kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2007年01月05日

やっぱり「世界一」のロンドン公共交通。(附:英国の鉄道)

この1月2日の値上げ(→当ウェブログ過去記事)によって、現金払いの場合、地下鉄は基本的に初乗り£4、バスは均一で£2となり、ロンドンの公共交通機関は「世界一高い」公共交通機関となった。(正直言うと、これまでロンドンが世界一高いわけではなかったということなのだろうかとちょっとびっくりしている。)

Most expensive in the world: London's fares rise again
Hugh Muir
Wednesday January 3, 2007
http://www.guardian.co.uk/transport/Story/0,,1981687,00.html
The cost of travelling on buses and tubes in London rose by 33% yesterday as the capital's public transport was declared the most expensive in the world.

「33パーセントの値上げ」と言われると、そのすさまじさが実感できる。東京で言えばJRの初乗り130円が170円になった、というのにだいたい相当する。まあ、ありえなくはないかもしれない。

でも、東京でそのくらいの値上げがあるとしても何年かに1度だ。ロンドンはそうじゃない。今から来年の話をすると、一般的には鬼が笑うとか言われるんだろうが、ロンドンの公共交通機関の料金については、1年に1度、1月のはじめに値上げがあるのだから、来年(2008年)にもまた値上げがあることは簡単に予想できる。値上げ幅はまだわからないけれど、「現金で初乗りは£5」という極めてばかげた状況になることも、まんざらありえないわけでもなかろう。おそろしい。

地下鉄とバスだけではなく、鉄道も平均で4.3パーセントの値上げとなったそうだ。デイ・リターンとか長距離のオープン(リターン)は平均で4.7パーセントの値上げ。
The cash increases form part of a new pricing structure which will hit travellers across the country. As details of the London fare rises emerged, overland rail companies announced price increases of an average of 4.3%.

Unregulated fares, such as cheap day returns and long distance open tickets, will increase by an average of 4.7%.

あと、ヒースロー・エクスプレスとガトウィック・エクスプレスは7.3パーセントの値上げだそうです。ヒースロー・エクスプレスの料金は、ふつうに現地の駅で券売機や窓口で買うと、£15.50ですね。。。成田エクスプレスで新宿や東京から成田が3000円くらいだから、だいたい同じか。(こういうところでお金を節約したい場合は、ヒースロー・エクスプレスなど使わず、地下鉄のピカデリー・ラインでどうぞ。あるいはAir busもあるが、サイトが○○すぎて、詳細を調べる気が失せました。)

んで、ガーディアン記事から東京との比較の部分。
However, London's Liberal Democrats yesterday unveiled research suggesting that the city's cash single fare is over two and a half times that of Tokyo, the next most expensive city, and almost three times the price of the European average, £4.00 compared with £1.37.

Researchers say that even the much lauded and cheaper Oyster fare is 56% higher than the world average, £1.50 compared with £0.96. The average monthly fare is seven and a half times that in Lisbon.

ロンドンのLibDemは昨日、ある調査を公表している。その調査によると、ロンドンの現金払いの運賃は東京(世界で2番目に高い都市)の2.5倍、欧州平均の£1.37の3倍近くになる。また、安くてお得と喧伝されるオイスターの料金でも世界平均(£0.96)の56パーセント増しであり、1ヶ月の交通費の平均額は、リスボンと比べて7.5倍である。

リスボンとロンドンの比較は大胆だと思うが、ロンドン高すぎ。ところで、世界平均が£0.96ってことは、東京は安いんですねー(山手線で初乗り130円)。

ガーディアンのComment is Freeに掲載されているAgnes Poirier(ロンドン在住のフランス人)の記事では、「世界一よいから世界一高い、ということならどんなによかったか(If only they were the most expensive because they were the best.)」とした上で、「パリと比べても1ヶ月の定期券の料金は3倍近い」とある。
http://commentisfree.guardian.co.uk/agnes_poirier/2007/01/lets_boycott_london_transports.html

彼女の提示するソリューションがちょっとおもしろいので紹介しておこう。
There are, at first glance, two solutions to the problem. The first is perhaps a little too radical and eccentric: stop using the tube and buses (unless there is an emergency); walk and cycle instead. That's what I did three years ago. Easy to do when you live centrally, I agree, but walking regularly from Golders Green to London Bridge requires some determination. I decided to abandon public transport because of its unreliability and soaring costs. But the defining moment came when I realised that my monthly pass was worth 10 cinema tickets, or 60 cappuccinos from my Italian deli - or a café au lait and brioche every morning. Just imagine what you could do with £90 a month, £1080 a year.

The second solution is: march. By this, I mean demonstrate in the streets of London, blockade roads, besiege Ken's office in Tower Hill; boycott transport until the government acts. Why indeed should London fares be the most expensive in the world when they only provide a rather mediocre service? Why doesn't the government regulate the system like everywhere else? Why does ultra-liberalism prevail in British public services? This contradiction in terms make people more and more cynical about modern politics and government and, in the long term, undermines the foundation of democracy.

