、誰の身にも起こりうる。それは「言論の自由」の根幹を脅かすものである、と。(こういう事例は日本でもありますが。)

なお、彼は今回の事態から名誉毀損に関する法律そのものを大きな問題とみて(名誉毀損と言論の自由について)、そこに焦点をあわせて書き続けている。
http://b-heads.blogspot.com/search/label/uk%20libel%20law



本文中、「なんかいろいろある」の内容。

まず、Arsenal Eat Worldさんの下記エントリにある、なんか矛盾しているみたいなヴェンゲルの発言。
http://arsenal.blog8.fc2.com/blog-entry-716.html

いずれも28日付のSkySportsの記事、Wenger fears for English gameWenger: Owners not a concernの発言が、どうも食い違っている。どちらも文脈が示されていないので(前者はFranceFootball.frでのインタビュー、後者はSkySportsのインタビューということしかわからない)ヴェンゲルが何について語っているのかすらはっきりとはわからないのだが、前者では「イングランドのフットボールがファンによって支えられるものから、ビジネスマンがオーナーとなるものになってしまった(Suddenly the English model has gone from owner-supporters to owner-businessman)」ことについて、「危険(danger)」と述べているのだが、後者では「オーナーが誰であれ、私たちにはオーナーをハッピーにしておく責任がある(We have a big responsibility to keep people who own the club happy, no matter who it is)」と述べている。

「残念なことにイングランドのフットボールはファンが支えるものではなくなり、投資の対象となってしまった。だがピッチのわれわれがすべきことは、オーナーを喜ばせることだ。とにかくよい結果を出すことに集中する」という主旨とも考えられ、これは現実主義といえば現実主義なのだろうけれども、やっぱりびみょーな気分にさせられる。

それと、現地ガナサポ・ブログの反応。
http://arseblog.com/WP/2007/10/01/flamini-flying-edelman-hoyte-and-t-shirts/

Arseblogさんは、BBCでのエデルマンのインタビューについて「ふーん」という感じの反応をしている。まず、BBCのインタビューで番組ホストがエデルマンの説明にあまり納得していないこと(やっぱそう聞こえるのか。私の気のせいじゃないんだ)、ウスマノフのような大富豪がアーセナルに投資してお金を儲けるという必要があるのかどうかを疑っていること(まあそれは、「投資」にはリスク分散というのがあるので昨今の世界情勢からはわからなくもないんですが……でもご本人はガナには興味なくてむしろマンUがお好きだということだし、わかんないことはわかんない)。

それと、Arseblogさんが一番の疑問として挙げているのは、デイヴィッド・デインをRAWHLに迎えていること。「んなもん買収したいからに決まってるじゃないか」というのがArseblogさんのお考えであるようだ。また、BBCのインタビューでもrumourとして出てきた「RAWHLはデインを切る」説についても言及しているが、「彼は自分の株を売って、ろくすっぽ見返りも得ていないし」としてこれにも疑問、というスタンスのようだ。つまり、とりあえずデインはRAWHLを離れるということはあるのかもしれないが……ということかもしれない。ああもうドロドロしすぎ、家政婦に様子を見に行ってもらいたいくらいだ。

さらにまた、Arseblogさんでは、デイリー・メイルが記事にした「デイン側、アーセナルのボードの『株式譲渡禁止』(ダニー・フィッツマンの提案)に法的拘束力があるかどうかを調査」ということにも少し触れている。メイルの記事では、市場価格を大幅に上回る額がウスマノフ側から提示される可能性も示唆している。(んー、なんか「公正取引委員会が警告」みたいなことにならなければいいのだけれど。)

すべてにおいてびみょー。

※この記事は

2007年10月01日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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