kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2012年10月27日

amazon日本のKindleストアで、北アイルランド関係の本の品ぞろえと価格を見てみる(主に英語の本)

さて、10月26日のエントリ、「amazon日本のKindleストアの洋書の価格の件【メモ】」では自分とはあまり縁のない分野の本についての他人様の報告を確認してみたが、今度は、普段このブログで紹介することの多い北アイルランドに関する本を、Amazon.co.jpのKindleストアで少し見てみよう。

まず、Kindleストアを「北アイルランド」で検索してみたが、笑っちゃうほどのスカ。何もない。当面は、頑張って紙の本でどうぞ。

続いて英語の書籍。Kindleストアを "Northern Ireland" で検索すると、けっこうある。あるのだが、「紛争」期のルポ系の書籍はそもそも電子化されていないものも多いし、検索結果にはがっつりした研究書からアマチュアのセルフ出版まで混在していてよくわからない。時間をかけてじっくり見ていけばよいのだろう。たぶん、(英国ではなく)米国で出版されてる本は、電子化されていることが多い、みたいなざっくりしたことは言えると思う。

では、とりあえず定番ということで、Peter TaylorのTalking to Terrorists: A Personal Journey from the IRA to Al Qaeda……とリンクしていることから皆様にも一目瞭然の通り、Amazon.jpのKindleストアにあるのだが、Peter Taylorで検索しても(「Peter何とか」さんと「何とかTaylor」さんの共著ばっかりずらずらと表示されて)なかなか見つからなかった。「キーワードを追加」に "IRA" を入れれば一発だが、元々、Peter Taylorの昔の書籍が電子化されていないかどうかを確認したかったので、微妙な気持ちである。(これは普通に紙の本を検索するのでも同じ。)

ともあれ、Talking to Terroristsは、既に出ている紙の本(ハードカバーとペーパーバック)とKindleの3種類の形態で読むことができるようになっている、ということだ。それぞれの価格は下記の通り。


ハードカバーが高いのは別として、ペーパーバックで1,331円(その横に表示されている500円台の価格は、マーケット・プレイスのもの。以下同)、Kindleで1,014円*。(* なお、この価格については少し興味深い事実が確認できた。詳細はエントリ末尾に追記するが、アメリカのamazonより日本のamazonのほうがKindle版の価格が *安い* という事例だ。)

Kindle版の価格は、紙の本の価格の75%くらいということになり、このくらいなら保管場所をとらないKindleにしたほうがいいかな、という気にもなるだろう。

ただし、Kindleで「買える」のは「データを手元に置いて、いつでも好きなときに読む権利」であり、データそのものではないので、Amazon側の判断でデータにアクセスできなくなる(読めなくなる)ことがある。これは英語圏でもよく問題になっている。詳細はWiredの下記記事をご参照のほど。

Kindleで購入した電子書籍は、実はユーザーのものではない
http://wired.jp/2012/10/25/amazons-remote-wipe-of-customers-kindle-highlights-perils-of-drm/


紙の本ではそういうことは絶対に発生しないので、1,000円(Kindle)か1,300円(紙)かの選択なら、1,300円の紙を買う、という判断もあるだろう。ただ、価格が10,000円(Kindle)か13,000円(紙)かとなるとKindleだよね。

Taylor本を紙で買うにはこちらから:
0007325533Talking to Terrorists: A Personal Journey from the IRA to Al Qaeda
Peter Taylor
HarperCollins Publishers 2011-09-01

by G-Tools


というわけで、amazon.jpでは紙の本とKindleとの価格差ってこんなもんなのかなあ。。。amazon.comでは圧倒的な価格差がついていて、それで電子書籍の普及と浸透が進んだような話を見聞していたのだが……と少し、適当に見てみる。

上のテイラー本と同じようなタイトルで、全然別の本(90年代にアメリカ人が北アイルランドの紛争の当事者たちを訪ねて回った本らしい)、IRA Man: Talking with the Rebels (1997/10/28) だと、紙はペーパーバックがなくてハードカバーだけで、2,800円(紙)か、2,510円(Kindle)かだ。微妙な選択。。。



紙で買うにはこちらから:
0275955915Ira Man: Talking With the Rebels
Douglass McFerran
Praeger Pub 1997-10-30

by G-Tools


一方、With the IRA in the Fight for Freedom: 1919 to the Truce (Fighting Stories)は、Kindleが784円、ペーパーバックが2,830円と大きな価格差がある。



これは1919年(独立戦争)のときのIRA(「北アイルランド紛争」のIRAとは別の組織)の記録で、その古さがKindle版の価格の低さに何らかの形で関係しているのかもしれないが、よくわからない。これだけの価格差があれば、よほどの理由がなければ紙の本は選択しないだろう。