すぐに思いつく解決策が2つある。1つは、ちょっとラジカルすぎて変かもしれないが、地下鉄とバスを使うのをやめて(緊急時でもない限りは使わない)、徒歩と自転車で移動するようにすること。私自身、3年前にそうした。都心部に住んでいれば簡単なことだ。けれども、ゴールダーズ・グリーンからロンドン・ブリッジまで毎日歩くというのは、そう簡単にできることではない。私が公共交通機関を使わないことにしたのは、あまりにあてにならず、しかも高くなる一方だったからだが、決定的だったのは、1ヶ月の定期代が映画10回分、あるいは、私が行くイタリアンのデリでカプチーノ60杯分、あるいは毎朝のカフェオレとブリオッシュに相当する、と気づいたことだった。1ヶ月に£90、1年に£1080で何ができるか、みなさんも考えてみていただければと思う。

2つめの解決策は、行進。つまり、ロンドンの通りでデモを行ない、道路を封鎖し、タワー・ヒルのケン(・リヴィングストン市長)のオフィスを包囲する。行政が動くまで、公共交通をボイコットする。たいしたものでもないくせに、世界で一番高いだなんて、ほんとうにどうかしているではないか。ほかの都市では行政が何とかしているのに、ここの行政はどうして規制もしないのか。英国では、公共サービスで、なぜウルトラ自由主義がはびこっているのか。語義として矛盾している。こういうふうだから、人々はますます政治と行政・政府に対してシニカルになる。長い目でみると、これは民主主義の基本を壊していくものだ。

ケン・リヴィングストンといえば、サッチャー政権下でloony leftと呼ばれた労働党左派のひとりで、ロンドンのTravel cardというスキーム(Zone制)を導入した功労者だが、公共交通料金について、ならびにオイスターカードについてのケン・リヴィングストンの態度は、「過去の栄光」をすっかり帳消しにしているとさえ思える。(だいたい、選挙の時には「ロンドンの旧型ダブルデッカーバスを廃止するなんて、文化ってものがわかってない奴のやることだ」とか言っておきながら、平然と廃止してしまったのだけどね。)

CiFのコメント欄で「ロンドンの公共交通は(英国内で/欧州内で)最高」説がいくつかあるのだが(なーんかナショナリスティックな雰囲気・・・)、パリとかはまあおいとくにしても、おまいら東京(や名古屋や大阪など)を知らんな、とニヤニヤさせられるばかりだ。いきなり行き先変更にならない、暑い日には冷房あり、冷房に弱い人のために弱冷房車もあり、定時運行、工事するときは夜中とかにやる、などなど、ロンドンの公共交通機関のダメなところがふつうにできてる交通機関は、日本だけじゃなくて、世界のいろんなところにあると思うけどね。

にしても、1ヶ月の交通費が£90(換算すると20000円強)というのは、本気でひどいと思う。



鉄道は、ちょっと距離がある場合は割引があるし、鉄道会社が周遊券のようなものを出したりしてはいる。詳細は下記参照。
http://www.nationalrail.co.uk/promotions/

なので、とりあえずNational Railのサイト(下記)で旅行の日にちと出発地と目的地を入れて検索すれば、案外安い切符があったりもする。
http://www.nationalrail.co.uk/

ちょっと探し方がめんどくさいのだが、出発地と目的地を入力して出てきた画面の下のほうで、CHECK FARES & AVAILABILITYという欄のところに入力して(学割適用などの情報を入れる。何もない場合は未入力で)、Get Fare Opetionsのボタンを押すと、購入可能な切符と値段の一覧が出てくる。

ためしにLondon EustonからManchesterで、月曜日ロンドン発、木曜日マンチェスター発という旅程で検索してみたところ、次のような結果が得られた。多種多様すぎてわけわからんが、それぞれにリンクがはられていてどのような切符かの説明を読むことはできる。
Saver Return £59.50
Standard Open Return £219.00
First Open Return £337.00
Virgin Business Package £343.00
Take 10 Standard £1,969.00 ※以下Take 10というのは回数券。
Take 10 First £3,031.00
Take 10 Business £3,090.00

これとは別に、"Single from £12.50"というところがあるので、それをクリックすると、片道切符の一覧が出てくる。
Value advance single C £12.50
Value Advance First Single C £30.50
Value Advance First Single B £40.00
Advance 2 Single C £42.00
Saver Single £58.50
Advance Standard Single B £61.00
Standard Open Single £109.50
Advance First Single B £126.50
First Open Single £168.50

※Value advance single Cというので片道ずつ買ったほうが、Saver Returnよりずーっと安い。ただこれ、座席の予約が必須のはずなので、座席が空いていないとダメだし、予約の変更も確かできなかったはず。

これだけややこしければ「価格比較サイト」などがあって当然だ。英語を読むことが苦にならない人は下記記事にいろいろと紹介されているのでどうぞ。
An insider's guide to cheap tickets
http://environment.guardian.co.uk/travel/story/0,,1982362,00.html

※この記事は

2007年01月05日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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