kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2006年10月11日

「和平の進展」と明晰な言葉、そしてそれでもグレーのままのぼやけた何か。

というわけで、セント・アンドリューズが始まる。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/6038864.stm

英国首相とアイルランド共和国首相と北アイルランドの政党の代表者による直接の会談だ。数年前のリーズ城以来か。今度はDUPもある程度はポジティヴな姿勢だし、シン・フェインは完全に「ボールはそちらの(=DUPの)コートにある」な態度だし(しかし直前になってon-the-runsの件を持ち出してくるあたり、いつもながら……)、何よりも11月24日には何としてもアセンブリーを動かして、数世紀にわたった「アイルランド問題(the Irish Question)」にケリをつけた首相という輝かしい業績を、トニー・ブレアの経歴書に書き加えなければならない。「ケルトの虎」と浮かれていたようなバーティ・アハーンだって汚職(選挙資金関連)で追い込まれている状況だし。

というわけで関連記事クリップ:
http://b.hatena.ne.jp/nofrills/Northern%20Ireland%20Assembly/peace%20process/

というのの地ならしが先日のthe 12th IMC Reportだったのですが、はっきり言えばあれは「結論ありき」の見本みたいなもので。

あれは、「結論ありき」のときに公式なレポート(@英語)というのはどのようにまとめられるのかという点では非常に興味深いものだったし、あれが公式なものであるということはあれを前提に物事を見ることは必要なことだし、というわけであれは興味深く読んだうえであれを前提にしているけれども、実は相当ばかばかしいと思っているんだ、わたしは。

というときに必要なのは笑いであって、こういう黒い笑いはアイリッシュやブリティッシュは得意中の得意であるがゆえ、期待は現地ブログにかかる!わけだ。

というわけで9日のスラオさん記事。

still not entirely clear..
http://www.sluggerotoole.com/index.php/weblog/comments/still_not_entirely_clear/
内容の概略:

BBCの報道によれば、女性が2人人質に取られたStrabaneの郵便局の武装強盗事件をやったのは非主流派リパブリカンらしい。
http://news.bbc.co.uk/1/hi/northern_ireland/6035109.stm

それがわかって安心した。というのは一瞬、「指導部の指示なく組織メンバー個人が勝手にやっている」のではないかと思ったので。

げはははは。

「指導部の指示なく組織メンバー個人が勝手にやっている」というのは、the 12th IMC Reportで何度見ただろうか。特にUDAとかUVFではしつこく書かれていたなあ。LVFでも、PIRAでも。

BBC記事でもPSNIのトップが味わい深いことを語っている。
http://news.bbc.co.uk/1/hi/northern_ireland/5408234.stm
However, he (= Chief Constable Sir Hugh Orde) said there was a "grey area" over whether IRA members engaged in crime were doing so on behalf of the organisation or for personal gain.

"I have no evidence to suggest they (Provisional IRA) have any intention of going back to an armed struggle in any way shape or form in terms of activities," he said.

"The grey area, as ever, will be activities undertaken by people who are members of the Provisional IRA which we would class as criminal.

"And the question as always is, was that for the organisation or was that for the individual? But in broad terms I accept what the IMC was saying."


スラオさんの記事のコメントがまた、黒い笑いが基調。(爆笑はできないのだけれど、引きつった笑いだけは沸いて出てくる感じ。)
たとえProvisional IRAでも「非主流派」でしょ。今犯罪行為をしているPIRAメンバーは、PIRAの主流に反しているわけで。わけわかんない言い回しとかやめてほしいよね。組織名をストレートに書くか、「unknown republican」と書くべきだ。

なんでこんなに早くリパブリカンだってわかるのかなあ。バッジでもつけてたか? そんなことより重要なのは、アイルランド共和国の警察のコンロイ総監の今日のステートメントで、IRAはアイルランド共和国においては(というのが26カウンティのことを言うなら〔北アイルランドの〕6カウンティも込み、ということかもしれないが)あらゆる犯罪から完全に手を引いている」と全否定していることだ。それも「諜報活動からも断言できる、彼らはありとあらゆる犯罪行為から足を洗っている」と断言している。とすればStrabaneでの強盗事件はどういうことだろう。

つまらん、お前の話はつまらん。だいたいstill not entirely clear..って見出しがつまらん。

昔、タイムズの副編集長の記事の見出しがどうしようもなくつまらなかったことがあったよね。最高傑作は「チリで小さな地震。死者は多くはない」。この件では「Strabaneで小さな強盗事件。政治的インパクトはまったくない」という見出しがいいんじゃないかなあ。


というわけで、the 12th IMC Reportについて、historicだのground-breakingだのという大袈裟な形容は、yawn... zzzzzzzzだというのがほんとのところです。

っていうか、「テロ組織」の活動について、「犯罪行為を行なっているかいないか」でまとめるというのは、無理があるんではないかという気がするのだけど、これは難しいやね。law and orderとは何かという話にもなるし。一応、エスティームにあたっては、組織の活動内容は、「犯罪行為」と「パラミリタリー・スタイルの犯罪行為」に分けられていたはずだけど、それよりも「武装闘争」(リパブリカン側)と「武装自衛」(ロイヤリスト側)を法的に定義してあればもっとスッキリいったのかもしれない。

しかしそれにしてもアイルランドの警視総監は断言しすぎだ。PIRAは社会にとって無害な存在だという既成事実が必要なのだとしても、「ありとあらゆる」「一切」「まったく」はあまりに最終兵器すぎる。

そして、こういう「既成事実」の過剰な明晰さを見せられると、これからのpeace processの「進展」の中で曖昧に捨て置かれるもの、これまで曖昧に捨て置かれてきたもののことを考えて、う〜〜ん、と思わざるを得ない。けれどもたぶん、これはconflictというものの偽りのない姿だ。

※メモ:
(というか、北アイルランドでは「犯罪」と「テロ行為」をはっきり分けて、前者は警察、後者はMI5が直接、担当しているはずだ……それともこの分担、まだスタートしてないんだっけか?)(マネー・ロンダリングとか銃器密売とかって、どこまでが「犯罪」でどこまでが「テロ行為(パラミリタリー)」かをどうやって区分するのだろう?)

※この記事は

2006年10月11日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 21:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | todays news from uk/northern ireland | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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