1856356876With the Ira in the Fight for Freedom: 1919 to the Truce (Fighting Stories)
Gabriel Doherty
Mercier Pr Ltd 2010-12-15

by G-Tools


それから、1988年ミルタウン墓地襲撃事件の実行犯(有罪)で、2006年11月にはストーモントの議事堂に花火(?)入りのリュック背負って突撃して取り押さえられてetc etcで現在は再度獄中にあるマイケル・ストーン(UDAというかUFFのファイター)の手記。内容はもうdiscreditされている部分が多いのだけど、「人はどのような状況でなぜ『テロリスト』になるのか」について、当事者の証言ということで興味深い本ではあるでしょう。この本の売り上げがどこに行くのか(印税がどうなるのか)がちょっと気になるけど、Kindleではこの値段なら読んでみてもいいんじゃない、というお値段だ。



Kindleで571円、紙の本(ペーパーバック)で1,153円。Kindleでは紙の半額以下、十分に「そそる」価格差だ。

1904034519None Shall Divide Us
Michael Stone
Blake Pub 2003-05

by G-Tools


Kindleが紙の半額よりもっと安くなってるのが、最近映画化された(ただし日本未公開)ことでも話題となった、警察のスパイとしてIRAに潜入したマーティン・マガートランドの手記、Fifty Dead Men Walking(日本語訳もあるけど、もうずっと長く「古書でしか手に入らない本」のまま。そういう本が電子書籍化されるといいんですけどね……)


ペーパーバックが1,179円。Kindleだと356円。ここまで価格差があると、選択の余地なし、という感じ。

紙で買うならこちら:
B004FN1U9IFifty Dead Men Walking
Martin McGartland
John Blake Publishing 2010-12-07

by G-Tools


それから、紙ではこの本:
0312156324Rebel Hearts: Journeys Within the Ira's Soul
Kevin Toolis
Griffin 1997-05

by G-Tools


これは、1996年の本で「北アイルランド紛争」期のルポなのだが、Kindleストアでは "(2011/12/12)" と表示されている(3版とあるのだけど、中身がどう違うんだろう……。これはamazonじゃなくて版元で確認すべきことか)。

価格はペーパーバックが1,140円で、Kindleが872円。



最後に、これもやはり定番で、トニー・ブレアの腹心で北アイルランド和平の主要なアーキテクト、ジョナサン・パウエルの手記、Great Hatred, Little Room: Making Peace in Northern Ireland。これ、出たときはハードカバーだけで日本では4000円超えてたんで、そのときにKindleのこの価格だったら圧倒的!という印象だったかも、という気はする。(今後そういうことはまだあるだろう。)



Kindleでは1,268円、ペーパーバックでは1,436円。大した価格差ではない。しかもこれ、表紙がUS版だ。版元も "出版社: Vintage Digital (2010/1/26)" だからUS版。(綴りとか用語とか書き換えてあるのだろうから、US版はちょっと読みづらいと思う……。)

……というところで、個人的にはここまで見てきた範囲では、「洋書を買う」に際して、このジャンルで今の段階では、「どうしてもKindleで!」という動機づけはかなり弱いかな、という印象。



追記:
上述したように、Peter Taylor, "Talking to Terrorists" は、amazon.co.jpのKindleで1,014円と価格がつけられている。

この本はHarperCollins(ロンドン)から出ている本で、amazon.co.uk (UKです) でのKindle版の価格設定は£6.99となっている。今のレートで896.58円(約900円)

一方で、アメリカのamazon.comでは(下記はKwoutのキャプチャ。Kwoutはアメリカにサーバがあるようで、キャプチャをとると米国からの接続で見る画面がキャプチャされる):



この$14.99という価格は、今日のレートで換算して、1,194円(レートなど日々変動するので、こんなのは参考程度にしかならないのだが)。
http://www.likeforex.com/currency-converter/us-dollar-usd_jpy-japanese-yen.htm/14.99

一方、amazon.comの商品ページに日本からアクセスすると(東京で、私が普通にネット接続してブラウザで見ている画面のキャプチャ):



$12.78 となっている。アメリカからの接続で同じページを見た場合($14.99)よりも、$2.21安い。

どうしてこうなっているのかは正確にはわからないけれども、とりあえず、「こういう実例」があるということで。(つまり「すべての洋書」が「値上げされた」わけではない、ということで。)

あと、面白いことにこの本、amazon.co.ukで見ると、Kindleのほうがペーパーバックより高い。Kindleが£6.99で、ペーパーバックは£6.69. 街中の書店ではペーパーバックはもっと安いだろう。

See also:
Kindleストア洋書価格問題、確認&まとめ(暫定)
http://matome.naver.jp/odai/2135123649496301301


あと、Kindleでアメリカでは買えない英国の本というと、こんなのがある。



この商品ページ、日本からアクセスすると、Kindle Edition $40 で表示されると思います。
http://www.amazon.com/Complete-Novels-George-Orwell-ebook/dp/B004LLIHCC

※この記事は

2012年10月27日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